海外からも関心を集めていたタトゥー裁判、逆転勝訴しましたね
洗濯機がまた私を呼んでるし、親にも電話したいのでこれ以上書いてはいけないと思いながらも、この前新聞でみてすごく気になっていたことを書きたいんです。おヒマな方はお付き合いください。
「増田さん、逆転勝訴ですね」というお話です。増田さんって誰やねん、というツッコミがきそうですが、増田さんは彫り師の男性です。タトゥーアーティストです。だいたいの概要はこんな感じ。
彫り師の増田太輝被告は医師免許なく客にタトゥーを彫ったとして医師法違反の罪に問われ罰金30万円の支払いを命じられましたが、「タトゥーは芸術だ」と支払いを拒否して無罪を訴える裁判を起こしていました。11月14日に大阪高裁は一審・大阪地裁判決を破棄し、増田被告に逆転無罪を言い渡しています。
罰金30万の略式命令が出たのはもう3年前になるんですけど、そこからの長い戦いです。突然、医師免許が必要と言われれば彫り師はその日から職を奪われることになります。何もかも話が変わってきますから「はい、そうですか」とは言えないですよね。
今回の裁判では「タトゥーは医療ではなく、医師法による規制は憲法違反だ」という主張が通った形です。「彫り師に医師免許を求めれば、憲法が保障する職業選択の自由との関係で疑義が生じる」として逆転勝訴となりました。彫り師の世界では大きな勝利なんだろうと思います。
私はタトゥーを入れようとはまったく思わないですし、はっきりいって関係のない世界なので賛成とか反対とかの意見も特にありませんが、彼らが芸術家であることや世界的にも非常に評価の高い日本のタトゥー技術に誇りを持って働いてらっしゃるんだろうということは想像できます。だから生き様というかそういう人生をかけた闘いなんだろうと。そういった側面からこの裁判の行方が気になっていました。
少し以前に、りゅうちぇるがインスタグラムで自身の両肩に妻子の名前のタトゥーを入れたことを公表しています。賛否両論になっていました。日本は入れ墨への偏見は根強いです。かつては罪人に彫っていたものだからかもしれません。怖い任侠映画のイメージもついてまわりますしね。
タトゥーというおしゃれな言葉を使うとだいぶイメージは変わりますが、日本ではプールに入れない、温泉に入れない、もしかしたら結婚相手の親から反対されるなど多くのデメリットを背負うことになるので、まだまだ単なる芸術として受け入れられるのは難しいかな、という印象です。
彫ってしまったタトゥーを消したいのに消せないなどと訴えるトラブルもあるようですから彫りたい人は慎重に考えたほうがいいようです。個人的にはファッション感覚でするのならシールタイプのものでいいんじゃないの? と思います。
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先日、あるオランダ人男性が年齢を20歳若くしたいと裁判を起こしたニュースについて書きました。よかったらそちらも覗いていってくださいね。