「不登校の9割は親が解決できる」を読んで
2024.6.27.
#44
不登校が社会問題化している。
これは
学校の問題か?
家庭の問題か?
社会の問題か?
価値観が多様化するVUCAの時代において、これまでの解決方法が通用するとは思えない。
もはや旧態依然の考え方では、ずれているのかもしれない。
考え方をアップデートせねば。
家庭の主導権は親にある
現代の不登校の原因は「なんとなく」「だるい」または聞くたびに理由が変わるなどはっきりしないことが多い。
いじめや勉強のつまずきなどがきっかけになっていることも多いが、根本的な原因ではないという。
不登校の根本的な原因の1つが親子関係にあるという。
「正しい親子関係」…
親が家庭の主導権をにぎる。
ダメなものはダメと言う厳しさ。
愛情深く子どもと関わる温かさ。
不登校とは違うが、不適応行動をしている子やその保護者と話していると、子どもの言いなりになっている保護者に出会うことがある。
学校も社会も思い通りになるかのように振る舞い、思い通りにならないことに腹を立てる。
生きにくくないだろうか?と心配になる。
正しい親子関係が築きにくい現代
多様性や子供の権利、核家族、少子高齢化などの社会情勢が親子関係に影響しているという。
子どもを尊重しようとするあまり、「制限せずに甘やかす」
デジタル機器に支配されている(暇つぶしができ、家族で話し合い、自分と向き合う時間を無視できる)
多様性が重視され、「学校に行かなくてもよい」などの様々な選択肢が用意されている
他責ではなく、自責で
学校が対応してくれない、あの子が変わってくれない、あのクラスが嫌だ、あの先生の授業は面白くない、授業がつまらない・・・
理由を外にもってきて、人のせいにすることは簡単である。
でも、変わるまでにどのくらいの時間が必要なのだろうか。
表面的な対応は変わるかもしれないが、根本は変わらない。
さらに、「相手を変えてやった」という体験は、子どもにとってはマイナスになることもある。
今後つまずくことがある度に、「相手を変えればよい」と誤学習してしまうからだ。
「変えられるのは自分自身」
自分を変えた方が圧倒的に速い。
もちろん、自分を押し殺して我慢しろと言うつもりもないし、できる範囲でだが。
再登校に導く「5つの条件」
子どもの自己肯定感を高める
正しい生活習慣に戻す
正しい親子関係を築く
考える時間を与える
しなやかな考え方を教える
1.子どもの自己肯定感を高める
不登校の子は、学校にいけない罪悪感、劣等感をもっており、自分を肯定することができない。
辛い状況を打破し、ポジティブなエネルギーをつくるためには自己肯定感を高める必要がある。
書籍にはコツも載っているので興味のある方はぜひ。
2.正しい生活習慣に戻す
不登校の子の多くは昼夜逆転生活、食事をとらないなど生活習慣の乱れが起きる。
心身ともに健康な生活のためには正しい生活習慣に戻す必要がある。
3.正しい親子関係を築く
家庭の主導権を握るのは親。
ダメなことはダメ。
温かな愛情と適切な厳しさのどちらも大切。
4.考える時間を与える
不登校の子はスマホやゲームなどデジタル依存が多い。
自分と向き合うことから目を背けることができる。
デジタル禁止にするだけでやることがなくなり、自分と向き合い、これからのことについて考える時間をつくれる。
5.しなやかな考え方を教える
「失敗は怖いことだ」
⇒「失敗したらまた挑戦すればいい」
「学校に行けていない自分はだめだ」
⇒「これを乗り越えられたら自信になる。成長できる。」
ネガティブシンキングをポジティブに変えていく。
まとめ
大切なことは、社会のせい、学校のせい、家庭のせいにして思考を止めてしまうことは絶対にしてはいけない。
不登校の増加は、社会の変化のせいでもあるし、学校のシステムのせいでもあるし、親子関係も影響していると思う。
自分が関われるのは何かを考え、他責思考に陥らないように心がけたい。