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日本初の神事 天岩戸神話が行われた場所 立岩神社
トップ写真 天岩戸立岩神社拝殿とご神体
消された阿波風土記
空より降り下るたる山の大きなるは
阿波国に降り下るたるを、
天の元山といい、
その山の砕けて、
大和国にふりつきたるを
天香久山というとなんともうす。
![](https://assets.st-note.com/img/1704437371683-uzCkKFMGcQ.jpg?width=1200)
明治時代まで現存した阿波風土記。
国学者の小杉榲邨が、
阿波古風土記考証を出版した折に、
阿波風土記もろとも抹消されてしまいました。
時は明治新政府となり、
天皇の神格化を進める上で、
都合が悪かったのか。
ほぼ、
古事記と同時期に書かれた阿波風土記には、
上記内容が書かれていた。
要するに天の元山は阿波にふり降り。
その岩の砕けたのが大和(奈良)へ。
この内容が、
世に出ることが都合悪かったのでしょうか。
実際のところは分かりませんが、
阿波風土記は忽然と消えてしまったままです。
天岩戸神話の比定地
さて、今日ご紹介する神社。
元伊勢シリーズでご紹介してきた
佐那河内村の隣町である神山町にある神社。
立岩神社といいます。
立岩神社に立てられている
阿波古事記研究会さんの看板には、
天岩戸立岩神社と記されていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1704438957321-rmucpnbn21.jpg?width=1200)
天岩戸神話は多くの方がご存知だと思います。
天照大御神がスサノオの乱暴狼藉により、
天岩戸にお隠れになり、
この世は真っ暗になりました。
困った八百万の神々が集まって、
天照大御神を岩の中から引き出すために
作戦を立てました。
アメノコヤネが祝詞を唱え、
アメノフトダマが注連縄を張り、
アメノウズメが神懸かりして踊る。
記録に残る最初の神事。
その場所がここ立岩神社。
阿波古事記研究会さん作成の看板には、
そのようなイラストが描かれています。
![](https://assets.st-note.com/img/1704437522145-rgGnDm9fL6.jpg?width=1200)
やはり高天原はこのエリア?
立岩神社から
山道を車で15分ほど走った場所には、
天岩戸神話にて、岩戸を開けた神様。
タジカラオを祀る天岩戸分神社があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1704437635643-EmXa4YbbAZ.jpg?width=1200)
周辺エリアには、
元伊勢シリーズで、
紹介してきた神社群が残っています。
実際のところ、どうなのか?
私には証明する力はありませんが、
地元に残る伝承や、式内社の記録。
またまた阿波風土記の内容。
照らし合わせてみても、
かなり信憑性が増す比定地だと思います。
天岩戸立岩神社
辿り着くには、細い山道を延々登ります。
本当に、こんなところにあるの?
不安になりながら進むと、
突然、味のある木の鳥居が現れます。
![](https://assets.st-note.com/img/1704437700754-3dWOlJ6371.jpg?width=1200)
鳥居前に車を停めて、
なんとも言えない空気の中を進むと、
左手には磐座群。
どれがご神体でもおかしくない磐座群。
なのですが、更に進んだ場所に拝殿があり、
そこから上を見上げると、
言葉を失うほどに巨大な陰石(女性の象徴)が
姿を見せます。
![](https://assets.st-note.com/img/1704438195538-2QRuEcFlsm.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1704438216755-wWY2BcV9Xu.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1704438307175-Z6U7FAGeOR.jpg?width=1200)
社殿も、申し訳程度にあるにはありますが、
ご神体はこの巨大陰石。
要するに天の元山であり、
天照大御神がお隠れになった場所。
その下辺りが八百万の神々が
どんちゃん騒ぎをした場所。
![](https://assets.st-note.com/img/1704438366181-CulBlWuS9w.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1704438385785-GWig62IXtv.jpg?width=1200)
そうイメージしながら訪れると、
それはそれらしく感じます。
正直、こんな神社は全国的に見ても珍しく、
ご神体の天の岩戸を見られるだけでも、
大きな感動を得られると思います。
少なくとも私、
めちゃめちゃ感動しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1704438447562-IAS08CuM1M.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1704438481070-GbYVq2rp6I.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1704438543403-FRhU4ie5PT.jpg?width=1200)
注意事項
岩戸の上はどうなっているのか?
気になって、横の山の斜面からアプローチ。
足元滑りながら、
ご神体近くまで辿り着きました。
特に、ご神体裏になにかを発見できず。
山の斜面を降りていた時、
足を滑らせ、足首を捻挫。
合わせて軽いぎっくり腰に。
バチが当たってしまいました。
上へ登っても、特段何もありませんので、
皆様は危険ですので登らないでくださいね。
天岩戸分神社へ足を伸ばしてください
初めて参拝される皆様へ。
ここまで来たら、
ついでに、タジカラオを祀る、
天岩戸分神社へ
行かれることをおススメします。
山を越えるのかな?
細い山道を10分から15分くらい行くと、
天岩戸分神社があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1704438710916-j9Id1mG5LM.jpg?width=1200)
こちらも、なかなか見られない神社です。
合わせて参拝されると、
本当に、ここが高天原だった。
おそらく90%の方が、
そうお感じになられることでしょう。
今でこそ、立派な社殿が建てられ、
境内は美しく整備されている神社が多い中、
古の古代祭祀形態を残す古社。
それは、古事記に書かれる神々が
神事を行っていた時の形のまま。
眼を閉じて、イメージしていただくと、
八百万の神々と共にいる。
そんな錯覚を覚えるかもしれません。
周りにはなにもない山の中です。
スマホの電波も入りにくいので、
ナビ機能もうまく使えないかもしれません。
参拝の折には、くれぐれもご注意くださいね。
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本日も最後までお読みいただきありがとうございます。