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【読書 note】 「負けない米国株投資術 米ヘッジファンドの勝ち方で資産を増やす! 」

私の読書noteを訪ねていただき有難うございます。本noteは私の読書感想を紹介するものになります。
投資本は国内外問わず玉石混交、山ほどあるので選択に困ります。米国株の名著に絞っても、人によっては古臭さを感じるのではないでしょうか。 本書は、米国在住の米国株のプロ、”まりーさん”が、米国株との付き合い方を無駄なく無理なく包括的に紹介する本です。マクロ分析や証券アナリストの米国企業分析法を実践で身につけられるよう、オリジナルのエクセルやNotionのページが無料でダウンロードできる特典もついており、1冊で3冊分はおいしい稀有な書籍となっています。


1. 私の米株運用の悩み

5年前の2019年には1ドル100円で計算していたのに、最近では1ドル150円で計算する時代になりました。その間に運用していたドル建てMMFは、換金性、低リスクに加え高い利回りという点で非常に魅力的な商品に変貌しましたが、もう少しアクディブにドルを運用したい。どうせなら米国株を。チャレンジしたのが2022年6月ですが、タイミング悪くうまくいかない。

TradingViewを用いて作成

しまった、どうして?色んな本を読みながら浮上のキッカケを探索中にたまたまPIVOTのYouTubeチャンネルで知ったのが米国株のプロ”まりーさん”でした。

2. ”まりーさん”は元証券アナリスト、誠実な現役米国資産運用アドバイザー

YouTubeでチラ見したまりーさんの何に惹かれたのか。
ある日経歴が分かり腑に落ちました。金融(3社)→解雇→高校数学教師→金融(ヘッジファンド)。途中高校教師をされているのです。ともかく教えることに熱心、かつ説明が論理的です。1番お得と思う情報を自分の損得に関係なく紹介する。高いものは高い。無料で十分な場合は、無料がベスト。バリバリのキャリアウーマンですが、どこか”主婦”の目線もある気がしたのは、”解雇”という不遇の時代を過ごされているかもしれません。
現在は米国の超富裕層向け資産運用アドバイザーをされています。一般人からすると天文学的な金額の人さまの資産を運用している立場です。手堅く運用しながら、平均以上の成績を目指さないといけません。当然運用の説明責任に加え、株の売買機会の制約もあります。本書はそんな”まりーさん”が、生まれ故郷日本の読者の金融リテラシーを高めたいという思いで、惜しみなく情熱をそそぎ込んだ1冊になります。
ちなみに、まりーさんについてもっと知りたい方は、以下のご本人のWebページをご参照ください(https://www.maryoakleysan.com)。

3. 本書の目次の紹介

Introduction 脱・初心者!投資で人生を豊かにしよう
Chapter 1  負けない投資とは
Chapter 2  株の動きの8割はマクロで決まる(マクロ分析)
Chapter 3  買うべき企業の見つけ方(ファンダメンタル分析)
Chapter 4  買うタイミング、売るタイミング(テクニカル分析)
Chapter 5  投資から退場しない心得(リスク管理)
最後に

本書目次より

3. コア・サテライト運用

本書のIntroductionで提案しているのは、「コア・サテライト運用」です。”コア・サテライト運用とは、積み立てインデックス投資のような守りの運用を「コア」として、攻めの投資である「サテライト」を加えることで、指数のみより上のパフォーマンスを狙おうという戦略です。”(出典:本書7ページより。)

「コア・サテライト運用」のイメージをImage Creatorで作成

コアとなるインデックス投資で守りを固め「負けない投資」を

ただし本書6ページ目に記載されていますが、過去の約10年間、S&P500の平均パフォーマンスは約11%でした。複利効果で10年以内で2倍が達成可能です。
私自身の経験も踏まえると、守りのインデックス投資(例:S&P500に連動するETFのSPY)からスタートして少しずつ米国株に慣れていく方が良いと思います。

「リスク管理」を学んで感情に流されない習慣を身につける

失敗談にはなるのですが、投資をしていると自分の感情に流されることが多々あります。「今この波に乗らないと損をする。」高値で買って、その後下がって自己嫌悪に陥る。こうならないような自己管理、そしてリスク管理の知識を探していました。そして本書に出会ったのです。
従って本書を読む順番を変えて、Introduction → Chapter 1 負けない投資とは → Chapter 5 投資から退場しない心得(リスク管理) → Chapter 2 → Chapter 3 → Chapter 4 でも良いのではないかと提案します。Chapter 5は数字と表が多い章なのですが、数字は感情とは無関係ですし、運用面のリスク管理は非常に重要です。私はポートフォリオを見直している最中です。

4. 理解が深まると攻めのサテライト運用も楽しめる

投資は自己責任、まずは基礎知識を身につける

米国株の取引は日本時間の深夜になるので、タイムリーな取引は困難です。私のように急な動きに焦らないためにも十分な基礎知識は必要です。
本書は「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教え」る本です。非常に実践的な内容になっているので、身につくまで読みこなすのは大変です。逆に言えば、”一生使える投資知識”の習得を意図した本なので、1回読んで本棚の肥やしにせず、繰り返し読んで実践して学べば十分な基礎知識がつくと思います。

雰囲気を掴むなら、まりーさんのYouTubeの活用もよし

まずは雰囲気を掴む上でも、まりーさんのYouTubeがおすすめです。まりーさんのお喋りを通じて著者の人柄がわかれば、本書の購入意欲も湧くと思います。

NVDA株の急騰はドットコムバブルの再来か?今米国株が熱い

巷ではエヌビディア(NVDA)とChat GPTに代表されるAIの話題で持ちきりです。特にNVDA株の急騰は、バブルだ、もうじき暴落だという意見もあれば、いやこれから2倍にも3倍にもなるという意見もあり、ニュースにならない日はありません。それくらい、米国株が熱いのです。
ドットコムバブルの崩壊は25年ほど前の話です。せっかく米国市場、米国株式について学ぶ貴重な機会なのですから、勉強しない手はありません。

4. 特典のオリジナルNotionページが斬新

事前分析はマクロ分析 → ファンダメンタル分析 → テクニカル分析の3ステップ

本書では、マクロの状況を見ながら(マクロ分析)、選別した企業分析を行い(ファンダメンタル分析)、買うタイミング、売るタイミングを決める(テクニカル分析)方法を学びます。なぜこの順番かといえば、「株の動きの8割はマクロで決まる」からです。マクロ分析とは経済全体のトレンドの分析を行うことですが、ここでいう経済とは米国経済、言い換えれば世界経済の動向のことです。

オリジナルNotionページが斬新

まりーさんが斬新なのは、主に見るべきマクロ分析データをオリジナルのNotionページにまとめているところです。
Notionは比較的歴史の浅いウェブアプリです。活用している人は若い人だと思います。便利ですが、オリジナルページの作成には一定のスキルが必要なのが難点です。まりーさんは新しく有望な技術は自ら学んで、便利であればオリジナル教材として無償提供するのを厭いません。まさに教師の面目躍如といったところですが、これが本書がお得な1つ目の理由です。

企業分析用オリジナルエクセルシートはプライスレス

実は本書を購入すると2種類の企業分析用のオリジナル分析用エクセルシートが、そしてリスク管理用の別のエクセルシートの計3種類のシートがダウンロードできます。
すでに述べたとおり、まりーさんは米国証券アナリストの経歴を持っています。証券アナリストは担当企業の業績予想が重要な業務ですが、業績予想に用いるエクセルシートは絶対に見せない”門外不出のレシピ”だそうです。まさに”プライスレス”です。
本書を購入すると無料で活用できます。応用すれば自分が気になる他の企業分析にも使えます。これが本書がお得な2つ目の理由です。
以上からまりーさんは、本書を通じて一生使える投資知識を学ぶことができると胸を張って主張しているのです。

Notion、Koyfin、表計算の活用場面が多い本書はKindle版の方が便利

読み進めていくと、本書を、Notionや、金融&投資分析データを提供しているKoyfinのサイトや、財務分析のような細かな表と照らし合わせて見比べる場面が多いことに気づくと思います。単行本では、細かなハンドリングに苦労します。
こういった場面では大きなモニターの活用や、ラップトップとiPadの併用による2画面操作ができるという点で、私はKindle版の方が使いやすいと思います。あくまでも好みの問題です。

5. 最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。
投資にはいろんなスタイルがありますが、私にはファンダメンタルを重視する本書は合っていました。そして正しい金融リテラシーが身につけば、投資はもっとも効率の良い”副業”になると思っています。その意味で本書には期待しています。

また、ドル資産の重要性に目覚めたきっかけとなった本は下記リンク先で紹介しています。よろしかったらどうぞ。


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PK
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