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中2の時、夜中のアメーバピグにはまってた話
久しぶりの帰省。実家には最近買った、ろくに使えていないMacBook Airを得意げに持って帰った。もちろん使い道は特にない。
とりあえず元自分の部屋で、新品同様のPCを開いてみた。
懐かしい環境のなかで、私は中学時代猛烈にハマっていた「アメーバピグ」を思い出した。
アメーバピグは仮想世界の中で、ピグというアバターを作って、世界中?の人たちとコミュニケーションを楽しみ、ゲーム、買い物など「サマーウォーズ」や最近だと「レディプレイヤー1」の世界を彷彿とさせるアバターコミュニティーサービスである。
私の中学2年時代は、このアメーバピグが強烈に流行っていた。
部活帰り、夕飯を即行で食べ終わると、リビングにあった家族共用PCを立ち上げて、ピグ上のコミュニティ部屋に集合した。
さっきまでベラベラ喋っていた部活仲間と解散したかと思えば、またインターネット上でも落ち合うのがルーティーンだった。
アバターの着せ替えはもちろん、喜んだり、大笑いしたりするアクションも購入すれば使用できた。
私含め、みんなチャットは遅いので不自然なほど浅く、緩やかに進む会話とアクションの動作で、今思えばしょうもないことを楽しんでいた。
✳︎
アメーバピグを夜中にやることになったのはテスト期間だった。
テスト期間はもちろん部活が停止になる。
その頃の私は学校から帰宅→一応勉強→夕飯→風呂→仮眠→24時に起き朝まで勉強という狂ったスケジュールでテストをこなしていた。
24時に起き、「眠気覚まし」という名目で30分ほどコーヒーを飲みながら
アメーバピグに勤しんでいた。
当たり前に夜中なので、学校のコミュニティー部屋には誰もいなかったし、同級生も誰一人ログインしていない。
ところがある日、部活で仲のいいMのログインマークが光っており、夜中にアメーバピグで落ち合うことができた。さらに驚きなのが、転校して確かブラジルに行った部活の同級生アンドレイもログインしており、思いがけず3人の深夜集合が成功した。国境を越えた、奇跡中の奇跡。
夜中のテンションなのか当時は興奮でうまくタイピングできなかったこと、凄く覚えている。深夜に友達と、さらに国境も超えて転校生と会うことができるなんて・・・ブラジルは時差もあって昼のようだった。
このインターネット上での深夜集合の思い出は忘れられない。同級生Mとは今でも会う仲なのだが、時たまエピソードに上がる。
その時の興奮と懐かしさを味わいたくて、約9年振りにアメーバピグを覗いてみたがサービス終了していた。
アメーバピグというものはなくなってしまったが、当時の興奮と夜中に遊ぶ背徳感、思い出は胸の中に鮮明に残ってるぜ・・・と、なんだか少し悲しい気持ちになった。そんな話。