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#21 レーザーテック、過去最高決算!…なのに株価は上がらない?冷めた反応も多いその理由とは


「過去最高の決算なのに、なぜ株価が上がらないのか?」
これは株式投資をしている人なら、一度は経験したことがある疑問ではないでしょうか。

特に今回の レーザーテックの決算は、売上・利益ともに過去最高 という圧倒的な数字でした。それなのに、冷めた意見が意外と多い…。なぜなのでしょう?

結論から言うと、「株価=業績」ではなく、「株価=需給+期待値」だから です。

今回は、レーザーテックの決算を深掘りしながら、 株価が思うように動かない理由と今後の展開 について考えていきます。

① レーザーテックの決算がヤバすぎる件

まず、今回の決算のハイライトを見てみましょう。

✅ 売上高:1,289億6,800万円(前年同期比 +35.8%)
✅ 経常利益:624億円(前年同期比 +99.5%)
✅ 10-12月期の経常利益:497億円(前年同期比 2.4倍!)

そう、驚異的な成長率です。

半導体業界は2023年に低迷していましたが、2024年に入って回復の兆しを見せています。レーザーテックの主力であるEUV(極端紫外線)マスク欠陥検査装置の需要も依然として高く、売上・利益ともに順調に伸びています。

これだけ見ると、「これは株価爆上げでは?」と思うかもしれません。

でも、株価は素直に上がらない のがマーケットの怖いところです。

② それでも株価が上がりにくい理由

決算が良いのに株価が伸び悩むのは、次の 「3つのワナ」 があるからです。

・信用買い残が多すぎる(需給の悪化)

現在、レーザーテックの 信用買い残が膨らんでいる ため、上昇局面では利益確定売りが出やすい状況です。

信用取引をしている人たちは、ある程度の値幅が取れたら利益確定しますし、株価が下がると追証(追加証拠金)で投げ売り することになります。

結果として、上値が重くなりやすい のです。

・機関投資家の空売りが多い

機関投資家(ヘッジファンドや証券会社)は 事前に空売りを仕掛けていることが多い です。

良い決算が出たとしても、彼らは「材料出尽くし」と判断して利益確定の売りを入れてくることがあります。

特に今回は 機関の空売りが増えている ため、個人投資家が買っても上昇が抑えられる可能性があります。

③ 「材料出尽くし」パターン

株価は 未来を織り込んで動く ため、決算発表時にはすでに「良い決算が出ること」は市場のコンセンサスになっていた可能性があります。

つまり、「決算が良いのは分かってたよ」→「じゃあ売ろうか」 という流れになりやすいのです。

④今後の展開は?どう動くべきか?

ここまでの話をまとめると、短期的には上値が重いが、中長期では期待できる という状況です。

短期的に注意すべきポイント

☑ 信用買い残の推移 → 信用買いが整理されれば、上昇しやすくなる
☑ 機関投資家の空売り動向 → 空売りが減ると、ショートカバー(買い戻し)で上昇しやすい

特に 機関投資家が「踏み上げ」を狙われる展開になれば、株価は急騰 する可能性もあります。

中長期的には成長期待アリ

半導体市場は 2024年後半~2025年にかけて本格回復 すると言われています。

また、レーザーテックの EUVマスク検査装置は他社にない独占技術 のため、今後も安定した需要が見込めます。

そのため、短期の需給に振り回されず、中長期での成長を見据えて押し目を狙う戦略もアリ でしょう。

⑤まとめ:焦らず、マーケットを見極めよう

✅ 決算は過去最高!業績は好調
✅ しかし、信用買いや機関の空売りが多く、短期では上値が重い
✅ 「材料出尽くし」で一時的に下げても、中長期では成長が期待できる

株式市場では 「良い決算=株価が上がる」ではない というのが鉄則です。

PTSは少し上がってますが月曜日にどうなるか見ものです。

今後の展開を見極めつつ、需給動向を注視しながら冷静に判断していきましょう。

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