詩"夏の季語として

向こう側からみたら
こちらは地平線
地平線の彼方のこちらで
クーラーを消し
心の窓ごと開けた瞬間の
弱の扇風機に
なんと名をつけよう
つけようがない
それは夏の季語であるだけだ
それは夏への歩み寄りだ
夏と交わした文通を声に出すより
蝉の声に混ぜて夏が咲けばいい

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