さよなら、ミッシェル。私の青春。
最近、有名人や歌手の方の訃報を聞くたびに、
あぁ、あの方も…
とすごく残念な気持ちになる。
子供のころ、母や父が有名人の誰々が亡くなったと話していても
それが誰だかピンと来ない人のほうが多かった。
でも今は、歳を重ねた分、当たり前といえばそうなのだけど
ほとんどが知っている人になってしまった。
アダモちゃんなんて、
ものゴゴロついてすぐくらいの時に
私が生まれて初めて生で見た有名人であった。
父が会社でチケットをもらったとかで
どこかのホテルのステージ上で何やら大人を笑わせている人という印象で
子供の私には何がおもしろいのかハテナ状態だったけど
その後、オレたちひょうきん族は毎週欠かせない家族の団らんの時間になった。
最近、とくにショックだったのは、
ミッシェルガンエレファントの千葉さんが亡くなったと知ったとき。
言ってしまえば、ミッシェルは私の青春の中にいた。
フェスが流行りだした90年代、
北海道でも1999年の夏に、ライジングサンロックフェスティバルin EZOという屋外フェスが初めて開催された。
当時フジロックに行きたくて仕方なかったけれど
10代で行くのはなかなか難しかった。
だから地元の北海道でもフェス!と聞いただけで
最高にワクワクした。
しかもこちらは昼間から始まって、
オールナイトで朝日が出るまで音楽漬け、
しかも出演メンバーは錚々たる豪華な顔ぶれで
なんて最高のイベントなんだ!と思った。
音楽好きの友人たちと、せっせとテントやらBBQの用意をして
はりきって参戦した。
その豪華な出演者たちは、
電気グルーヴに始まり、ハイロウズ、ドラゴンアッシュ、UA、椎名林檎
ブランキー、ギターウルフ、など豪華アーティストたちと
そしてミッシェル・ガン・エレファント。
夜の10時頃のステージで、かっこいいギターが鳴り響き
あの爆音のロックに皆が熱狂した。
すべてが超がつくほどかっこよくて
きっと「かっこよさに痺れた」のはあの瞬間のようなことを言うのだと思う。
そして2001年の同フェスでの真夜中のミッシェルもまた最高にかっこよかった思い出しかない。
今は亡き、アベフトシのギターの長い足をこれでもかとひらいて
弾くギターのかっこよさ。
Qちゃんのドラムと上野のかっこいいベース、
そしてクールな千葉。
すべてが完全にロックンロールで爆音に酔いしれた夜。
そして、私以上にミッシェルの大ファンだった友達が
ライブ直前に興奮のあまりコンタクトレンズを無くして大騒ぎ!
という珍事件もあって今でもそれはセットになって思い出される笑える一コマになっている。
仲良しの友人たちと毎年必ずオバァちゃんになるまで
参戦しようね!と言っていた約束は、皆それぞれの変化の中で
果たされてはいないけれど、99年からの数年間の夏はRSRFES、
そしてミッシェルなしでは語れない。
あの朝のトリだったサニーデーサービスも未だに好きだし、
あの黄色い朝日がきれいだったことも忘れない。
まさに私の楽しかった青春だった。
私の中で本物のロックバンドといえば、
間違いなく一番はミッシェル。
最近はほとんど聴かなかったけれど、今またライブ映像を見返してみても
やっぱりかっこいい。
あの頃に戻れないことはわかってはいるけれど
こうして大好きだったものや人が居なくなっていくことって
やっぱり切ない。
だから今を一生懸命に生きるしかないんだね。
しっかり前を向いて、そしてときどき振り返ってもいいし
自分らしく楽しんで生きていこう。