【ニュース箱】「魚」の現在地


東洋経済の6月1日号の特集は「魚」だった。
表紙にここが「魚」の現在地と記載するほど詳しく日本の魚ビジネスが抱える課題について記載されていた。

記事によると、日本で取れる魚が減っているとのこと。
獲りすぎを止めないと2050年にはなんと漁獲量ゼロになってもおかしくないくらい現在の漁獲可能量の規制はあってないようなもので効果が見込めないとのことだ。

最近スーパーで見る魚はどれも値が高く、肉より高いことも普通にある。
そのうえ、近所のスーパーでみてみると多くの魚が外国産なので驚いた。

例えば漁獲品という括りでスーパーで確認したかぎり、下記のような状況だった。

中国: あじ、いか、あさり、くらげ、ししゃも
ベトナム: キス、しまあじ、かわはぎ
ロシア: たらこ、鮭
ペルー、チリ: イカ、鮭
ベネズエラ: タコ
バヌアツ: マグロ
ブルネイ: エビ

東洋経済によると、現代日本の魚食文化はともともたったものではなく市場流通とともに拡大してきたそうだ。
街の鮮魚店が地元の消費地市場に出かけて地元の消費者のニーズに合う魚を仲卸業者から仕入れ、どうすればおいしく食べることができるかを研究し、店舗で来客に魚の知識を伝えながら鮮魚需要を喚起してきたらしい。
これがスーパー台頭で価格訴求力のあるマグロやサケなど定番の冷凍品や加工品が売られるようになり、また核家族化で料理の機会も減少し家計における魚の消費が大きく減ったそうだ。

それでもやはり今も日本の魚食文化のおかげでバラエティに富む食の選択肢があるように感じる。

2024年6月26日日経新聞朝刊によると、ノルウェーからも日本は大量に輸入しているようだ。

ノルウェーでは漁獲量の規制をきちんと効果ある形で設けたことにより魚の量の現象にはどめがかかり、また漁師が薄利多売でなくしっかり稼げる形にできているそうだ。

とはいえ東洋経済には同じノルウェーの例を成功ケースとしなからも漁業者の数は減ったと記載があった。

東洋経済の中ではあまり知名度のない魚が未利用で産地以外で見られない点が、これからのチャンス領域であるように言及されていた。

知名度が低い魚は獲っても価格が安いことから漁業者は鮮度保持のための氷も十分に使用せずサイズ分けもしていない例があるが、このような理由で、本当においしい未利用や低利用の魚が多く、まだまだ商品価値があり、潜在的な新商品、地域振興の資源でもあるということだ。

美味しいならコスパがよいということもあるかもしれない。名前を聞いたことがない魚でもスーパーで見かけたら挑戦してみようと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?