Power of Voice 2
歌詞和訳/Come Away With Me
ノラ・ジョーンズ の歌声がなぜ自分の心にしみるのかは、個人的原声感覚として前ブロに書きました。しかも今や、世界のミュージシャンはヴァラエティに富んでいて、人々の感性をふるわせる楽曲を贈ってくれる。それはジャンルと無関係に、良いと思った人が受け取るわけで、メガヒットするものもあれば、ブレイクせずともひそかに、
I can't help loving it と心に叫ぶ方もおるやろう。ポピュラー音楽は、イイ意味でクセが強くなって進化しているのとちがうかな?
これ余談なんですけど・・・
”come away with me” が第45回(2002年)最優秀アルバムに輝いたグラミー賞は、音楽業界を盛り上げるために1959年創設された。前年に評価された5作品がノミネートされ、最優秀賞は、H.マンシーニのアルバム(インストルメンタル)でしたが、5作品中の2つがヴォーカル界の大御所、
フランク・シナトラ(1915~1998) のもので、その一作が 、ノラの受賞作タイトルと似ている、“Come Fly With Me” だったとは。
40年の時を隔て、ノラの作品がアンサーソングと思うなら、えらいシニカルではあるけれども、、、〜あくまで個人の妄想です。
トランスワールド航空とのタイアップアルバムで、国内外の観光スポットを歌ってます。冒頭のタイトル曲は、僕と飛んで行こうよ、あちこち素敵な所へ、てな内容のお気楽ハネムーンソング。
(youtube)
USAとUSSRとの冷戦時代、資本主義経済圏のリーダーとなり、アメリカンドリームを謳う国で受けないわけがない。(夢をつかむ可能性は、おそらく白人系に偏っていたやろうがの)。
しかし、人をひきつけるルックスと、朗らかにカッチリ歌えば、人気者になれた時代は変化していき、ポップミュージックにも複雑なニュアンスが含まれてくる。これまた音楽進化の一面ですな。それを歌う声は、聴く人それぞれの原声体験に応じて、癒しの力を与えるでしょう。
世紀を挟んで、ノラ・ジョーンズのデヴュー前、1999年にアルバム、 “First Love” をリリースした宇多田ヒカル (米国生まれ当時16才)も、母・藤圭子(17才デヴュー)から音楽的DNAを受け継いでいるやろうな。アメリカンサウンドの環境下で成長しても、あふれてくる日本的感性。彼女の内から聞こえてくる声には、張り詰めた細い弦を揺らすような、あやうい切なさが響く。(そのルーツに江戸から明治期に洗練された三味線と唄物の邦楽的美質を感じます)
宇多田ヒカル(2008/vo.)
Fly Me To The Moon (In Other Words)
(youtube)
オールドタイムの定番ラブソングですが (1954/song by Bart Howard) 、自然から与えられた声に、彼女の表現力が伝導してくる感!!!
Come Away With Me
(2001/song & vo./p./Norah Jones)
(youtube)
*恐れ入りますが、原詞はネットで閲覧くださいませ (_ _) 。
Come Away With Me
いっしょに遠くへ行って 夜のうちに
遠くへ行ってよ わたしといっしょに
そしたら あなたへの歌をつくるつもりよ
遠くへ行って わたしといっしょに
あのバスに揺られて
遠くへ行くの 嘘でそそのかされない所へ
あなたといっしょに歩きたい
あのくもり日に
原っぱにはイエローグラスが
ひざ丈まで茂ってる
だから来てみない
遠くへ行って わたしといっしょに
キスするのよ あの山のてっぺんで
遠くへ行って わたしといっしょに
そしたらずっとあなたを愛さずにいられない
トタン屋根を叩く雨で目覚めたい
あなたの腕の中で安らかにいる間に
だから わたしが求めてるのはそれっきりよ
夜のうちに遠くへ行ってくれることなの
いっしょに遠くへ行って わたしと
(訳詞/杜村 晩)
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