この旅 の 買いつけ;南部鉄器②
岩手県の県庁所在地、盛岡からJR東北本線で1駅。
1日中雨が降っており、唯一の雨を凌ぐ折り畳み傘を両手に駅から30分歩いた。
わたし以外に誰も歩いてはおらず、車だけがズイズイと走っていった。
道路はボコボコしており、水たまりがあちこちに出没していた。
水たまりと水たまり同士が結託して湖になっているところもあった。
そんなところへ、車がダイブ。
跳ね上がった水はわたしを覆い被さった。
右半分はビッショ濡れ。
しかし、「雨ニモマケズ」(by宮沢賢治)『岩鋳』へと向かった。
やっと辿り着いた。
正門、店内へと進むと、カラフルな鉄器たちが出迎えてくれた。
掛かった水たまりの怒りはとっくに浄化されていた。
店内は南部鉄器でいっぱいだった。
しかし、雑多ではなく、カテゴライズされて棚やテーブルに綺麗に置かれていた。
まるで、美術館のようだった。
壁棚には伝統的な南部鉄器が並べられ、歴史を感じることもできた。
鉄器や急須だけでなく、鉄分補給の鉄や文鎮、風鈴といった小物まで販売されていた。