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杉田梅まつりと杉田梅コラボグルメ

「杉田梅」という横浜(磯子区杉田)在来種の梅がある。ものすごく酸味は強いが(数ある実梅品種の中でも一、二を争うらしい)独特の旨味と芳香を持つ魅力的な品種で、一度食べるとあのパンチのある酸味が癖になる梅干しはもちろん、香りと味が良いのでジャムや梅菓子等の加工にも向く。私も大好きな品種だ。

この大きな粒も特徴。梅干しひとつで元気が出ます

杉田梅は現在では希少で、主に小田原の曽我梅林で栽培され、杉田でその姿は殆ど見ることができない。元々千葉方面から杉田・小田原にほぼ同時に伝わったとされるが、当時の領主が農地に向かない杉田の産業として植梅を奨励。携行食としても重宝された梅はどんどん増え、元禄年間には3万6000本程もあったらしい。杉田は関東随一の梅の名所として知られ、多くの観光客が訪れた。初代歌川広重の「武州杉田の梅林」に当時の観梅の様子が描かれている。

その後塩害や宅地化の影響等で残念ながら梅林は消えたが(一説には酸味の強さが時代と共に喜ばれなくなったからとも言われる)当時の賑わいを偲ぶと共に復興を願って、観梅の時期(今年は2/17(土),18(日))に「杉田梅まつり」開催。今年で3回目だが、コロナ渦の影響もあり有観客は初だそう。どんな感じのお祭りだろう?と興味があって出掛けてみた。

梅まつり案内

メイン会場は京急杉田駅から徒歩7、8分の牛頭山妙法寺。ぽかぽか陽気に恵まれ、境内はなかなかの賑わい。私たちは日曜午前に訪れたが、土日で約5,500人が来場したそう。すごいですね!

間からビルを望む風景もなかなかです

梅の木は100本ほどと多くはないが、境内には梅の香りが漂い、青天に可愛らしい梅花が映える。艶やかな横浜芸者や神楽、ステージでは劇や音楽演奏、付近には出店も出ていかにも地元のお祭り的親しみやすさだ。子供獅子舞なんかも見られて可愛かった。そういえば駅から会場への道すがら、すれ違った親子連れから「きょうは杉田梅まつりだから人が多いね」と嬉しそうに弾む子供の声。そうだね、賑やかなのは嬉しいね。

梅まつり開催に合わせ、地元の杉田商店街でも二月いっぱいコラボ商品を販売。店舗マップも配布され、食べ歩きしたくなる魅力的なラインナップだ。

梅まつり案内の裏面です

私も何店か回ろうと思っていたが、欲しい商品が売店エリアでほぼ買えたので帰りに駅前のスーパー「SUZUKIYA」(梅まつり特別協力)に立ち寄り、追加でいくつか購入。満足して帰った。

という訳で、当日会場で買ったものと、SUZUKIYAで買ったもの(過去分も含む)。
まずはお花見には欠かせない甘いもの。杉田へ行くと必ず立ち寄る商店街の「菓子一」さんが出店していたので、練り切りの「杉田梅」杉田梅ようかんを購入。梅あん入りの杉田まんじゅうは既に売り切れ。大人気!

かわいらしい梅の練り切り。和菓子らしさを感じます(あくまで形のみで梅味はしません)
杉田梅の裏ごしが練りこまれ、爽やかな味わいの梅ようかん。これ好きだなあ

続いて「SUZUKIYA」さんコーナーで、これも買おうと思っていた「杉田梅と釜揚げしらすの和風ピザ」、駅前のスーパー店舗で「杉田梅ゼリー」。

スズキヤさんはベーカリー部門にも力を入れているのでピザ生地も美味しい。家でリベイクしたら最高でした
いろんなイラストがあって迷った末に最も「梅」らしいのを
杉田梅の独特な風味が活かされていて、想像よりずっと美味しかった。こだわって作った感じ

どちらも美味しかった。SUZUKIYAは横浜西部~逗子・横須賀方面に店舗展開する神奈川のローカルスーパーで、お惣菜やお弁当、各種PB商品が美味しい。店舗により特色が異なる(地域特性に合わせていると思われる)のも良い。杉田店は最近改装されてとてもきれいで明るく、買い物がしやすい。
SUZUKIYAといえば忘れてはならないのが「杉田梅あんぱん」と地元の武居商店とコラボした「杉田梅ドレッシング」

梅の酸味や粘りをタマリンドも使って表現しているんですね

杉田梅ドレッシングはせんキャベツや豆腐によく合うし、和え衣の材料としても使える。他の梅ドレッシングと比べてやはり酸味が強いのが好き。
杉田梅あんぱんは好きでもう何度も買っている。粒あんにけっこうな量の梅が練りこまれた梅あんの味が好きなんですよね。

さらに「梅こうじ(白)」も初めて買ってみた。魚の切り身や鶏肉を漬け込んで焼いたら美味しそう。

あと、Jリーグ横浜F・マリノスの試合会場にも出店している「おにぎり弁慶」さんが出店していたので「杉田梅」「梅しそ(だったかな…)を買った。日産だとかなり並ぶので、行列なしで買える機会は貴重。

ゆかりの方がしそ漬けの赤い梅干し、ごまの方は白干し入り。どちらも美味しかった!

梅にはまった昨夏、杉田梅の梅干しや関連商品を探してもなかなか見つからず「杉田梅は希少だなあ…」と骨身にしみていたので、これほど杉田梅尽くしの梅グルメが楽しめる機会はほんとうに嬉しい。他の店舗の杉田梅グルメもきっと美味しいだろう。
梅まつりの規模はきっとこれから年々拡大して行くと思うし、それにつれ杉田梅人気も再燃すれば良いなと期待している。

昨年は梅仕事に着手したのが神奈川の梅収穫期終盤だったため、杉田梅は残念ながら間に合わなかった。今年はぜひ生梅を手に取り漬けてみたい。

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