乙女と散文
たまたま見つけたお寺で、仏足石(ぶっそくせき)というものを知った。
釈迦の足跡を石に刻み、信仰の対象としたものらしい。
お釈迦様は足の裏までも尊ばれるのかと、びっくりする。
というか、お釈迦様の足の裏には、色々な模様が刻まれてあって、めちゃくちゃオシャレなのだ。
普通に家に飾っておきたいぐらいオシャレ。
あんな静かな顔して、足の裏は派手なんて、お釈迦様やるなぁ!と少しズレた尊敬の念を抱いてしまった。
2024.4/4
今日は図書館へ行った。
戸田市立中央図書館には、結構面白い郷土資料館もあって素敵な場所だった。
最近は石碑にとても興味がある。
なので、戸田市で発見された古い供養塔や庚申塔、水神宮碑などが資料館に飾られているのを見て、1人で興奮していた。
石碑に浪漫を感じるのは私だけだろうか。
人々の祈りや想いが詰まって作られた石碑はとてもかっこいい。
特に供養塔に刻まれた梵字(私的にカッコよく言うとキリーク)がめちゃくちゃかっこいい。
厨二病という不治の病にかかっている私にはたまらない。
サンスクリット語について学ぼうかしらと思いながら、図書室へ移動し、本を物色する。
最終的に借りた2冊は、
森見登美彦「太陽と乙女」、又吉直樹「月と散文」。
サンスクリットとか仏教とか石碑とか全く関係ない本を選んでて笑えた。
太陽と乙女。月と散文。なんだか似たような響きだ。
図書館に行ったのは数年ぶりだった。
一時期小説家を目指していた時、図書館の棚に並べられた本を眺めて、「私が今から書こうとしている物語は、もう既に誰かが書いており、この中にあるのではないだろうか」と、謎に自信喪失した記憶がある。
今はそんな事思わないが、年々、新しい小説を読めなくなってきている。
初見の映画を観るには体力がいる、と言う人がいるが、私もそんな感じかもしれない。
幼い頃は本が大好きだった。今も、読むことは減ったが、図書館に来てわくわくするという事は、まだ本が好きなのだろう。
読書は色々な事を学ぶのに大切だし、とても心を豊かにすると思う。
でも、
「事実は小説よりも奇なり」
「書を捨てよ町に出よう」
という言葉の大事さも、年々感じてきている。
私の人生も、本棚に並べられた物語以上に「奇想天外ミラクルハッピー笑笑」な人生になりますように、と願いをかけて、今日も街へ出かけようと思う。