WEBデザイナーがうつ病を発症したときのこと
2011年3月11日、東日本大震災が発生し、日本中が混乱しました。
その年、ストレスなどでメンタルをやられた人は多かったのではないかと想像できます、わたくしもその一人です。震災の影響は被災された方が一番つらい状況でしょうが、原発被災や東日本の工場被害などなど数えきれない影響で、日本中が混乱しました。
その当時私は、復興のためになにかできることはないか?と、自分にできることを模索し、自分のWEBデザイナーとしての技術を活かして、震災への支援や復興に役立つ情報を発信するサイトを会社の立ち上げ運用し始めました。
そして震災による日本経済への打撃も大きいのは素人目に見ても明らかでした。大企業への損失も計り知れないので、その下層に位置する我々中小企業は経営不振に陥り最悪倒産・破産などの可能性もある。そのために何ができるかを考え、わからないなりにとにかくみんなが助け合って行くしかないのかなあと漠然と考えていました。
とにかく今のピンチを乗り切るためできることはなんでもやろうと、経済が停滞してはダメだと思いどんな安い見積もりでも仕事を受けて回していこうと。
当時の会社の社長は危機感を感じていて、当時私は課長職でしたが役職手当をカット、役職以上はボーナスもカットという状況でした。それでも日本のため!と思い納得していました。
当時の自分を振り返ると、そんなに自分に背負い込む必要などないのに、自分一人が責任感を感じすぎていたなあと。
しかし、その思いは自分一人だけで空回りしていたようで、同僚や取引先の担当の方など、全く危機感を感じていない様子。「日本のピンチなのに、この人達はなんて利己的なんだろう」と憤りを感じていました。
それでも震災復興支援情報サイトを更新し、いつか日本が復興することを信じて必死で仕事をしていたのですが、今思えばそれがよくなかったのでしょうね。
多少無理なスケジュールや無理な値下げも頑張って聞いてきた結果、多分、私は都合のいい人になっていたのでしょう。相手は無理なことを平気で言ってきます。
あるECサイトの画面設計で「HTMLやプログラムなんてパソコンでスラスラ~っとできちゃう」みたいにでも思われてたんでしょうか。担当営業は「明日までに」と平気で言ってくる。それに対して怒りをぶつけました。
しかしお客様にはもう言っているので~、と。仕方なく、無理して仕上げました。それと同時に別件で、出張で東京に向かう新幹線で、取引先の方から「見積もりが高すぎる」と電話で怒鳴られるという出来事も。
必死で仕上げたECサイトの画面設計、こっちは1日で仕上げた渾身の作業の返答が1週間待たされたり(挙げ句最終的にはECサイトそのものがなくなりました)、高すぎると言われた見積もりも、相手の担当営業がポンコツ過ぎて話が食い違っていたのを、相手の上司に都合の良いようにこちらが悪いことにされて度慣れているということもわかり、いろんなストレスが一気にきて、頭がおかしくなりました。
心がぼっきり折れてしまいました。人生に開き直ってしまったのか、その時は不思議ととても穏やかな心になり、なんの違和感もなく普通に「死のう」と思えるようになりました。死ねば喜びも悲しみも無くなり、全てが解決すると思えるようになりました。
そして、かみさんに相談し、心療内科に通うことになりました。
心療内科を受診しはじめました。
2011年の9月頃から。初めてで緊張したけど、先生に経緯を話し、涙し、先生も一緒に涙してくれました。誰かに気持ちを吐き出すことができて、その日は少しスッキリしました。そしてとりあえずは投薬治療。ついでににんにく注射とかしてちょっとでも元気になれたらいいなと。
そして定期的に通院し、カウンセリングを受け、お薬をもらって・・・という生活に。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?