ニュースから…蓋が開かない
ペットボトルのフタが開けにくい…と感じている人「フレイル」の可能性も
・最近ペットボトルのフタが開けにくいと感じる場合は注意が必要だ、と薬剤師
・加齢によって運動機能や認識能などが衰えた「フレイル」状態の可能性も
・症状には、疲れやすい、意図しない体重減少、筋力の低下などがあるという
「最近、買い物に行くだけで疲れてしまう」「以前よりもペットボトルのフタが開けにくい」。このようなお悩みはありませんか?「フレイル」とは、健康な状態と要介護の状態の中間で、心身が弱っていることを指す言葉です。介護なんてまだ先の話だと思う方もいるかもしれませんが、若いうちからの予防が大切です。
フレイルとは、加齢によって運動機能や認識能などが衰えた状態のことで、虚弱を意味する英語の「frailty(フレイルティー)」を語源に、日本老年医学会が提唱した概念です。
フレイルの原因
フレイルの原因には、運動不足や栄養不良、ストレス、うつなどのさまざまな身体的・精神的問題が挙げられます。
フレイルの症状
フレイルの症状には、以下のようなものがあります。
・疲れやすい
・意図しない体重減少
・筋力の低下
・歩く速度の低下
・飲み込む能力の低下
・意欲の低下 など
これらの心身の不調は適切なアプローチによって回復する可能性があるので、早めの対処が大切です。
フレイルセルフチェック
ここでは、フレイルの度合いを確認できる、簡単なチェックリストを紹介します。普段の生活をイメージしながら答えてみてください。
〈食事・口腔に関する質問〉
(1)ほぼ同じ年齢の同性と比較して、健康に気を付けた食事を心がけている
(2)野菜料理と主菜を両方とも毎日2回以上は食べている
(3)「さきいか」や「たくあん」ほどの固さの食品を噛み切れる
(4)お茶や汁物を飲んでもむせることはない
〈運動に関する質問〉
(5)1回30分以上の汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施している
(6)普段から運動(歩行または同等の身体活動)を1日1時間以上実施している
(7)ほぼ同じ年齢の同性と比べて歩く速度が速いと思う
〈社会参加に関する質問〉
(8)昨年と比べて外出の回数が増えている、もしくは変わらない
(9)1日に1回以上は、誰かと一緒に食事をしている
(10)自分は活気にあるれていると思う
(11)日常で物忘れが気になることはない
▶答えが6つ以上「いいえ」になった方はフレイルの危険性が一段と高くなります。
フレイル対策&予防の3本柱
フレイルを防いで健康寿命を伸ばすための重要なポイントは、「栄養」「運動」「社会参加」の3つです。
普段から栄養に気をつけた食事や適度な運動を習慣化し、積極的に社会との関わりをもつことなどが大切です。
①栄養(食・口腔)
毎日、必要な栄養素をさまざまな食品から摂取することを心がけましょう。
とくに、筋肉量や体力の低下を防ぐために、筋肉の材料となるタンパク質を肉や魚などからしっかり摂りることが大切です。
さらに、積極的な口腔ケアも大切です。歯の健康を保つことでしっかり噛んで食事ができ、脳に刺激を与えることで認知機能の維持にもつながります。
②運動
体力が落ち、足腰が弱ってきたらフレイルのサインです。加齢とともに筋肉が減ると、筋力が低下して身体機能が衰えていきます。
運動機能を維持できるように、日頃から適度な運動を継続しましょう。
負荷の高い運動をする必要はなく、階段を使ったり、いつもより早歩きでスーパーに行ったりするだけでもよいでしょう。
③社会参加
社会とのつながりをもち続けることは、身体的、精神的フレイルの進行予防になると考えられています。
加齢に伴って社会とのつながりが薄くなると、孤独感を感じやすくなります。趣味の集まりやボランティアなど、人との交流の場を積極的にもつよう心がけましょう。
人との活動は脳への刺激になりますし、交流のために外出する機会が増えると身体機能の維持にもつながりますよ。
フレイル対策には漢方薬もおすすめ!
フレイルの対策には、生活習慣の工夫や社会参加などが大切ですが、心身ともに虚弱な状態をからだの内側から対策できる漢方薬の活用もおすすめです。
仕事や家事で忙しい方でも、漢方薬なら自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけと、手間なく気軽に継続できるでしょう。
フレイルの原因としては、栄養不良や運動不足やストレス、うつなどのさまざまなものが考えられます。
フレイルの対策には、以下のような働きをもつ漢方薬を選びます。
・胃腸を温めて胃腸の機能を改善し、食欲不振や疲労感を和らげる
・からだのエネルギーや栄養を補うことで弱ったからだに活力を与える
・全身に栄養を届け、筋肉の機能を回復する
フレイル対策におすすめの漢方薬
ここでは、フレイル対策におすすめの漢方薬を2つ紹介します。
・人参養栄湯(にんじんようえいとう):「気(き)」(エネルギー)と「血(けつ)」(栄養)を補う漢方薬です。胃腸を温めることで、胃腸機能の改善を促します。食欲不振、疲労や倦怠感に用いられます。
・加味帰脾湯(かみきひとう):「血(けつ)」(栄養)を補う漢方薬で、からだのエネルギーや栄養を補うことで弱ったからだに活力を与えるとともに、精神を安定させます。神経症や不眠に用いられます。
*漢方薬は比較的安全だといわれていますが、きちんと合ったものでないと十分な効果を得られないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。どの漢方薬が適切か見極めるには、専門家のアドバイスに従いましょう。
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文・監修/稲嶺千春(いなみね・ちはる)●薬剤師。製薬企業や調剤薬局に勤務する中で、根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方の情報発信を行う。
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読んで頂き有難うございます。
だいぶ前からペットボトルの蓋がなかなか開けられなくなってきてます(^◇^;) 蓋を上から押しながらなら簡単に飽きますよね。
歳のせいか…なんて思ってました。
日々の食生活、日々の行動を見直さなければならないって思いました(^O^)