見出し画像

メタモン流コンテンツ創作術

メタ視点。
メタ思考。
メタ認知。
メタフィクション。
メタバース。
メタ、メタ、メタ・・・。

最近、僕の中で「メタ」という言葉が流行っている。

「メタ」とはギリシャ語に由来しているらしく、「高次の」とか「超越的な」という意味を含む。

ここで、とある「モンスター」が浮かんだ。

そう、超有名な国民的モンスター、

「メタモン」である。

引用:ポケモンずかん

初代ポケットモンスターから登場している古株だ。

愛らしい顔とは裏腹に、メタモンはとんでもない能力を持っている。


それが「へんしん」

ポケモンずかんの紹介文によると、

「体の細胞の作りを自分で組み替えて他の生命体に変身する」のだとか。

ようは、「何にでもなれる」ということだ。恐ろしい。


僕はトンデモナイ能力の秘密が「名前」に隠されていること気付いた。


「メタモン」という名前の由来は、「メタモルフォーゼ=変身」というのが通説である。もちろん、それもあるだろう。

だが、僕はもう一つの意味を見出したのだ。

それが冒頭で紹介した「メタ」である。


つまり、「メタモン」とは、

「メタ(高次の)」✕「モンスター」=「メタモン」というわけだ。


では、「高次のモンスター」とは一体どういうことなのか?

それは「高次」を「抽象化」という言葉に置き換えてみると分かりやすい。

「抽象化されたモンスター=メタモン」であるということ。

「抽象化」とは、モノゴトの情報を削ぎ落とすことであり、「概念化」とも言える。


ここでメタモンの外見をもう一度見てみてほしい。

そう、メタモンは他のポケモンと比べて情報量が極端に少ない。

目、口、紫色、という情報しかない。↓

引用:ポケモンずかん


「抽象化」を現実世界で例えてみると、

「カブトムシ」を抽象化すれば、「昆虫」となり、昆虫をさらに抽象化すれば「生物」となる。

「麻婆豆腐」を抽象化すれば、「中華料理」となり、中華料理をさらに抽象化すれば、「食べ物」となる。

で、

それを「ポケモン」の中で表しているのが、「メタモン」というわけだ。

ここで、メタモンの持つ能力、「へんしん」に注目したい。


「へんしん」とは、どのようなポケモンにもなれる能力なわけだが、その能力を発揮するには、「抽象化」が欠かせないのだ。

ヒトカゲがどうあがいても、フシギバナになることはない。
ポッポがどうあがいても、コラッタになることはない。

でも、「メタモン」なら可能だ。

メタモンは何にでもなれる、なぜなら「抽象化された存在」だからだ。

抽象化された概念というのは、幅広いモノゴトに適用できるのが特徴だ。

例えば、

カブトムシはカブトムシだし、
麻婆豆腐は麻婆豆腐のままなんだけど、

カブトムシを抽象化して「昆虫」という「概念」にすれば、「トンボ」にも、「バッタ」にも「昆虫」を適用できるようになるということ。

つまり、メタモン自体が「抽象化されたモンスター」だからこそ、どんなモンスターにもなれる=適用へんしんできる(メタモルフォーゼできる)、というわけ。

これこそ、「メタモン」という名前の真の意味である!!

・・・という説が、僕が腑に落ちたので書いてみた。


なんにせよ、

モノゴトの抽象度を上げて概念化(メタ化)することによって、他のモノゴトへと適用できるということを、モンスターで表現しているのがすごいと思った。


さらに言えば、

今回の文章は、「メタモン」という個別具体的なモンスターから、「メタ〇〇」という概念に抽象化することによって書くことができたということ。

メタモンよ、僕の創作物に「へんしん」してくれてありがとう。

いいなと思ったら応援しよう!