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病は気から-その1

「病は気から」という諺がありますが、これにはポジティブ、ネガティブ両面の意味があります。

よく例に出されるのが、三人の人に連続して「顔色が悪いね」と言われたら本当に体調が悪くなるという話しです。

これはネガティブな方の意味合いになります。

ポジティブな方の意味でよく知られているのは、いわゆるプラセボ効果というやつですね。

薬だと信じて飲めば小麦粉を飲んでも効くというやつです。

亡くなった俳優の緒形拳さんが若い頃に、大先輩の大物俳優さんから体調が悪いので薬をくれと頼まれ、小麦粉を渡したらそれで治ったと話されていたのを聞いたことがありますが、これなどはまさにプラセボ効果の典型的な例ですね。

ただ、緒方さんは俳優ですので、小麦粉を渡すときに大変貴重な薬だと「演技」して渡したそうなので、一番効いたのは緒方さんの演技だったと思いますし、そんな風にして演技の勉強をされていたんでしょう。

ところで今から私の体験を書こうと思うのですが、信じて実践する事で難病も克服出来るという話しをしてみたいと思います。

私は若い頃、確か22歳の時だったと記憶していますが、貨幣状湿疹という皮膚病を発病しました。多くの皮膚病がそうであるように、この病気も原因がはっきりせず、治療としてはステロイドの塗り薬を塗る対症療法だけしかありませんでした。

ステロイドの塗り薬はアトピーなどでも広く使われていますが、最初はとにかく劇的に効きます。一度塗れば、翌日にはキレイに治ってしまいます。しかしあくまで対症療法ですので、すぐにまた別の場所に湿疹が出来るので結局いつまでもイタチごっこが続くことになります。

しかも悪いことに、ステロイドに体が慣れてしまうという事が起こるので、徐々に効きが悪くなってきます。

そうするとステロイドの強さを上げていくこととなり、私の場合は発病して1〜2年ほどで「劇薬」に分類されるステロイドを塗るようになりました。

その頃、闘病中に医者に言われた言葉で未だに忘れられない言葉があるのですが、「皮膚病は、死なない、分からない、治らない」病気なのだそうです。

その時の医者は、だから気長に付き合いましょうねと言いたかったのだと思いますが、確かに死にはしませんが、痒くて痒くてたまりませんし、見た目にも他人に不快感を与えてしまう事があるので、夏場などは肌の露出にも気を使います。それと患部から体液が染み出すので、下着やシャツが患部に張り付いてしまい衣服を汚してしまいます。

そんな状態を死ぬまで続けるかと思うと嫌になりますし、何とかして治したいと思うのが人情というものです。

まあそう言うわけでどんどん時間は経ち、劇薬指定のステロイドを10年以上塗り続けても、一向に治らない状況にとうとう私も真剣に「根本的に治そう。今の治療を考え直そう。」と思うようになりました。

それでまず、西洋医学的なアプローチを十数年続けてきて治らなかったのだから、東洋医学的なアプローチを勉強してみようと思い立ちました。

ここまでちょっと長くなってしまいましたので、実際に私がどうやってこの貨幣状湿疹を克服したのか、別の記事で改めて書いてみたいと思います。

ちなみに現在私の貨幣状湿疹は「完治」しています。次回はその過程をお伝えします。

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中嶋洋二郎
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