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未来のために焦らないこと

 社会で解決が必要な優先度の高いネガティブ課題は何だろう。地球温暖化は、もはや現代気候の常識となってしまったし、独裁統制国家と資本主義国家の争いは、欲と欲がぶつかり合う局地志向の陣地取りゲームのように見え解決できる気がしない。無論、議題を個人の単位とするなら国や年齢、生活環境や、所有財産など背景は、それぞれあり、何を以て一番とするかは環境依存だと言い切ることも間違いでは無いだろうがそれでも集団属性、陣地囲い込みの利己を超え、未来が俯瞰された価値観を探してみたい。それに基づく実行は、人によって受益、損益にでこぼこが出るものの未来のためには総じて正しいのだ、というようなものがあると信じたい。
 それを見つけるために障害となるのは、情報で繋がるようになった世界の中で絶対多数派に偏った利益実現可能者が強者となり、多様化している少数派には同情が集まるものの弱者とされる全体主義である。その全体主義を推し進めているのは特定の国家やアメリカに集中している巨大プラットフォーマー企業などの存在ではない。その国家や企業のインサイダーの中にも理想実現のため戦っているマイノリティーがいるはずだ。そもそも我々、人間という動物は、社会的生物なので多数派に属したい生理的衝動が本能として備わっている。だから理性が制御できず、ニュースや書込みのいいねの数を気にしてしまうし、組織の中では多数派サイドを味方につけている妄想に陶酔してむやみにマイノリティへの攻撃をしがちだ。
 未来に向けて自分ができること、しなくては、ならないこと。それは焦らないことではないか。焦るというのは「自分の思い通りにならないことに対して、気を揉む、気に病む」ということである。多くの社会課題になっている問題行動の背景には「思い通りにならないこと」に対して熟考せず、その苛立ちの衝動がアクティブになると少数民族を圧迫したり、仮想敵を設定しアジった挙句、戦争を開始したり、もっと身近なところでは誰かを陥れたり、追い詰めたりする行動に結びついている。思い通りの「思い」は利己的である。それがどんな立派な自分の属する組織の為と言うことを言う人がいたとしても結局は、それは利己的だと思う。それが人の本質なので。まずは理想に近づくために行動する時、焦っていないかを自問自答し、思い通りにならない真因が見えた時、広い利他視点で熟考していきたい


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