治験バイトでの悲しい出来事
2時間で25000円もらえる治験に参加を試みた。
朝が超絶苦手&低血圧で
空腹だとすぐフラつく貧弱の私。
検査前日は絶食が条件だったので
お腹ぺこぺこ、そして夜更けまで韓ドラを観ていたおかげで寝不足(自業自得)
朝の満員電車に揺られながら瀕死で病院に到着。
そして元々注射の類が苦手なのに
採血を試みた結果・・・。
血を抜かれる前に、倒れてしまいました。
まさか自分がこれほどまでにひ弱だったとは。
空腹と眠気と
引きこもりすぎて慣れない電車移動による疲労で
既に瀕死の状態でしたが
隣で採血中の人と
看護師さんの会話を聞いた時から
急に目の前が真っ暗に。
「どれくらい採るんですか?」
「通常の採血の1•5倍くらいですかね」
(1•5倍・・・?)
採血の経験は数えるほどもないけど、
それは果たしてどのくらいだろう。
と内心ビビり倒す私にさらなる追い討ちが。
担当の看護師さんが私の血圧を測りながら
「採る量が多いので5回に分けて採血しますね」
と仰ったのです。
(5回?)
5回も針をぶっ刺され、
さらに予測不可能な通常の1.5倍もの
血を抜かれることを想像したら
心臓がバクバクしてきましてその数秒後。
まだ何もされてないというのに倒れました。
気がつくと、ベッドの上。
目を開けた私に気づいた
看護師さんが、ほっとした表情で
「とりあえず、胃に何か入れましょうか」
とチョコレートをくれました。
最初の一個は渡されても食欲がなく、
看護師さんに口に押し込まれたのですが
その時アシタカになった気分になりました。
2個くらい頑張って飲み込んだら
だんだん食欲が湧いてきて
ファミリーパックを一袋もらった私は
次から次へとチョコを口に放り込みました。
次は千と千尋のお父さんになった気分。
脱水症状も出ていて危ないから、
お水もたくさん飲んでほしいと言われたので
ペットボトルがぶ飲み。
結果ベッドに長時間居座り、
水とチョコを山ほど腹に詰め込んだだけで
帰宅するという世界一の迷惑者に
なんとも優しく、交通費を支給すると
言ってくださいました。
「稀に、何もしてないのに
具合悪くなっちゃう人がいるのよ」
輪ゴムみたいな顔色になってたから、と
看護師さんが茶色い輪ゴムをつまみ、
私に見せながら話してくれました。
輪ゴムみたいな顔色って・・・。
データを何一つ渡せなかった私に
大量のチョコと、お水と、人の温かさと
交通費をくれた治験センター。
「せっかく来てもらったのに、
ごめんなさいね」と言われたけど
その言葉をそのままお返ししたい。
いつの日か、恩返しをしたいと私は思いながら
私はその場を後にしたのでした。
治験はおいしいバイトですが
採血苦手マンにはむずかしかった。
次は血を抜かれないやつに参加しよ。