◆ 話のネタ ◆ No.24『ガンホルダーの話:犯人護送中?』
まだ携帯電話が、ガラケーで2つ折りにもなっていなかった頃の話です。
当時、営業職で、ベルトに顧客名と電話番号を管理する、IBMのパーム端末(280g)をぶら下げ、ガラケー(185g)をぶら下げると、ズボンがずれるので、何かいい方法は、ないか? と考えていました。
その時、同僚のAさんが、
「Sさん(私の事)、私は以前、ガンホルダーのような携帯電話ホルダーを通販で購入したんですよね~」
「えっ、それ、どうして今、使ってないの?」
「実は、カッコイイと思って買ったのですが、初めて装着した時、妻に
『盲導犬のハーネスみたい!』 と笑われて、1度も使用してないんです」
「そりゃもったいない、よかったら、私に売って下さいよ」
ということで、翌日持って来てもらいました。
装着してみると、しっくり来て、スーツの上着を着ると完全に隠れ、非常に気に入り
「Aさん、これ、カッコイイじゃん、上着をとって左腕下ろしたら、携帯電話ではなく、拳銃下げているようじゃん!」
「そうですよ、このメーカーは、本物のガンホルダーも作っているんですもん ♬」
私は、大変気に入り、その日から、ガンホルダーもどきの携帯入れ
(これ以降は、ガンホルダーと言う)に携帯電話を入れ、スーツを着て、
顧客先も訪問しておりました・・・・妻は、あきれておりましたが・・・・
ある夏の日、お好み焼き屋で、鉄板で汗だらけになってお好み焼きを食べていると、大将が、
「お客さん、上着脱ぎはったら?」 と言われたのですが、
結構満席で、ガンホルダースタイルが目立ちすぎるので、
「えぇ、まぁ、ちょっと、訳ありで・・・・」 と言って、脱がずに頑張って食べていましたが、ついに限界を超え、
「も~う、ええわい・・・」 と思い、上着を脱いだら、
大将が 「あぁ~ぁ、 そうゆうことでしたか!」 と誤解してた。
また、東京出張からの帰阪時、金曜日の19時過ぎ、ギリギリで、新幹線に飛び乗った私は、窓側のE席だった。 既にD席には、金曜日の帰阪を新幹線の中で、まったりとくつろいで過ごすつもりで、弁当とドッサリのつまみと酒を買い込んだ、人の好さそうな小太りの30代のスーツを着たお兄さんが座ってました。
「すんまへ~ん!!」 と言って、お兄さんが、これから宴を始めようとしているごちそう一式をテーブルからどけて頂き、
ドカッ!と窓側席に座ると、新幹線は、発車しました。
とても暑かったので、上着を脱いだ瞬間、
お兄さん、電気が走ったように “ ピクン !! ” となり、
ニコニコ顔のリラックスムードで宴を開始しようとしていたのが、
背筋をピーンと伸ばして、匠の利き酒のごとく厳しい表情で、
酒をチビリチビリと飲み初めました。
その時、私の荷物のキャリーが転がり、お兄さんの脚を直撃!
「あっ、あ~! どうもすんまへ~ん!」 と詫びを入れると
「どうぞ、どうぞ、お気を使わないで下さい ♬」
と引きつった笑顔で滅茶苦茶丁寧な ”神対応 !”・・・・・
かくして2時間半、お兄さんは、山崎 努 似の身長181cm 体重83kgのデカ(実際は、デカもどき)に護送されている犯人みたいな状況になってしまいました・・・
・・・・あの時のお兄さん、本当に、申し訳なく思っています、
ごめんなさい (・・・・今更、NOTEでお詫びされても・・・・)
◆ 毎週、金曜日に発信予定です。
次回予告:No.25 どこまで避難?:東日本大震災
💛 よろしければ、スキやフォローを頂けると幸いです ♬
<バックナンバー ベスト5>
【人気No.1】No.22 『愛はかげろう』人生で一番悲しかった時
【人気No.2】No.20 新入社員研修 新大阪駅 270人号泣:銀行
【人気No.3】No.21 スナックの料金に合理性は、あるのか?
【人気No.4】No. 3 時代の先駆者 !
【人気No.5】No.13 息子と自分の ”初任給”
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?