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明日からはじめられる!ファンベースな顧客アンケート
こんにちは!ファンベースカンパニーの研究機関であるファン総合研究所(以下、ファン総研)・所長の「さとかな(佐藤佳奈)」です(初めてお会いする方に、さとなお会長の娘さんですか?と聞かれることが多いのですが、違います笑)。
私は、ファン総研で『ファンならではの心理や行動』を調査・研究しながら、リサーチ事業部のメンバーとして企業の定量調査の提案・伴走、またプランナーとしてファン分析やファンベース施策の提案・伴走も担当しています。
今回は、これまで私がファンベースカンパニーで顧客アンケートなどの定量調査に取り組んできた経験から、すぐにでもはじめられる、『ファンベースの視点が入った顧客アンケート』について語ってみたいと思います!
はじめの一歩は、顧客アンケートに1問追加するだけ!
“ファンのことを知る”一番のおすすめ方法は、ファンインタビューやファンミーティングで『ファンに傾聴する』こと。ですが、「本当にファンがいるのか不安」「ファンを呼ぶにはちょっとまだ勇気が・・・」「今はそこまで時間や手間はかけられない」ということもあるかもしれません。
そんな時はまず、いつもの顧客アンケートに1問、『好意度』を測る設問を入れてみていただきたいです。必ず、「大好き」「”愛がある”と言えるほど大好き!」と回答してくれる顧客がいるはずです。
もし余裕があればもう1問、“ブランドにどれだけ関わりたいか”という『ファンステージ』を測る設問もおすすめしています。
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ファンベースカンパニーでは、この2問を掛け合わせて、顧客を「コアファン」「ファン」「ライトファン」・・・と分類して分析をしています。そうすることで、「コアファンはここが好きなんだ!」「ライトファンにはまだこの価値が伝わってないんだ」などがわかり、「コアファンが好きなこの部分は大切にしよう」「ライトファンに知ってもらう施策をしよう」というアクションプランも見えてきます。
ちなみに、2022年にファン総研が行った『ファン度』の業界調査では、ビールや菓子といった消費財にも、プロ野球チームなどにも引けを取らない割合のファンがいることがわかりました。また、「ファンがいるか不安」とおっしゃっていた企業の方々が、「ブランドを好きでいてくれる人がこんなにいるんだ!」と驚かれる姿を何度も拝見してきたので、ぜひみなさんのご担当ブランドでも調べてみてください♪(ファン度を測る設問2問は、自社の顧客の調査・分析には無料でご使用いただけます!)
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これまでの顧客アンケートも『ファン』という切り口でみると新しい発見が!?
顧客アンケートで「利用金額」を聞くことは多いと思います。某国内飲料メーカーさんの顧客調査から、『ファン度』と「利用金額」のクロス分析をしたところ、コアファンはファンの1.3倍、ライトファンの1.6倍、利用金額が高いという結果になりました。
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他にも、「利用頻度」「アンケートへの流入経路」「イベント参加の有無」「よく利用する店舗」「有料会員の割合」など、普段の顧客データを『ファン度』別に見ていくと、新しい発見があるかもしれません。
もっと深く知りたくなったら、フリーアンサーで「好きになったきっかけ」や「好きな理由」を聞いてみて!
ここまで読んでいただいて、「ファンのことをもっと知ることができる顧客アンケートにしたい!」と思われた方がいらっしゃったら、ぜひフリーアンサーで「好きになったきっかけ」や「好きな理由」を聞いてみてください。ファンの方々は、想像以上に熱い思いを書いてくださることが多いです。このフリーアンサーの設問は、『好意度』の設問の直後におくのがおすすめです(※「好き」以上を回答している方のみに聞く)。
先ほどの『ファン度』の業界調査でも、各ブランドに対して「好きな理由」を聞いたところ、ブランド愛を語ってくださる方が多数いらっしゃいました(※下記はミスタードーナツ・ファンのフリーアンサーの一例です)。
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一般のパネル調査であっても、ファンはこれだけの思いを書いてくださるのですが、企業がメールやSNS等で直接発信するアンケートでは、もっともっと熱いメッセージを書いてくださるケースをたくさん見てきました。「私の思いを届けたい」とたくさんコメントを書いてくれるファンも多いと日々感じています。
ちなみに、ある企業の顧客アンケートで、フリーアンサーの文字数を『ファン度』ごとにカウントしたところ、ファンになればなるほど文字数が多くなるという結果でした。ファンは、長く熱く語ってくれるんですよ!
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このフリーアンサー欄にファンが書いてくださった思いを読む時間が、私がこの仕事をしていて一番ムネアツになる時間です!ファンの声に感動して涙を流す企業のご担当者もいらっしゃるんですよ♪
まとめ
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いかがでしたか?もしまだ「ファンの声をあまり聞いたことがない」という方がいらっしゃったら、まずは次の顧客アンケートのタイミングで、上記を実践してみていただけると嬉しいです。きっと私と同じように、ムネアツになれる時間が待っていますよ~!
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