新しい資本主義と生活様式に日本人は立ち向かえるだろうか?
仕事が愉しくない理由の一番は、過重労働なのだろう。
日本人の平均実労働時間は2018年には2057時間と経団連の調査が出ています。
これに平均223時間の時間外労働と平均336時間の通勤時間と2018年総務省統計局の調査が加わると合計すると2616時間。
平均の通勤日数で割ると、1日10.9時間。
これらはすべて平均値なので、その中には上と下がある。
例えば時間外労働の平均は223時間だが、360時間を超す人が24%含まれている(経団連調査)。
法定の720時間を超す人も1.6%いる。
いずれにしても労働時間があまりに長すぎる。
それは一般的な労働従事者が暗い顔して通勤するのも頷けます。
そして疲れ切って休日は疲労回復に費やすだけになる。
家族サービスと言うのもあるけれど、
そんな生活を長年していると、脳に浮かぶことは、仕事関連の事ばかりで、後は同じ事をルーティンで会話で繰り返すか、世間話の余興みたいな話しか出てこなくなる。
その脅迫的なまでの労働。労働時間が長いのは、支出が多いことが一因にある。
多い支出を賄うために長く仕事をする。
果たして何が多い支出となるのか?
単純に言うと、生活するためにお金を多くしないとやっていけない、という自分に課したストレス。
それが反対に物を買ったり、家族や個人で外食したり、仕事休憩で買い食いしたりと、憂さ晴らしに支出していく。
果たして本当に必要なものは、何か?
家賃、水、灯りや暖(光熱費)、食費、通信費、養育費などくらいだろうか。
それに対して教育費、保育費、医療費、介護費、葬儀費、保険、交通費などは本当に必要なのだろうか?
自己投資に回す方が無難ではないかと思う。
お金がなかったなら、何が最低限あれば生きられるのかをよく考えてみると、意外と考えがスマート化する。
都会的なスマート生活をミニマリストなんて呼ばれていたりします。
社会常識の思い込みのものさしで物事を図ると、収支は増えていかざるを得ないので一度はじっくり考えてみるのも良い。
社会通念としてある物を当たり前に考えスルーしてしまうと、人は考えないようになる。
本質に疑問は生じないが、上辺の物事を聴いて納得し、理解したつもりになる。
これまではそれでも良かったのだが、現代に至ってはそのままでは、時代に淘汰されてしまう時期に入っている。
歳をとって年金で暮らす事で収まる時代は終わりを告げ始めている。
ちまたでは知られていないのかも知れないが、
今や第4次産業革命に突入している。
今回は意図的に強引に世界を変革する動きに向かっているので、情報弱者はおいてきぼりとなり、これまでのように救済処置はなく、まさに排他される可能性は大きい。
高齢者や今の壮年世代は、しっかり時代についていかないと、ただの無用者にされかねないのが、今後の時代なのである。
「サピエンス全史」の著者ハラリ氏も世界国際フォーラムで人類に"無用な人間"を作ってしまうと警鐘を鳴らしています。
今お騒がせのpーチンも争いの前にエリートの開催するダボス会議で激しい批判演説を繰り広げたと言われています。
これからは才能の時代。
ステークホルダー資本主義を世界は目指している。
古い物はふるいにかけられていく。
社会的ステータスで残るのは、上層公務員、AI&ITシステム系、医療、製薬、フードテック、など。 果ては末端の肉体労働のみ。
地方自治体も解体される話があります。
現在、日本は移民受け入れ体制がはじまっていため、肉体労働系さえ外国人が雇用されていく方針です。
今はまだ安穏としたままですが、中層労働はいずれなくなると想定されていて、踏ん張れることを願うばかりです。
あとは、メタバースの世界です。
私たちは、収入が多ければ幸せと今だに思い込んでいる。
しかし、生活に必要な物に対して一般的には、
自給率はゼロです。
東京は自給率3%。災害が起これば絶望的な数字です。
都市生活者は買うことで全てを賄ってきた消費者です。
自分で自分の生活に必要な物を作っている人は少ないのではないでしょうか?
なんでもお金で買う。
支出が多いから収入を増やそうとする。
そのため自由時間はますます少なくなる。
お金は貯まらない。
ストレスは貯まる。
身体は悪くなる一方、年を重ねるほど人的ネットワークは狭くなる。
時間はないので自給はしない。
ただ雇用労働が1日を占める。
忙殺されて視野が狭く全体が理解できないで、情報を鵜呑みにする。
アナログでもデジタルでも知恵とスキルが大切になる時代になっていきます。
だからこそ既成概念に縛られて収入だけに目を向けるライフスタイルからの変容が誰しもが必要と考えられます。
後半の話の参考としては以下を参照。
クラウス・シュワブ氏の「第4次産業革命」「グレート・リセット」
内閣府ホームページ ムーンショット目標
paypalのCEO ピーター・ティール氏の
ステークホルダー資本主義や、
イーロン・マスク氏の加速主義などの社会思想
Googleのカーツワイル氏の「シンギュラリティ」
の進化するテクノロジー論
リバタリズム提唱者アイン・ランド女史の「SELFISHNESS(セルフィッシュネス)」
「肩をすくめるアトラス」全4巻
ユヴァル・ノア・ハラリ氏の「21Lessons」
「世界2.0 メタバースの歩き方」
そこそこ働いたら豊かに暮らせるはずだったのでは?
その問いに対しての答えを理解する事から始めてみると良いでしょう。