降水確率0%の通り雨2《君の雷鳴 僕の過敏性体質》13
「たける、幼稚園でたくさんお友達つくりましょうね」
「お友達?ご本の事?」
「いいえ、お友達というのはね、んー行けばわかるわ」
にこっ、たけるの母は面倒な説明は極力しない人だった。
「あきらーいこうーかー」
「はーい」
「あーもー今日もかわいいわ、お天気もにこにこしてるわよ」
「くも、もくもくしてるよ」
「降ってなければいいのよ」にこっ
「あめ、あたった」にこっ
天気はどうあれ能天気な親子だった。
入園式が終わってそれぞれの教室に入った時、一人の男の子があきらの横にきた。
「だれ?」
じーっとあきらを見て
「そのあたまほんもの?」
あきらの髪の毛は、白銀色で、母方の祖父がそんな色だったと聞いていた。
「ほんものだよ」
なぐらなかった僕は少し成長したんだ。幼稚園に入ったんだから、僕は偉いんだ
「目も青」
~~~
いいよな、なぐっても
「あお、すきだからいいの!きみ、けんかしたいの って?」
いきなり男の子が抱き着いてきた
「どこで、迷子になってたんだっ、まってた、まってたんだ、ばかー」
えぐえぐ
男の子のお母さんらしき人が飛んできて、僕に謝ってくれたけど、なにがなんだか、お母さんもその子のことは知らないって。
とりあえず、その子とはまた明日ねって言ってさよならした。
「それがこんなに長い付き合いになるとはね~」
「へー」
「ほー」
「泣きじゃくるたける、見たかったなあ」にやにや
「おばさん動画取ってないかな?案外あったりしてな」にやにや
「うちのお母さんとってたらしいんだけど」
「「おー」」
「なんでか、真っ黒になって見れなかったんだって」
「あきらー」
「はーいお母さん、ちょっと行ってくる」
「何消してんだ、かわいくない」
「かわいくなくてけっこう、第一お前らいつまでここにいる気だ、ここはあきらの部屋だ」
「そういう君は?」
「今日はおばさんに夕食に誘われている。あいすは一人暮らしの従兄弟設定だろ、門脇は論外」
「実は俺も食事に誘われてたり?コンパの時のお礼にって」
「な」
「俺もねえさんにシナリオ変えてもらったんだ。双子で同室ってね」
「おまえら」
「「15年間あきらを独占した罰!」」
「ぐっ」
降水確率0%の通り雨2 了
降水確率0%の通り雨(コスパゼロ)3
《君の遠雷 僕の健忘性体質》
に続きます
(まだひっぱるんかい!すいませんっ!まだ解決も解明もしてないエピがありまして)
ここまで、目を通していただいた方、心から感謝します。
そして、次の章(次でFINします、したいと思ってます(弱気))もお目通しいただけると、とてもとてもうれしいです
出会ってくれてありがとうございます pao
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