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朝立彦神社とお亀の池 下ネタではありません!由緒正しき式内社のお話です
TOP写真 徳島県勝浦町にある式内社 朝立彦神社
土地が持つ風土と気の違い
日本全国各地へお邪魔していると、
その土地独特の気の違い。
感じることが多いです。
同じ県であっても、
場所が変われば気であったり、人の気質。
違いが見られます。
そんな観察も旅の面白さ。
例えば徳島県。
同じ県内でも、
ガラッと雰囲気が変わります。
海、山、川に恵まれた徳島県。
川と言っても、吉野川他、
大きな川がいくつか流れ、
それが小さな川と繋がっていて、
海から山をつなぐ重要な水路。
張り巡らされています。
![](https://assets.st-note.com/img/1728050478-Ntwil8DKnC7dFmefMjJoAhrx.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1728050643-pnUES6PVxJwaYXsHCjvl3WcR.jpg?width=1200)
おそらく古代の人たちは、
この水路を使って
移動をしていたのだと思います。
また、同じ川沿いであっても、
川別に風景や風土。
大きく異なる気がするのも、
徳島県の特徴です。
どう読めばいい?朝立彦神社
今日、ご紹介する朝立彦神社。
なんて読むか?
当ててみてください。
変なことを期待した方。
ごめんなさい。
朝立彦神社(あさだてひこ神社)
と読みます。
徳島県を流れる勝浦川沿いというのか。
正確には、
そこからかなり山道を登った山頂付近。
鎮座されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1728050710-tdEXlzjs51iARxKGaNpVy46P.jpg?width=1200)
由緒正しき、こちらも式内社。
祭神は豊玉比古命、豊玉姫。
そういうことになっていますが、
こちらも諸説あります。
大国主命の六代孫、阿田賀多須命説。
または、神社名そのまま、
阿佐多知比古神説。
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まあ、いろいろあるようですが、
海神か龍神。
いずれにせよ、
水関係の神様ということ。
山の上なのに水の神のわけ
朝立彦神社が鎮座するのは、
標高700mの山の中。
なのに水の神様。
不思議に思われる方も多いのでは。
実は、朝立彦神社。
古くから、
雨乞いの神様として信仰されて来ました。
おそらく、その理由となっているのが、
お亀の池。
ご本殿の裏側に回ったところに
二尺余の岩穴があり、
年中水が涸れることがなく、
雨乞いの祭祀が行われていた。
また、このお亀の池。
潮の干満で水量が変わるそうで、
海の神様との関係も頷けます。
朝立彦神社の参道と境内
今は、細い道ではありますが、
近くまで車で行くことができます。
車の行き止まりになっている場所に
駐車させていただき、
そこからは山に入って行きます。
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山道を歩くこと約10分くらい。
鳥居が見えてきます。
一の鳥居をくぐり、
少し歩くと、趣のある石段。
登り切ったところに社殿がありました。
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常駐の神官さんが居ない神社のせいか、
拝殿も劣化が目立ち、
境内にある神楽舞台?みたいな建物は
今にも崩れかけそうな状態。
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ですが、神楽舞台が設けられている。
ことから推測すると、
ひと昔前までは、氏子も多く、
しっかり管理されていた神社なのでしょう。
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お亀の池
拝殿を前にして右側の山道を奥に進むと、
お亀の池への道標があり、
その方向に進むと、
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巨大で平らな岩が広がっており、
そこに立つと、パノラマの絶景。
遠く海路から入って来る船の様子。
川を行きかう舟の様子等。
しっかりと見張ることが出来たと思います。
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視界が良い時は
紀州から淡路島まで見渡せる。
眼下に広がる平地。
阿波説では元出雲。
大国主命が開いた豊かな土地。
海人族の拠点でもありました。
巨大な岩の中心くらいに、
50~60センチくらいの穴があり、
これがお亀の池なのでしょう。
どんなに日照りが続いても、
一年中、水が枯れないと伝わっています。
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私も確認してみたのですが、
水があるかどうか。
目視では確認できずでした。
古代より、雨乞い祈祷が行われていて、
祈祷の後には必ず
大雨が降ったということです。
確かに神秘的で、
かなりの霊力がありそうな雰囲気でしたよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1728052259-8XD4voQjdSekyV25hcEwApqg.jpg?width=1200)
石段や石垣の形というか積み方。
こちらは、吉野川流域の神社とは異なり、
一つのひとつの石が大きめ。
その理由、
川が変われば、採集できる石も変わるから?
なのでしょうか?
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石積みを見るだけでも楽しめます。
勝浦の地名から思うこと
この辺りの地名。
勝浦といいます。
近くを流れる川も勝浦川。
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古代の海人族の大拠点。
大海原を自由に行き来できた航海技術。
持っていた。
ここを拠点に黒潮を使い、
太平洋を徐々に北上。
領土を広げて行ったのでは?
そう考えると、
太平洋側にいくつか残る勝浦の地名。
元は、阿波であった。
核心に近い物を感じてしまいます。
事実、房総半島には、
阿波(あわ)と同じ音の安房(あわ)国があり、
阿波の神様を祀る神社が存在する。
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房総半島に限らず、
太平洋沿岸には、阿波由来の神社が多数。
ということは、
やはり、古代の日本列島エリア内。
領土の拡大もまた、
奈良からではなく、
阿波から出発した。
なんて妄想。
けっこう説得力ありませんか?(笑)
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