#7 不妊治療4件目で意識の変化(高校教諭40代)
不機嫌そうな先生💦
その先生は、いつも不機嫌そうで物事をはっきりという、どちらかというとこちらの気持ちに寄り添ってくださりそうにない先生でした。
でも、夫は「この先生は信頼できる」と四件目で初めて言いました。
(最初の検査で男性不妊が原因だと見抜き、私の通院よりも夫が通院したのです。)
確かに、採卵もベストのタイミングのために全力を尽くしている感じはしました。例えば明日通院予定はなくとも、排卵早いからこれは明後日ごろと考えていたけれど明日来てくれる? など、、きちんと理由を伝えてくれました。
今までの先生はびっくりすることにそれがなかった。
そして、うまく採卵できて凍結してもそれが何時間で凍結できたか、それが早ければ早いほど良い受精卵で妊娠する可能性が高まるということを、きちんと教えてくださるかたでした。
また、うまく凍結してそれを体内に戻すのも、母体の状況が悪ければ
「今回は辞める!なぜならあなたの状態がよくないの!」とはっきり言われました。
また、成功報酬制度も取っていて、うまく妊娠に至ればプラスで金額を請求するが、それまでは比較的今までの医院より医療費が低く設定されていました。
(ちなみに医療費補助制度以前の話です)
そんなこんなを繰り返しているうちに、分かっていたはずなのですが、受精卵の質の良しあしだけでなく、私の状態が心身ともに良好な状態じゃないと妊娠に至らないということに、改めて思い知らされたのです。
意識の変化が起こった、医師のひとこと
ある日、だいたいの先の見通しをつけていたはずなのに、思いのほか受精卵の戻しの日程が早まりました。
でも!
その日は学校行事があって通院ができません。
先生に「その日は無理なので次の日でもいいですか」と聞くと、
先生は即座に
「あなたはどっちが大事なの?子どもが欲しいの?仕事が好きなの?」
単純な質問です。
すごく単純なことです。
でもショックでした。
正直どっちも欲しい。
治療費をねん出するために一所懸命働いている。
なのにその一生懸命を否定された気がしたのです。
涙が出ました。
今までの先生方には言われたことのない言葉。
初めてトイレで泣きました。
でも、かえって夫に話すと、
「で、どっちが大事なの?」と聞いてくるではありませんか。
「二択しかないとしたらどっちなの?」と。
「当然こどもだよ」と言ったら、
「そうだよね」と。
会話はいったんそれで終わりました。
私の気持ちを汲んだのか、あとから夫は「ひどい言い方だね」と言ってきましたが、私はいろんな意味で覚悟はあるのかと突きつけられたのだと感じました。