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Pixiv FANBOXを無理なく継続する【9の技術】

※本noteは約28000字です。
※FANBOXだけでなく、Fantia、ci-enといったクリエイター支援サイトでも、本noteの手法は活用可能です。なお、一部R−18絵に関する記述が含まれています。ご了承下さい。

こんにちは、「ファンボ収益特化」です。

 FANBOXを始めて約2年経過し、現在はコンスタントに30,000円以上の収益を得ることができるようにまでなりました。

この2年間、FANBOX運営を続けて感じたことは継続することの難しさです。

運営の参考とするため、他の方のFANBOXを数多く拝見してきましたが、体感として10人中6人~7人の方が1年以内にFANBOXの更新を止めています。

これはなぜか?

この問いが、今回のnote「Pixiv FANBOXを無理なく継続する【9の技術】」の執筆につながりました。

本noteでは、なぜ多くのFANBOX運営が早い段階で頓挫してしまうのかという問いに答えたうえで、

いかに無理なくFANBOXを継続していくか、という部分に焦点を絞って解説していきます。

いかに収益を上げるか、という部分に絞った解説は、私が過去に執筆した「弱小イラストレーターがPIXIV FANBOXで毎月30,000円以上の利益を出す【10の鉄則】&【7つの秘策】」をご参照頂けると幸いです。

私のスペックですが、現在、Pixiv登録歴(=絵描き歴)5年、Pixiv投稿作品数120作品、令和5年7月1日時点でPixivフォロワー数約1900です。今ではフォロワー数も4桁に乗っていますが、FANBOXを始めた2年前はPixivフォロワー数は400程度でした。

私生活のほうは、フルタイムで勤務しており、残業も決して少なくありません。絵を描くことを許された時間は多くて一日1時間30分程度(休日でも一日3時間程度)です。そんな環境のため、いかに無理なくFANBOXへの投稿を継続していくか、ということについて真剣に考えてきました。

本記事でこだわったのは


<再現性>


です。


誰でも少し手を加えればできる【9の技術】をひとつずつ噛み砕いて説明しています。

世に出る時間術の本などは、毎日定時退社ができる人だったり、比較的時間の余裕がある単身世帯等を想定して書かれていることが多いのですが、本noteは仕事が忙しかったり、家庭を持っている人など、特に時間のない方を想定して執筆しています。

そのため、誰もが応用できる技術をご提供できるのではないか、と考えています。

では早速、【継続する9の技術】をお伝えします!

と言いたいところですが、まずはFANBOXの更新が止まってしまう「理由」を解き明かすところから始めましょう。



【大前提】そもそも、なぜPixivFANBOXの更新は止まってしまうのか?


【継続する9の技術】を解説する前に、まず「なぜPixivFANBOXの更新は止まってしまうのか?」という大きな疑問についてお答えします。

冒頭でもお伝えしましたが、10人中6人~7人の方が、1年以内にFANBOXの更新を止めています。

これはなぜか?

更新が継続できなくなる理由は大きく分けて3つです。

①FANBOXを続けるモチベーションが失われたため
② FANBOXへ投稿する絵を描く時間がないため
③私生活やプラットフォーム環境の変化(就職、病気、FANBOXでのAI絵禁止など)

順に解説します。

(1)FANBOXを続けるモチベーションが失われたため

FANBOXの更新が継続できなくなる人のうち、ほぼ4~5割がこれに当てはまります。
FANBOXを始めたはいいが、支援者がつかない等の理由で運営を放棄してしまうのです。

FANBOXは陸の孤島のようなもので、pixivやtwitterと比較すると、人の出入りは極端に少ないサイトです。Pixivキャプション欄やTwitterから誘導しないと、ほぼ顧みられることはないプラットフォームと言っても言い過ぎではありません。

そんなサイトに「FANBOX限定イラストです!」といって十数時間かけた渾身の作品を投げて、支援者どころか「いいね」もつかなかったらどうでしょうか。

一度や二度は耐えられるかもしれませんが、これを毎週のように続けるとなると、どんなに堅い意志を持った人でも難しい。

そんな状況になったら、FANBOX継続のモチベーションなど保てるはずもありません。

支援者もつかない。いいねもつかない。誰からも見られない。じゃあ今まで通りPixivやTwitterに投稿するほうがマシじゃないかーーーーこうして簡単にFANBOX廃墟は出来上がってしまうのです。

(2)FANBOXへ投稿する絵を描く時間がないため

FANBOXの更新が継続できなくなる人のうち、4割程度がこれに当てはまります。FANBOXを続けたい・・・!というモチベーションも気力も体力もあるのに、時間がないから更新ができない・・・という方たちです。

よくあるのが、本業における精神的負荷や勤務時間が増えたため、更新を停止しますーーーというものです。

このパターンに陥った方のFANBOXを拝見していると、凝った作品(=完成までの時間が長い作品)を投稿しているケースが非常に多い。

美麗な作品や凝った作品は、概して評価が高いものですが、やはり完成までに時間がかかります。そのような創作スタイルだと、私生活が忙しくなるとどうしても時間が足りなくなる。

「FANBOXに作品を投稿しないと・・・でも仕事が・・・」と精神的に追い詰められていき、ついにはFANBOX更新停止という決断に至るのです。

(3)私生活やプラットフォーム環境の変化(就職、病気、FANBOXでのAI絵禁止など)

これは不可抗力により更新継続ができなくなるパターンのため、詳細な解説は省きます。
「FANBOXへのAI生成イラストの禁止」「就職先が副業禁止」「身体を壊した」などがこれに該当します。FANBOX更新停止者の1割程度がこれにあたります。

補足すると「身体を壊した」原因が、イラストを描くため睡眠時間を削ってしまったから、と言及する人がしばしばいます。これもFANBOXに労力をかけ過ぎてしまった結果ともいえるでしょう。

さて、上記の分析から見えてきたことは、

「FANBOXに労力を注ぎ込みすぎると更新停止に追い込まれやすい」という事実です。

労力を注いだ作品が評価されずにモチベーションが失われたり、また労力を注ぎ込みすぎた結果、日常生活に支障をきたしFANBOXが廃墟になってしまうのです。

逆にいうと

「FANBOXにかける労力や精神的負担を減らせば、運営を継続することができる」とも言えます。

前置きが長くなりましたが、これを念頭に踏まえたうえで、改めて【PixivFANBOXを無理なく継続する「9の技術」】をお伝えしましょう。

【技術1】心から好きだと言えるジャンルで勝負する

突然ですが、貴方は今、心の底から好きだといえるジャンルの絵を描いていますか?

貴方は、この問いに、即座に「はい」と答えられたでしょうか。
もし、答えられなかったのであれば、貴方のPIXIV FANBOXの運営は必ず失敗する運命にあります。

それはなぜか?

人間は、自分が好きでないものを、意志の力だけで継続できないからです。

「ウィルパワー」という言葉があります。
ウィルパワーとは、日本語訳にすると「意志力」です。
自分の思考や行動を強く制御する能力。困難があっても計画を貫き通す力。それがウィルパワーです。

貴方が自分の「好き」を脇に置いて、市場のウケがいいからと言って本当は描きたい一次創作を描かず、好きでもない二次創作を描き続けたとします。

意志や決意が強い時は、問題なく運営できると思います。
しかし、例えば仕事で困難にぶち当たったとか、人間関係に支障が生じたとか不安を抱えると、途端にウィルパワーは枯渇していきます。

そのようなことを繰り返していると、必ずイラストを描くのがつらくなり、いつしか描くことから遠ざかります。そしてPixivFANBOXの投稿は不定期となり、最期には筆を持つことすらできなくなってしまうのです。

是非、適当にPixiv FANBOXのクリエイター検索をしてみてください。
2~3か月更新が止まっているFANBOXはすぐに見つかりますし、1年以上更新していない廃墟も多数確認できるはずです。

画力は関係なく、どんなにうまい人でも更新が止まっています。
そもそもFANBOXどころかPixivへの投稿も止まっている人も散見されるほどです。

FANBOX運営へのモチベーション低下、私生活の多忙化など、理由は様々でしょうが、
全ての人に言えるのは「イラストを描くのが以前より楽しくなくなった」ということでしょうか。

人間楽しければ、それがどんなものであっても、誰に言われずともやり続けるものです。
イラストレーターの貴方ならあるはずです。アイデアが湯水のように溢れ、時間間隔すら忘れて、イラストを描くことに没頭した経験が(いわゆるゾーンに入るという状態ですね!)。

下記の図をご存知でしょうか?


FANBOXが目指すべき場所

3つの円が重なる中心「好きで、自分ができて、お金になること」、FANBOX運営はそれを目指さなければなりません。

FANBOXで、あまり好きでもない絵を描いて収益を得ても仕方がないのです。

このnoteをご覧頂いている皆様は本職をお持ちの方が多いと思うのですが、ほとんどの方はその本職を「生活のため仕方なく」続けているのではないでしょうか。

もしも貴方が本職と同じように、仕方なくお金のためだけに、好きでもないジャンルの絵を描いてFANBOX運営を継続するのだとしたら、本質的には本職と変わりなく、それは「労働」になってしまっています。

私は過去に執筆したnoteで、プロダクトアウト(自分の描きたい絵を描いて支援者獲得を行うこと)ではなく、マーケットイン(支援者が求める絵を描いて支援者獲得を行うこと)の考え方でFANBOXを運営するべきだ・・・とお話してきました。

その考えは今も変わっていません。

しかし、です。

市場でウケているからといって、例えば好きでもない二次創作のキャラクターを描き続けるなど、自分の「好き」という気持ちをないがしろにしたままにすると、いずれFANBOX運営から足が遠ざかります。

ベストなのは、自分の描きたいジャンルの絵を描き、それでいて支援者が求める絵を描くことです。二律背反しているようですが、これは両立できます。

まず自分の趣味嗜好を全面に押し出し、それでいて支援者の求めるものをそれに付加すればいいのです。

そうすると、貴方の好き×支援者の好きがマッチし、独りよがりにならないFANBOX運営ができるようになります。

これは一見、技術ではなく感情論のようですが、創作活動をするうえで「好き」という気持ちは何よりも大切です。

この「好き」という気持ちを蔑ろにすると、これからご紹介する技術の効果は半減ないしは意味をなしません。
それほど「好き」という気持ちは、物事を継続するうえで重要なパラメータなのです。

実はこの章で今回のnoteでお伝えしたいことの半分は終わりました。

ぜひ次の章に進む前に、もう一度「好きなジャンルでFANBOX運営ができているか?」と問い直してみてください。

【技術1:まとめ】
・ FANBOXでは、必ず「自分が心から好きだと言えるジャンル」のイラストを投稿する。
・ 意志の力がどんなに強くとも、好きでもないジャンルの絵を描き続けることはできない。
・ 好きで、自分ができて、お金になること。FANBOXで目指すべきはそこ。FANBOX運営を「労働」にしてはいけない。

 

【技術2】FANBOXへの投稿に労力をかけるな


※この話は、すでに「弱小イラストレーターがpixivfanboxで30,000円以上の収益を得る方法」等でも取り上げている内容ですが、重要な話なので「継続すること」を主眼として加筆修正して再掲します。

貴方はこれまで述べた【技術1】を踏まえて、自分の大好きなジャンルのイラストでFANBOX運営を進めていくことに決めました。

趣味と実益(支援による収益)を兼ねているため、イラストを描いている間は楽しいことのほうが多いはずです。

しかし、です。

FANBOXに投稿を始めると、必ずある壁にぶち当たります。

「FANBOX用に投稿する絵を描くのが辛い・・・!」

です。

なぜ楽しいはずのイラスト作画が、辛くなってしまうのか?

それは「時間に追われる」からです。

現在、FANBOXを運用しているほとんどすべての人が、本業を持っている社会人や勉学に勤しむ大学生の方かと思われますが、日々の雑事を行いつつ、Pixivや Twitter投稿用の絵を描き、更にFANBOX投稿用の絵を描く・・・というのはあまりにも時間的に厳しい。

それがどんなに貴方の好きなジャンルであったとしても、時間に追われながら、作品を描くという行為は精神を蝕んでいきます。

仕事のトラブルや長時間の残業をしないといけない日もあるでしょう。
そんな中、FANBOX限定イラストを10時間以上かけて完成させ、いざ投稿したら、誰からも何も反応がない・・・。

「ああ、FANBOXをこのまま続けても意味がない。」

そんな思考になったらもうおしまいです。

私がFANBOXを始めた当初、FANBOX限定公開のイラストを数枚描いたのですが、これは正直辛かった。

なぜかというと、FANBOX専用の絵を描く・・・というのは支援者に対してしか公開しないということと同義だからです。つまり、極小数(1名〜2名程度)しか支援者がいない場合、その人たちだけのために描くということです。

FANBOXを始めて最初の数週間はなんとか耐えられるかもしれませんが、多くの人はここで挫折します。

FANBOX専用絵を描いて支援者が一人でもつけば、まだ救いはありますが、支援者どころか「いいね」もつかないなんてことも十分あり得ます(※ FANBOXにおいて、いいねをつけてくれる支援者の方は、10人中1人~2人程度しかいません)。

そんな中、「何時間もかけて描いたFANBOX専用の絵」を投稿し続けることはできますか?誰がみているかもわからない、はたまた誰もみていない場所に絵を投稿し続けるなんて、正直言って苦痛以外の何者でもありません。

少なくとも私には無理です。

・・・実は、pixiv FANBOX運営もクリエイターに対して、FANBOX立ち上げに際し、下記の通り呼びかけて、クリエイター側がFANBOXに労力を注ぎ込みすぎることを戒めています。

以下、FANBOXヘルプからの引用。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
FANBOXは「クリエイターが自分の好きな創作活動をずっと続けられるようにするためのサービス」です。
クリエイターにとってFANBOXの更新が負担になってしまったり、それで本来やりたかったはずの創作活動を楽しむ時間を奪われてしまったら本末転倒です。

(中略)

貴方のファンも、貴方にもっと楽しんで欲しいからこそ応援・支援をしてくれるはずです。
だからこそ、あくまで「楽しみながら無理なく続ける」という大原則を大切にしてください。

(引用ここまで)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

FANBOX公式がわざわざヘルプを設けて、ここまで断言するくらいですから、いかにFANBOXの継続が難しいか推してしかるべきでしょう。

随分前置きが長くなりました。

ここまで何度も繰り返し、FANBOXの運営継続が難しいことを述べてきたのは

「FANBOXには労力をかけないことが運営継続の大原則」

であることを強調したかったからです。

では、労力をかけず投稿が続けられ、収益を上げられる戦略はどのようなものでしょうか?

それは【差分戦略】【先行公開戦略】【PSD戦略】【ラフ戦略】【差分の差分戦略】の5つです。

順に説明します。

(1)差分戦略 
pixivに投稿した作品の「差分」を、 Fanboxに投稿する戦略です。

既に完成している絵の差分であれば、その完成したイラストの数分の1程度の労力で新たな成果物を生み出すことができます。例えばエロ絵であれば「事後差分」「精液ぶっかけ差分」「乳首あり差分」「服なし差分」「表情差分」、ストーリー性のあるイラストであれば「文字差分」などなど、差分の持つ可能性は無限大です。

メインイラストはPixivやTwitterに投稿しつつ、その差分をFANBOXに投げるのです。

さらに、メインイラストのキャプション欄に、 Fanbox差分ページのURLを貼り付ければ、メインイラストが広告塔となって、FANBOXに新たな支援者を呼び込んでくれるようになります。

差分戦略はこれが重要で、①労力を削り②メインイラストが Fanboxへの導線を確保してくれるようになります。無理なくFANBOXで収益を挙げられるため、私のメイン戦略となっています。

(2)先行公開戦略
一般公開する予定のイラストを、pixiv等に投稿する1日~数日前にFANBOX支援者に対し公開する戦略のことを指します。

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