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この旅 の 買いつけ;南部鉄器③

正門、店内へと進むと、カラフルな鉄器たちが出迎えてくれた。
掛かった水たまりの怒りはとっくに浄化されていた。

店内は南部鉄器でいっぱいだった。
しかし、雑多ではなく、カテゴライズされて棚やテーブルに綺麗に置かれていた。
まるで、美術館のようだった。
壁棚には伝統的な南部鉄器が並べられ、歴史を感じることもできた。
鉄器や急須だけでなく、鉄分補給の鉄や文鎮、風鈴といった小物まで販売されていた。

ひと通り見た後は、いよいよどの商品を仕入れるかバイヤーになりきって考える。
ここでしか買えず、永く楽しみながら、丁寧に使いたいと思える急須探し。
急須テーブルを何周もしたり、手に持ち、使っている場面を想像したり、と思案に思案を重ねた結果に決めた。

わたしの決めた南部鉄器の急須ポイント
・色鮮やかなターコイズブルー色
・側面のなだらかな凹凸
・凹凸部分に金の装飾

店員さんに「これにします」と言ったときの安堵感ったら忘れられない。

急須の他に、頼まれていた鉄分補給をしてくれる鉄球(形は茄子)と風鈴も購入した。

そして、また「雨ニモマケズ」(by宮沢賢治)折り畳み傘と鉄器を抱えながら『岩鋳鉄器館』を後にしたのであった。

購入した南部鉄器の急須
店内の様子

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