朝立彦神社とお亀の池 下ネタではありません!由緒正しき式内社のお話です
TOP写真 徳島県勝浦町にある式内社 朝立彦神社
土地が持つ風土と気の違い
日本全国各地へお邪魔していると、
その土地独特の気の違い。
感じることが多いです。
同じ県であっても、
場所が変われば気であったり、人の気質。
違いが見られます。
そんな観察も旅の面白さ。
例えば徳島県。
同じ県内でも、
ガラッと雰囲気が変わります。
海、山、川に恵まれた徳島県。
川と言っても、吉野川他、
大きな川がいくつか流れ、
それが小さな川と繋がっていて、
海から山をつなぐ重要な水路。
張り巡らされています。
おそらく古代の人たちは、
この水路を使って
移動をしていたのだと思います。
また、同じ川沿いであっても、
川別に風景や風土。
大きく異なる気がするのも、
徳島県の特徴です。
どう読めばいい?朝立彦神社
今日、ご紹介する朝立彦神社。
なんて読むか?
当ててみてください。
変なことを期待した方。
ごめんなさい。
朝立彦神社(あさだてひこ神社)
と読みます。
徳島県を流れる勝浦川沿いというのか。
正確には、
そこからかなり山道を登った山頂付近。
鎮座されています。
由緒正しき、こちらも式内社。
祭神は豊玉比古命、豊玉姫。
そういうことになっていますが、
こちらも諸説あります。
大国主命の六代孫、阿田賀多須命説。
または、神社名そのまま、
阿佐多知比古神説。
まあ、いろいろあるようですが、
海神か龍神。
いずれにせよ、
水関係の神様ということ。
山の上なのに水の神のわけ
朝立彦神社が鎮座するのは、
標高700mの山の中。
なのに水の神様。
不思議に思われる方も多いのでは。
実は、朝立彦神社。
古くから、
雨乞いの神様として信仰されて来ました。
おそらく、その理由となっているのが、
お亀の池。
ご本殿の裏側に回ったところに
二尺余の岩穴があり、
年中水が涸れることがなく、
雨乞いの祭祀が行われていた。
また、このお亀の池。
潮の干満で水量が変わるそうで、
海の神様との関係も頷けます。
朝立彦神社の参道と境内
今は、細い道ではありますが、
近くまで車で行くことができます。
車の行き止まりになっている場所に
駐車させていただき、
そこからは山に入って行きます。
山道を歩くこと約10分くらい。
鳥居が見えてきます。
一の鳥居をくぐり、
少し歩くと、趣のある石段。
登り切ったところに社殿がありました。
常駐の神官さんが居ない神社のせいか、
拝殿も劣化が目立ち、
境内にある神楽舞台?みたいな建物は
今にも崩れかけそうな状態。
ですが、神楽舞台が設けられている。
ことから推測すると、
ひと昔前までは、氏子も多く、
しっかり管理されていた神社なのでしょう。
お亀の池
拝殿を前にして右側の山道を奥に進むと、
お亀の池への道標があり、
その方向に進むと、
巨大で平らな岩が広がっており、
そこに立つと、パノラマの絶景。
遠く海路から入って来る船の様子。
川を行きかう舟の様子等。
しっかりと見張ることが出来たと思います。
視界が良い時は
紀州から淡路島まで見渡せる。
眼下に広がる平地。
阿波説では元出雲。
大国主命が開いた豊かな土地。
海人族の拠点でもありました。
巨大な岩の中心くらいに、
50~60センチくらいの穴があり、
これがお亀の池なのでしょう。
どんなに日照りが続いても、
一年中、水が枯れないと伝わっています。
私も確認してみたのですが、
水があるかどうか。
目視では確認できずでした。
古代より、雨乞い祈祷が行われていて、
祈祷の後には必ず
大雨が降ったということです。
確かに神秘的で、
かなりの霊力がありそうな雰囲気でしたよ。
石段や石垣の形というか積み方。
こちらは、吉野川流域の神社とは異なり、
一つのひとつの石が大きめ。
その理由、
川が変われば、採集できる石も変わるから?
なのでしょうか?
石積みを見るだけでも楽しめます。
勝浦の地名から思うこと
この辺りの地名。
勝浦といいます。
近くを流れる川も勝浦川。
古代の海人族の大拠点。
大海原を自由に行き来できた航海技術。
持っていた。
ここを拠点に黒潮を使い、
太平洋を徐々に北上。
領土を広げて行ったのでは?
そう考えると、
太平洋側にいくつか残る勝浦の地名。
元は、阿波であった。
核心に近い物を感じてしまいます。
事実、房総半島には、
阿波(あわ)と同じ音の安房(あわ)国があり、
阿波の神様を祀る神社が存在する。
房総半島に限らず、
太平洋沿岸には、阿波由来の神社が多数。
ということは、
やはり、古代の日本列島エリア内。
領土の拡大もまた、
奈良からではなく、
阿波から出発した。
なんて妄想。
けっこう説得力ありませんか?(笑)
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