駅そばの天ぷらはかつてこれだった、天かすを丸く固めた昭和の天ぷらが懐かしい丸光製麺「天ぷらそば」、オリオンベーカリーのパン@いわて銀河プラザ(東銀座)
久しぶりに岩手県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」へ行った。
ここは店舗面積も広く、品揃え豊富で店内を見て回るだけでも楽しい。好きなアンテナショップのひとつだ。
ここへ来ると私は必ずパンコーナーをチェックする。岩手県を中心としたローカルパン「シライシパン」のパンをはじめ、曜日によっては思わぬ掘出しものにも出会える。
今回は初めて花巻市「オリオンベーカリー」のパンを2種類買った。シュークリームパンとコーヒーサンド。どちらも良い感じのパッケージ。
シュークリームパンはほぼ予想通りの味。中のクリームがバタークリームっぽい(材料を見るとマーガリン)ことと、冷やすとチョコがパリパリになるのが良い。夫がいたく気に入っていた。
コーヒーパンは全く甘くなく、ふかふかで食べでがある。これも懐かしくてつい買ってしまうタイプのパン。中学・高校の購買とかで売っていたらすぐ売り切れそう。
むっちりとした歯ごたえの食事パンが美味しい横澤パンの人気商品、くるみクッキーもある。これも好き。横澤パンは公共交通機関では行きにくい立地なので、こうして売ってくれるのは嬉しい。ブラザーパン食べたいなあ…。
さて、今回買った中で最もテンションが上がったのはこちら。
丸光製麺の「天ぷらそば」、税込238円。
茹で麺に粉末のつゆと七味、それに揚げ玉を固めたタイプ天ぷらがセットになった一人前。見つけた瞬間即決だった。迷ったのはうどんかそばか。こういう時には茹でそばだよね、と駅そば好きインナー私が囁く。
つゆに浸した瞬間さっと溶けて崩れ始めるこの頼りない「天ぷら」をご存知の方は、全国にどのくらいおられるだろうか。
私は旅行の際には必ず現地のスーパーに立ち寄り、特に惣菜、麺、調味料コーナーをくまなく見て回るが、このタイプの天ぷらを西日本で見たことはない(西日本は海老天が優勢なように思う)。東日本でも東北・北海道以外ではあまり見ない気がする。
これまで全国400軒(400駅)ほど回った全国の駅そば店でも(5年前までに駅そば店があった都道府県は全て回った)このタイプの天ぷらが使われていたのは岩手・青森・秋田の一部の駅だけだった。
私が子供の頃、近所の商店やスーパーで売っている麺用天ぷらはだいたいこのタイプだったし(真ん中に干し海老がのっていることが多い)、駅そば、駅うどんもこのタイプ。昔のJR土崎駅や秋田駅の「伯養軒」の駅そば(今は別業者が運営)も醤油の濃いつゆにこの天ぷらで、食べるそばから溶けて麺に絡み、つゆにコクが出るのが好きだった。
今では食べられないので、似たものを見つけるとつい買ってしまう。
そんな訳で、買って帰って早速調理。
わかめとねぎ、梅干しは自宅にあるものを追加。卵も落とそうか迷ったがやめる。卵はうどんの方が合うような気がするんですよね。
あっという間に完成。いただきます。
うん、これこれ。
少々ぼそっとする茹で麺も、至って頼りなげな天ぷらも、そして少々物足りない感じの粉末のつゆも、全て含めて良い感じに懐かしい。
うどんやそばのレトロ自販機をご存知の方なら、ああいう感じと思っていただければOK。こういうジャンルならではの魅力。
このはかなく溶ける天ぷらがやっぱり好き。栄養的にはほぼ油脂だけど、懐かしい昭和の味です。
ご興味のある方は、オンラインでも買えるようです。よろしければ。
コロナ禍の頃は都内の各アンテナショップも営業時間が短縮され、品揃えもだいぶ限られていたが、ようやく元に戻った感じがする。
何年か足が遠のいているショップも多いので、そろそろまた回ってみようかな。
やっぱりうどんも買えばよかったかな…。