アルムナイ採用って一体なんなんだのお話
8月が一瞬で過ぎ去りました。お久しぶりでございます。円阿弥です。9月になったというのに連日30℃を超えています(東京在住)。子供の頃は30℃を超えると「真夏日ヤバい!」みたいな雰囲気だったのに最近では「暑さがちょっと落ち着いたねー」みたいな雰囲気なのはなんなんでしょうと遠い目の毎日を過ごしております。いや、もう、明治どころか、昭和は遠くなりにけり(元ネタは中村草田男の俳句です。下記リンク参照)。
ところで最近「アルムナイ採用」って耳にしますよね。自分から言っておいてなんなんですけど、耳にします?人材系の仕事をしている私でも「なんじゃそりゃ」と思ったくらいのレアな単語なのですが、何語なのかどういう意味なのかわからないビジネス用語ってありますよね。今回はみなさまのそんな悩みにぴったりフィット!すこしでもスッキリしていっていただければと思いますのでよろしければ読んでいってください。
アルムナイ採用とは?
アルムナイ(alumni)は、「卒業生、同窓生、校友」を意味する英語「alumnus」の複数形です。自社の退職者・元社員にあたる人材のことを指します。
昔だったら「出戻り」と言われてるやつですね。時代は変わりました。転職がそこまで一般的ではなかったひと昔前では、職場を去った人材は「裏切者」扱いされることもあったかもしれません。しかし、40歳くらいまでに約6割が転職を経験すると言われている昨今。知識や経験を持つ人材の確保が企業の課題になっています。
アルムナイ採用が求められる背景
若手もベテランも不足している現場からは「即戦力」人材が求められ、しかし応募してくる人材は微妙に経験不足の人材…スキルはよさそうな気がするけど、人間性は大丈夫かな?入っても教育研修があるから「即」戦力になれるかな?という事情もありますよね。
そこで活躍するのが「アルムナイ採用」です。自社での経験を活かして外の世界でさらに成長した社員を再び雇用。自社のことをよく知っているから教育研修も本当に最小限。なんとメリットの多い採用手法でしょう!
アルムナイ採用のデメリット
いいことばかりではないのが世の常です。そもそも自発的に退職した人材なので、戻ってきたとしても再び退職するかもしれません。一緒に働く方々とうまくやっていけるかも懸念点です。
なぜ退職して、なぜ戻ってこようと思ったのか?そもそも以前就業していたときの勤務態度や実績、まわりからの評価はどうだったのか?確認しておくべきことはたくさんありますが、自社の社員に「確認できる」ということもアルムナイ採用のメリットになりますね。
ジョブリターンというものもあるらしい
自社を退職した人材を再雇用する制度として、「ジョブリターン」という制度もあります。こちらは「やむを得ない理由(出産、定年等)」から自社を離れた人材を再雇用する制度です。アルムナイ採用は「自発的に」自社を離れた人材を再雇用。本人の意向次第で名称が変わるわけですね。
イグジットマネジメントという言葉も関係するらしい
そしてですね、「イグジットマネジメント」。雇用における出口管理。ポジティブな退職を促し、組織の新陳代謝を導く管理を指すのですが、これはなかなか難しそうな管理です。社内人材の育成・待遇や福利厚生の充実による離職防止・個人のスキルやキャリアに合わせた離職の提案・再雇用の促進等、色々な施策があるのですが、魅力的な会社になって、素晴らしい人材を育て上げることで会社の価値を高め、組織の新陳代謝を促して成長し続けようぜ!というところでしょうか。
在籍中の体制や退職に際しての対応次第では、外の世界で大きく成長したあとに、「あの会社の力になりたい」と思って戻ってくるかもしれません。恋愛は別れるときに人間性が出ると言われますが、会社も同じ。社員が退職する際にきちんと適切な対応を取れるかどうか、上司の人間性や会社の社風・体制が浮き彫りになりますね。
リファラル採用についてもご紹介
採用つながりで「リファラル採用」についてもご紹介。こちらはアルムナイ採用よりも普及しているのでみなさんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
リファラル採用とは自社の社員から友人や知人を紹介してもらう採用手法です。お友達紹介キャンペーンみたいなものですね。採用側からしたら、人柄を知っている人からの紹介だなんてとってもうれしいことですよね!学生時代の友人や、前職の同僚など、関係性の近い人からの紹介になるので、人柄や業務への取り組み方など、自社が求めている人材像に近い人を採用できる可能性が高まります。
「縁故採用」と言われている俗にいうコネ入社と異なり、人柄や能力、実績等を見込んで紹介されるという点で企業のメリットとなっています。実際に私もリファラル採用で転職したことがありますが、入社する側も友人がいるということで安心感があるというメリットがあります。
まとめ
今回はアルムナイ採用についてお話ししましたが、みなさんの会社ではアルムナイ採用の方はいらっしゃいますか?または「あの会社でもう一度働きたい」と思えるような会社はありますでしょうか?
袖すりあうも多生の縁と言われるように、この世の中は「縁」というものも大切になってきます。現在知り合っている方は「多生」すなわち前世からご縁のあった方と言われています。前世からご縁がある方とアルムナイ採用で再びご縁があるのもまた乙なものですね。
前回も言いましたが、次回はもっと早めに更新したいです。強い気持ちで更新します。