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7回忌を終えて、父を想う。

そろそろ2020年を振り返ると言う時期に来てるのかも知れませんね。

今年は私にとっても色々とあった年ではありますが、父の七回忌と言う一つの節目を無事に終えた年でもありました。

それは6年前のこと、私は神戸での仕事を終え、一息ついたので何気に携帯を見ました。
そこには施設からの電話の履歴が。。。
父はパーキンソンを患い日に日に弱って行く姿を見ていましたので、ある程度は覚悟をしていました。
それでも施設から電話があると「どきっ」としてしまうんですよね。

施設に電話を掛け直してみると、すぐに担当者に変わり、
「お父様が息をしていません!」
と・・・
正直、頭の中が混乱しました。
「息してないってどう言うこと?」
答えは一つなんですが、その現実を受け入れられませんでした。
「とにかく向かわないと!」
電話を切ってすぐに電車に飛び乗り施設に向かいました。

施設のベッド、父が眠っています。
ベッドの横には母が立っていて、
「お父さん、動けへん。。。」
と泣きながら私に訴えました。
死因は分かりません。
食事中に、施設の方が食事をさせて下さってたようですが、
ちょっと間を置いたら息をしていなかったようです。
お医者様曰く、
「おそらく舌が喉の奥に入っての窒息死だろう。」
と。

正直、亡くなるまでの数年間は父との仲は良くなかったです。
私の事を心配して色々と言ってくれてたのは理解しています。
ただ、サラリーマンとして長年会社に仕えて来た父と私とでは話が合わない部分も多々あったのは事実です。

「長い物には巻かれろ!」
「何かあったら頭を下げとけば良いねん」

が口癖だった母。
定年まで勤めあげた父。
そんな二人に育てられながら、
「でも、そんな人生で良いのか?」
と言う想いが強くなり2人とは意見が合わなくなっていました。

両親は私が生まれる前はそうとう貧乏だったようです。
姉の学費も払えず学校に乗り込んで行った話も聞きました。
私を含め3人の子供を持ちながらも姉も兄も両親より早くに亡くしました。
子供が先に旅立たれるのは親としてどれだけ辛かったんだろうか?
私には想像も付きません。
苦労して苦労して私が大人になるまで育ててくれたのですから、
父には尊敬もし感謝もしていました。

でも、話し出したら、

「今の仕事の事」「将来のこと」「不安定な仕事のこと」

を持ち出し口喧嘩になる事も度々。
いつしか私は父とあまり話さなくなっていました。
そして、何より話さなくなって行った原因は、
衰えて行く父を見ていられなかったから。

私の脳裏には、いつまでも元気だった父しかいなかったし、
子供の頃は父は私のヒーローだったのです。

でも、パーキンソンと言う病気の影響もあり、
立つ事も話す事も出来なくなって行く。
そのギャップに私が耐えられず怒鳴ってしまった事も度々。

頭では理解してるんです。
一番辛いのは父自身だと言うことも。
自分の思うように動かない身体。
どれだけ歯痒かっただろうか。。。
そんな後悔だけが頭を過ります。
そして、一番後悔してる事。

まだ父がしっかり歩けていた時のこと。
父が、突然。
「私らも、そろそろ動けなくなるだろうし、
まだ動けるうちに母さんと3人で旅行に行くか?」

と誘って来ました。
それを私は断ったのです。
「俺の仕事は簡単には休まれへんからな。」
父は、
「そうか。。。」
と寂しそうに一言言って話は終わりました。
決して休めなかった訳ではない。
代行なんて、その気で探せば見付かった筈。

でも、父と面と向かって長時間一緒に居るのが怖かったのが本音かもしれません。

でも、今となっては後悔しかない。
あの時が最後の家族旅行のチャンスだったのだから。
親不孝しかしておらず、親孝行なんて何もしていない。

今の仕事は楽しい!

でも・・・
仕事より大事な事もあるのではないのか?
自分の優先順位は仕事で良いのか?
いつまでも元気な親しか想像出来なかった。
でも、間違いなく年老いて行く父と母。
そこにちゃんと向き合っただろうか?
「孝行のしたい時分に親はなし」
今、この言葉だけが心に突き刺さっています。

「孝行のしたい時分に親はなし」

お金は稼げば増やす事が出来ます。
でも、時間だけはどれだけ大富豪になろうと取り戻す事は出来ません。
その貴重な時間と言う物を簡単に扱っていませんか?
そして、大事な時間を何に使うのか?
時間の使う優先順位はしっかり決めていますか?

皆さん、
私のような親不孝には決してならないで下さいね。決して。

父の七回忌を終えて、
あらためて色々と考えさせてくれました。
これも父からの贈り物なのかも知れませんね♪

※写真の「信幸」と言う瓶は、
父の誕生日に父の名前を入れて贈ったお酒の瓶です。
「もう捨ててるだろう」
と思ってたのですが、捨てずに置いていたんですね。

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