降水確率0%の通り雨4《君の雷雲 僕の離脱性体質》13
嵐のような夏が終わり、いまはもう、春が見えかけた冬の終わりの2月末。僕の卒論もあいすの卒業制作も提出し終えて、あとは卒業を待つのみ。
僕らは、この数ヶ月間まったく会わなかったわけではない。同じ家に住んでいたし、生活パターンが、そう変わったわけでもなかった。挨拶もするし、一緒に食事もする。でも、気持ち的にはすれ違っていた。少なくとも僕はそう感じている。聞かなきゃならないことを聞けないまま、ただ忙しさを理由に、自分のことだけに没頭していたという感じだ。
たけるや門脇ついでに、冨田