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短編小説 「プレゼント顔」

プレゼントをやたら貰う

ねだったことなど一度もないのに

生きてるだけで気がついたらあらゆるものをもらっている

服、バック、小物、それにTVや家具おまけに壺やちょっとした骨董品まで

もらいたい顔なのだろうか

いやいや、決してそんなことはない
むしろ、物なんて増やしたくないし空き家のような空間でスッキリと暮らすのが夢だ。

しかももらうのはその辺の物ではない
今ではとても買えない貴重品ばかりだ。

もらった以上はもちろん大事にする
活用もする

なぜこうも人から物をもらうのだろう、と考えたことがある

質素にしているせいなのか?

バックはその辺の付録のエコバッグを使っていた。

服は大体3着くらいを着まわしている。

お気に入りの服を買っているのでそれで充分。

付き合っていた彼にも
よく「買ってあげようか?」と言われた。
「ううん、いい」
と断っていたが。

どうも物というのは欲しがらない人の元に行きたがるらしい

いただいた以上は定期的にお手入れをし
大切に保管して、使うべきところで使う

しまいっぱなしはしない主義

物を増やしたくないのは、それだけ物を大事に思っているからだ

しかし、どんどん増えてくる

お屋敷に住んでるわけでもないに

まぁでも年数重ねて、自分もまた大事にしてくれそうな人に出会ったのなら、譲っていこうと思う。

自分もよく言われるように

「あなたにあげたい」

と言われればそんなに悪い気はしないものだ。

そのうち、プチ美術館でも開こうかな。

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