閑話休題「料理番組の話し」
今日はいつもの介護食関連とは全く関係ない話題です。興味の無い方はスルーして下さい。
タイトルにもある通り、テレビで放送される料理番組についての雑感です。
私がまだ子供だった昭和40年代は、一般家庭にテレビが普及した時期と重なります。
この頃のテレビ番組は、今振り返ってみてもとても面白いモノが多かったですし、制作者の活力と才能が番組にダイレクトに反映される良い時代だったと思います。
料理番組についても、今でも続いているNHKの「今日の料理」や日本テレビ系の「3分クッキング」などは、私が物心ついた時にはすでに放送されていました。
私の祖父は明治生まれの人でしたが、何故か料理番組の好きな人で、祖父と一緒によく料理番組を見た思い出があります。
間違っていたらごめんなさいなのですが、「3分クッキング」のあの印象的なテーマ曲は当時も今も変わっていないと思います。
「今日の料理」では、洋食を教える時に帝国ホテルの総料理長だった村上信夫さんがよく出演されていたのですが、後年その村上先生のインタビュー記事で番組収録の苦労話を読んだことがあります。
それによると、最初の頃はとにかく「大さじ1」などの計量をする事が大変だったと述懐されていました。
料理を作りながら、調味料をだいたいの勘で入れる動作をするのですが、実際には料理に入れずに別の容器に入れて、それを改めて計量するなどしていたそうです。
私もレシピ記事をアップする関係で、この「計量」に関する苦労はよく分かります。
何度も作ったことのある料理なら問題ないのですが、あまり作ったことの無い料理だったり、使った事のない調味料を使うときなどは、私も村上先生と同じ様に目分量で調味料を取り分けて、それを改めて大さじで何杯か確かめたりする事があります。
私も含めてプロの調理師の多くは、現場でいちいち計量しながら作らないので基本的な調味料の量は常に「勘」といいますか「目分量」でやってしまいます。
料理を作る作業は流れが大切で、味つけする時にいちいち計量していては流れが途切れてしまい、結果的に良い仕上がりにならないことも多いんです。
勿論、現場でレシピがきっちり決められているモノについては計って作ります。念のため。
ところで外国の番組で「世界の料理ショー」というのをご記憶の方いらっしゃいますかね。
グラハム・カーという男前のタレントさんなのか料理人さんなのかよく分からない人が、見学のお客さんを笑わせながら手際よくご馳走を仕上げていく番組です。
先日、YouTubeで久しぶりにこの番組を見たのですが、ある事に気づきました。
何とこの番組、レシピがないんです。つまり計量しません。
日本の料理番組では、必ずテロップで材料や調味料の分量などが表示されますが、この番組は、それがありません。
つまり「世界の料理ショー」は、本当は料理番組ではなく純粋なエンタメ番組だったのだなとつい最近知ったのでした。
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