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PARADISE

<詞>

桑田佳祐
「日本って平和じゃない?歌詞の中に“巨大な傘に呑まれそうな・・”ってあるんだけど、アメリカとか大国の傘の下にいて日本は守られていて、核や爆弾を持たなくても、それは立派な平和主義者じゃなくて、ある程度、強力な軍事力とか権力みたいなものにすがっている状況だなって思うんだよね。
だから、ある種のとらわれの身のパラダイスみたいな部分ってあるじゃない?かりそめ的な平和観っていうのかな。そういう意味でのパラダイスなんだけど・・・。」(1998年)

桑田佳祐
「音楽やってて、チャートに入るためだけに音楽やってる気がしてしまう悲しさを感じてしまう事が時折あって、いつもBEST10に入っているアーティスト達と一緒に、売るが為にTVに出るというのは、ある種仕方がないことなんだけども、だけどいつも他の人達と同じことをやっててもしょうがないでしょ?
そこで、考えたのがみんながやっていない”反核”であるとか、そういう堅い言葉を照れずに用いても、今の時代は出来るんじゃないかと思ったんですよ。ちょっと前だったらそんな事を詞に用いると、なんか胡散(うさん)臭い奴みたいに思われたけど、今は生きてて当たり前の不安材料というか、変な話し”核“なんて生活に密着しているものだから、核を詞に書いたからって、核推進とか核の被害者だとか、特別な思想を持った人間だとか思われないと思うんですよ。
そればっかりやってたらダメですが、この『PARADISE』みたいな曲調だったら、そういう不安材料を詞に乗せても許される、煙たがられないと思ったんです。それで思い切ってこういう詞の曲をシングルとしてリリースしたんですよね。」(1998年)

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