それしかないわけないでしょう
またしてもヨシタケシンスケさんの絵本の話。面白いんだからしょうがない。
「それしかないわけないでしょう」は、ある女の子が、当たり前・常識と思われてるものごとに対して「それしかないわけないでしょう!」と言いながら、思ってもみなかった可能性を見つけていく話だ。
例えば「はけなくなった長靴は捨てるしかない?」「植木鉢にしちゃえばいいじゃない!」
「かけっこが苦手だから一等賞はあきらめるしかない?」「にらめっこで一等賞になればいいじゃない!」
などなどこちらの想像を超えてくる発想の連続。
この本は子供はもちろん、大人にも読んでほしい話だ。本屋にたくさん並んでいる「イノベーションなんちゃら」とか「発想法なんちゃら」みたいなハウツー本よりも、よっぽど新しい視点を与えてくれる。
常に頭の中に「それしかないわけないでしょう!」という言葉を置いておく。それだけでずいぶんと世界は新しく見えると思う。
それにしてもヨシタケシンスケさんの絵本にはうっすらと「死」のイメージが含まれてるな。。
この本だとおばあちゃんのセリフだったり、「このあとどうしちゃおう」という本は「死ぬこと」がテーマだし。
いつか死ぬからこそ、今や未来に希望を感じさせてくれるヨシタケシンスケさんの本は、これから何回も読み返すと思う。