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noteはじめました 韓国と私①

0.noteはじめました ご挨拶🌹はじめまして

 はじめまして。和佐田 道子と申します。
 現X(旧Twitter)に昨年初めて挑戦、慣れてきたところで、前々から気になっていて、いつか書いてみたいと思っていたこのnoteを今日初めて開設させていただきました。これから、どうぞよろしくお願いします。

 こちらでは、現在BTSのJINペンよりオルペンの私が、韓国産コンテンツに出会った2001年頃から今までの思い出を備忘録的に、気ままに綴っていきたいと思います。韓国映画・ドラマにご興味がおありになる方をはじめ、ARMYの皆さまなど、共通の嗜好の方に、お気軽にお読みいただけたら幸いです。

1.韓国と私① 最初はアメリカ文学

 さっそくですが、ずっと書きたかった「韓国と私」。
 韓国と私の出会いは、30歳を過ぎた頃でした。それまで、作家をめざしていた10代、20代は日本文学を中心に乱読し、更に日本語に翻訳されている世界文学も手当たり次第に読んでいましたが、アジア圏、特に東アジアの文化や文学には縁がなく。

 20代でアメリカ文学を研究し始め、韓国は遠い国の一つでした。自分で小説も書くため、日本文学の作家を研究するより、海外の作家の筆致や手法に学ぶ事が多いのではと思い英米文学研究を専攻したのですが、イギリスの作家は、特にイギリスの女性作家が書く世界を読んでそう思ったのですが、すごく日本と似ているような気がしたんですね。同じような封建的な家父長制社会の中で、すごくシンパシィを感じたけれど、私はまったく違う社会の型破りな作品と出逢いたいと思って、結局、アメリカ文学を専攻しました。

2.韓国と私① アップダイクの文学と絵画

 アメリカはイギリスの植民地から独立して、歴史が浅く、移民国家で古くからの支配階級が現存せず、私なりに、自由な風を感じたんだと思います。特に、アメリカで生活した作家が書くアメリカ文学に。中でも、お気に入りは、詩人から出発したJ・アップダイクという作家でした。彼はオランダ系移民の祖先を持ち、オランダ絵画黄金時代といえばフェルメールが思い浮かびますが、大学卒業後ラスキン美術学校に通ったアップダイクは絵画を描くような手法で詩作をし、また小説を書く人で、その独特で、繊細な表現に心底魅せられていました。

 学部の卒論はもちろんアップダイクについて書きましたが、よく、名画を模写する画家修業の方がおられるように、私も、卒論の引用で彼の卓越した比喩表現を書き写した際、ほとんど絵画の模写に近いような、文章修行における物凄い醍醐味を味わったものです。この時に、やっぱりアップダイクがきっかけだと思うのですが、文学の中の絵画的表現をはじめとして、絵画における文学的な表現を含め、文学と絵画の関係性について思索を深めるようになり、今思えば大変無謀な挑戦でしたが、イタリア美術史ご研究の教授が教えていらした超域文化史専攻の大学院に進学しました。大学院入試の面接で「私はなぜあなたが文学から美術史にギアチェンジしようとしているかわからないのよ」と問いかけられ、自分なりに真剣に答えたつもりでもこれは絶対に駄目だわと思ったのになぜか合格。でも、当該教授のご懸念の通り、入学後も私はうまくギアチェンジできないままでした。

3.韓国と私① 肖像画研究をすすめるうちに

 というわけで、修士課程入学後の2001年当時、私はただただ、何かに取り憑かれたように、17世紀から18世紀、19世紀、20世紀初頭のアメリカ絵画に描かれた女性像を集めていました。今から思えば、教員や学芸員などの就職に結びつくわけもなく、途中で社会学への変更を促されるほど、実学とはほど遠いし、学問的学究的ではないテーマで極めて趣味的だと呆れられるようなテーマでした。初心忘るべからず、というように、その当時集めていた肖像画のうちの一つが、プロフィール画像に使用させていただいている作品「Spring」(C・G・トンプソン作)。白人女性でもない日本人女性の私がなぜこの肖像画を?と思われる方もおられるでしょう。そもそも、白人男性である作家アップダイクの作品を研究していたことからして、私は矛盾に満ちている存在でした。

4.韓国と私① 初めて韓国と出会う

 在籍していた大学院は国立大学で、欧米だけではなく、南米や東南アジアなど、海外からの留学生が数多く在学していました。私はここで初めて、タイやインドネシアといったアジア各国からの留学生の方と共に、韓国からの留学生の方と知り合えたのでした。当時、私は30歳を過ぎていて、学部からストレートに入学してきた方々より年上でした。たまたま、韓国からの留学生の方も、一度企業に就職し退職後大学院に戻られた方で、お互い同類で何となく、仲良くなれた気がします。その方に、私は初めて韓国映画・ドラマの魅力を教えていただきました。2001年当時、前々年1999年放送のペ・ヨンジュン主演『愛の群像』をはじめ、社会派の作品としての韓国のテレビドラマの数々をご紹介いただき、映画では、ホ・ジノ監督『八月のクリスマス』(1998年)や、後に『パラサイト 半地下の家族』(2019年)でアカデミー賞作品賞を受賞するポン・ジュノ監督初の長編作品『吠える犬は噛まない』(2000年)を教えていただきました。所謂韓国の386世代のクリエイターの萌芽を、隣の国でビビットに感じることができた私は、その後視覚文化論ゼミや留学生の方との交流を通じ、ますます韓国産のコンテンツに惹かれていくことになりました。(韓国と私②に続く)

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