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閑話休題「学校給食の話し」

日本人の中で学校給食を一度も経験していない人ってどのくらいいるのでしょうね。

恐らくとても少ないと思うのですが、私はその少ない人の中の1人です。

私は田舎の過疎の村で育ったために、通う小学校もごく少人数の学校でした。

今でも覚えていますが、小学校を卒業する年の全校生徒数は56人だったと思います。

つまり一学年に生徒が10人もいない事になります。

私の学年は丁度10人でしたが、2学年下は5人でした。

私が通っていた学校は分校でもなく、映画にでも出てきそうな古い木造校舎の創立100年を超える歴史ある立派な小学校でしたが、この有様でした。ちなみに今では廃校になっています。

生徒数がこのくらい少ないと給食など作っていられなかったのでしょうね。

とにかく全員がお弁当持参で学校に通っていました。

中学校に上がると生徒数も増えたのですが、残念ながら私の地域では中学校から上は給食がありませんでしたので、結局義務教育の9年間ずっとお弁当だった事になります。

大人になり都会(大阪)に出てきて就職したのですが、当時職場の同僚が学校給食のおかずの話しで盛り上がるのを聞いても話しの輪に加わることが出来ず、羨ましくて仕方ありませんでした。

どうしてこんな話しを書いたかというと、最近ネットで給食が貧相になって子供達が可哀想だという話題をよく見るようになったからです。

実際に提供された給食の写真なども投稿されていて、その写真を見る限りでは確かに可哀想なレベルの食事に見えますが、本当にそんな事になっているのでしょうか…。

私の子供が小学校に通っていた平成のはじめの頃にはそんな話しは聞きませんでしたし、逆に昔と比べものにならないくらいに豪華な食事が出ているよといった話しを聞くことの方が多かったと思います。

私の子供が小学生の頃に学校給食の試食会というのがありまして、親も希望すれば学校で子供達と一緒に給食を食べることが出来るというイベントがありました。

私はここぞとばかりに希望して、生まれて初めての給食を食べに行ったのですが、その時のメニューはビーフシチューでした。

味はとても良かったですし、見た目のボリューム感も不満を感じるものではありませんでした。

私はこの時に初めて「コッペパン」というものを食べたのですが、ビーフシチューに良く合う取り合わせでとても美味しかったのを覚えています。

それが今では量も少なく中身も質素だとしてネットに不満があふれている状況です。

どうやら日本は本当に貧しい国になってしまった様です。

そう言えば「子ども食堂」なるものも昔はありませんでしたしね。それが今では日本全国に沢山あるといいますから、これなんかも貧しさの象徴だと思います。

学校給食はあらかじめ予算が決められていますから、食品の価格が値上がりすれば中身が質素になるのは当然のことです。

かと言って給食費を物価に合わせて値上げする事もすぐには出来ないでしょうしね。

結局そのしわ寄せが子供達に向かっているとすれば悲しい事だと思います。

*JEUGIAカルチャーセンター堺タカシマヤ教室
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中嶋洋二郎
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