まずは自分を知り、自分を活かす場所を作ろう!
あれは私がオーディションを受けまくっていたデビュー当時の事。
そのオーディションで一緒になったインストラクターの事を思い出しました。
その方は当時、某有名クラブのカリスマインストラクターで、
多くのインストラクターの憧れの存在だったかと思います。
そんなインストラクターが、
「何故私達と一緒にオーディション受けてるの?」
と私は思いましたが、それ以上に、他の一緒にオーディションを受けるインストラクターは、
「あの人が受講するなら、あの人は合格やね。」
とひそひそ聞こえてくるぐらいでした。
オーディションが始まりました。
内容は実技のみ、そして、対象レッスンは「初級クラス」でした。
その方が前に立たれました。
で。。。
コリオを組み立て始めると、受講されてる多くのインストラクターがコリオについて行けなかったんです。
決して教えるのが下手な訳ではないでしょう。
でも、受講者は誰一人コリオについて行けず、みんな撃沈して行きその方の指導時間は終わりました。
(あとで聞いたんですが、その方はそのオーディションに受からなかったそうです。)
おそらく・・・
その方にとっては、自分なりの「初級クラス」だったんでしょう。
その方が所属してる大手のクラブではカリスマ的人気のインストラクターなんですから♪
ただそのクラブは、マニアックで複雑であれば複雑なコリオを作れるインストラクター程人気があったように思います。
では、そのインストラクターのミスは何処でしょうか?
一つは、
・自分の持ち味、自分の得意とする物を知らなかった。
そして、もう一つは、
・世の中の事を知らなかった。
この2つではないかと。
私の好きな言葉に、
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
と言う言葉があります。
まさにそれで、
人気のカリスマインストラクターであっても、
あくまで、そのクラブ内でのこと。
他のフィットネスクラブのレッスン事情や初級者クラスの状況など。。。
実際に他社に受けに行ったり、仲間から聞いていたら知り得た筈。
でも、おそらく「自分の実力なら何処でも受かる!」と高を括っていたのではないか?
と私は想像します。
それと、外のクラブの状況を知っていれば自分が得意な分野は理解出来る筈。
なら、自分のコリオの指導技術を活かして、
オーディションではなく、同じ仲間を通じて自分を売り込んで行けば普通に取ってくれるクラブはあったと思います。
そんな昔話を思い出しながら、ふっと、
「これって、今の私達にも当てはまる内容だよな。」
とも思ったりもしました。
実際、私がクラブ以外のサークルなどでレッスンさせて貰った時、何度も頭を打った経験があります。
「クラブで通用する内容が何処でも通用する!」
と思っていたのです。
大きな間違いでした。
時々感じるのが、
「ある意味、フィットネスクラブは閉ざされた特殊な空間なんだな。」
と思った事が度々ありました。
フィットネスクラブの日本人の利用率は3%だと言うのは有名な数字ですよね。
この3%は、数年多少の変化はあっても大きく変わる事はなかったです。
その3%の中のスタジオ利用者って何%なんでしょうね?
私達スタジオインストラクターの役割は、
集客し、スタジオ参加者の継続を促すのが役割でした。
でもこのコロナ禍以降、集客をクラブは求めなくなりつつあります。
世の中が「人を集めてはいけない」と言う世の中に変化して行ってるからです。
なら、3%の、更に数%の相手だけしていて良いのでしょうか?
スタジオインストラクターの役割って、
パーソナルトレーナーの方々ほど専門的ではないです。
もちろん、両方を兼ね備えたハイブリッドと言う戦略もありだと思います♪
でも、グループレッスンの素晴らしさは、
運動経験の少ない人でも「楽しませる事が出来る」ところ。
運動の楽しさを伝え、
健康の必要性を伝え、
汗をかく事の爽快感を伝え、
体力が付く事での日常生活が楽になる事を伝える。
それがグループエクササイズ指導者の大きな役割であり強みだと思うのです。
ラジオ体操が廃れないのも、
盆踊りが廃れないのも、
音に合わせてみんなで動く事の楽しさを知ってるから。
それが日本の文化だから。
私達の仕事は決してなくなりません!(断言します!)
でも、今のままだと働く場所はどんどん少なくなって来るでしょう。
それは、私達の仕事を一般の方は知らないから。
フィットネスクラブと言う閉じられた世界で活動してるから。
でも!
外には私達を求める人がまだまだ大勢います。
何故なら、みんなが健康を求めているからです。
そして、私達の大きな役割は健康の大切さを伝えるのが仕事だから♪