超ビジネス思考の人々
会社の同僚に優秀なビジネスマンがいる。つまりいつも金の事だけを考えていると言う意味だ。
私は健康な男性にもかかわらず短時間労働で趣味に生きているのだが、その人にとっては理解出来ないようだ。
その人曰く、「何でフルタイムで働いて残業して夜間や休日には副業したら儲かるのにしないのか、あなたの生き方は理解出来ない」そうだ。
登山に行きたいので休みが欲しいなどと言うと、「山が好きなら登山道具を買う為にもっと仕事を増やすべき」などと言い出す始末
どうやらその人は大金を掛けて、エベレストに[お客様]として行く様な登山を想定しているようで
働く事と消費する事以外は価値が無い
と、思っている様なのだ。
労働推進界隈と言うべきなのか、この手の人はそれなりにどこの職場でもいるが、そう数は多く無い。体感で人口の一割といった所だろう。
それでは少数者は無視すれば良いのか、ところがそうもいかない。
1 究極なまでに資本主義に適合した彼らは出世が早く、上司や経営者といった立場につきやすい
2 上司、経営者といった立場の人に表立って反対しづらい、時には立場が上の人は人間的に優れているという迷信がある
などの要因が有り、彼らは少数派に有るまじき影響力を持っているのだ。
このような人を上司に持つと余りの世界観の違いに苦労する
彼らにとって
家族=お金
友人=お金
趣味=お金
老後=お金
なのだ。
だから
「旅行に行くので休暇が欲しい」。
「育児休暇が欲しい」。
「風邪をひいた」。
「歳のせいで動けないので辞めたい」。
などと言うと
「分かった、旅行資金の為に仕事増やしといてあげる」
「奥さんと子供の為に頑張って働かなきゃ愛想尽かされるぞ」
「分かった、治療費の心配をしているんだな、残業増やしてあげるから心配するな」
「動けるうちに老後資金を貯めれるように仕事回してあげる。」
など返って来るのだ。
彼らは別に意地悪をしようとしている訳では無い、ただ自分とは違う価値観が理解出来ないだけなのだ。
当然彼ら自身も、嫁に愛想を尽かされ、子供の顔など見たことが無く、高級車を持っているが殆ど乗る時間が無く、使ったことの無い趣味の道具を大量に持っていて、腰を痛めるまで仕事をしているのだが、それが間違っているとは思えないらしい。
そんな彼らを少数派にもかかわらずどこの業界も大切に扱う。
金も地位も有る優良顧客なのだから当然だろう。
かくしてお金が無いと座る事すら出来ない街が出来上がり、誰にとっても要りもしない高級品を売る店ばかり並ぶ事になる。
noteでも[副業で○○円稼いだ私の驚きの方法]とか[有料で記事を売って月収○○円を目指そう]といった有料記事をよく目にする。
彼らにとって、創作活動は当然お金の為にするものであり、それ以外の創作が世界に有るなどとは思いも寄らないのだ。
note社は少数派であるはずの彼らを大切にせざるを得ない。有料記事の売れ行きが会社の収益源になっているから仕方ないのだ。
現在の経済体制では勝者と言える彼らだが、所変わればただの精神病患者であろう。
今後資本主義の発展に伴って、彼らの影響力がどこまで増えるのか興味がある所だ。
まぁ、不真面目労働者の私としては、彼らとは余り関わらないように遠くから行く末を見守りたいものだ。