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ゴールデンカムイ聖地巡礼・ドラマ化記念秋の旅2024.10(登別温泉編)

漫画『ゴールデンカムイ』が大好きだ。

今年の初めに映画版が封切られ、その恐ろしいまでの再現度に、ファンたちは度肝を抜かれた。

この10月からは、WOWOWでのドラマ版がはじまる。
ファンとして、その嬉しさと煌めきを、どう表現すれば良いものか。
こうなったら、聖地巡礼に身を委ねるしかないね!杉元すわあーーん!

というわけで、上司にお願いし拝み倒して、またまた休暇をもらい、北海道旅行にお出かけすることにした。

関西国際空港から、ジェットスター航空に乗っていくため、朝ラッシュをくぐり抜けつつ、南海なんば駅へ。

鉄人28号ならぬ南海ラピート号は、今日も朝からカッコイイですねー。
ほれぼれしまんな。
それでは、関空駅目指して出発進行!

なんば駅を出発した時はガラガラだったラピートに、新今宮駅や天下茶屋駅から、デッカい荷物を持った外国人観光客たちがわらわら乗り込んでくる。

ウォークマンで『ポップンミュージック』のサントラを聴きながら、ラピートの車窓を、しばし楽しむ。

今日のお天気は、全国的に晴れ。
この南泉州の晴天は、北海道まで続いているのだろう。

関西空港駅で、いつもの旅の相棒・山猫少尉と合流。

空港内のスタバで、のんびりおしゃべりしながらモーニングをしてたら、あっという間に出発時刻になってる。

「ヤバーい!急ぎましょう!!ジェットスターは、41番乗り場だって!」

いつも慌ただしく、空港内で早歩きしてるような気がするなー。
あ、そっち40番乗り場やで。
行き過ぎてるで!!ねえ!ちょっと!

機内で山猫少尉とマンガの話してたら、お昼に新千歳空港到着してた。

今回のフライトは、定刻より20分早く着陸したらしい。そんな事あるん?

新千歳空港が推しとる。

14時30発の送迎バスまで時間あるので、新千歳空港内をウロウロする。

『きのとや』では長蛇の列で20分ほど並び、『極上牛乳ソフト』を食べる。

おいおい。

デカい!そして重い!これで450円は安すぎる。
さすが、空港ソフトクリームチャンピオンやで!
無心になって、極上ソフトをペロペロ食べてると、山猫少尉がウンザリした顔で、
「食べても食べても減らへん!多すぎる!もう、ヤダ!」
と、泣き言をいっていた。
そうは言ってもねえ。食べ切ってもらわないと。
フードロスなんて許されませんからね。

『カルビー』では、揚げたてポテチと、揚げたてポテりこを買って食べる。

揚げたてポテチ(コンソメ)は、とても美味しい香ばしい。
揚げたてポテりこ(サラダ味)は、熱くてホコホコして、食感も素晴らしい!
ウメーー!!

店頭でもらった指カバーが無ければ、指もペロペロなめてたとこだった。

うまうま、と山猫少尉とポテをつまんでポリポリかじってたら、旅館の送迎バスがやって来た。

新千歳空港から、送迎バスに乗って行く。
北海道ならではの、広くて長ーい道を、バスはゆく。

雄大な景色を見ながら、1時間ちょっと。

登別温泉街の外れにある温泉旅館『登別石水亭』に到着ーー。
立派な旅館ですなあ。
本館、別館それぞれ温泉♨️あるそうで。

部屋も広いー。

チェックインしてすぐに温泉に入りたく思ってたが、
「日が落ちる前に、登別温泉名物・地獄谷を観光しに行かなきゃ!なんのために登別温泉くんだりまで遊びに来たんですかー!」
と、山猫少尉がにゃーにゃー騒ぐので、荷物を置いてすぐに旅館をでることにした。

ここ、登別温泉と地獄谷は、ゴールデンカムイの聖地だった。
明るいうちに、聖地巡礼しなくちゃね!

旅館『石水亭』は、温泉街や地獄谷からは少し離れたところにある。

『オニスロ』という温泉街を巡回する無料バス🚌がある、と聞いたので、それに乗っけてもらうことにした。

旅館の前にゆっくり走ってきたオニスロに、山猫少尉と乗り込む。

「はーい、それでは発車しますー、降りたいところで声をかけてもらったら止まりますのでねー」

小さめの10輪電動バス『オニスロ』は、ボクらを乗せてゆーっくり走りはじめた。

坂を上り、大湯沼の方に上がっていく。
大湯沼でくるっと旋回する。
この後、温泉街、地獄谷前に下っていくらしい。


山中の道側には、ふつうにエゾシカが立っていた。

オニスロでの温泉地巡りは楽しいなあ。
なにしろ、坂を歩かなくていいのが素晴らしい。
もう、ずーっとコレに乗っていてもいい。

「そんなわきゃないでしょ。ほらほら、地獄谷前に着きましたよ!降りなきゃ。」

硫黄のにおい漂いまくる、登別地獄谷にやってきた。

各所から白い煙がたちのぼるこの爆裂火口跡から、各温泉の源泉が供給されてるのだって。

ぽこぽこ泡立つ様から、地獄の谷と言われるようになったのだとか。

地獄の羊野郎

谷の下の方に降りていけるように通路があるので、写真を撮ったり、ゴールデンカムイのシーンを見比べたりしながら、進んでいく。

動画や写真を撮りながら、ワイワイいうてる某国人民観光客が、やたら多い。
某国は広大やけど、火山って身近にないのかな。
某国人民のツレたちを避けながら、谷の下の方へと降りていく。

こんなんとか。

こんなんだったり。

展望台まで上がってみたり。

羊と写真を撮ったり。

地獄谷界隈を歩き回り、行ったりきたり、登ったり降りたりしてたら、日も少し落ちてきて、だんだん暗くもなってきた。
そろそろ、旅館に戻ろうぜー。

「ちょっと待って!この『大湯沼散歩道コース』をぐるっとまわっていったら、この先にステキ景観があるはず。せっかくなんだから、いってみたい!よし、行こう!」
と、山猫少尉は元気いっぱい、登りの山道をずんずん進みだした。

ヒィーーッ!?
登り坂と上り階段が大っ嫌いな羊好大尉なのに。
地獄坂とはこの事か?この世の地獄!
ひーっ!

「何を大げさな。こんくらい、なんでもないでしょうが。ほれ、いっちに、イッチニ!この先に、とってもステキな景色が待ってると思えば、足取りも軽くなる!」
とか言って、山猫少尉は、ズンズン進んでいく。
はーはーいいながら、必死についていく、羊好大尉。

地獄クイズーー!大湯沼のお湯の温度は、何度なのでしょ?答えは、この先の道にあります。さあ、気になる人は、頑張って先に進もう!」

・・・地獄クイズには興味ないからー、そろそろホントに戻りましょうよー。
日も暮れてきて、マジで暗くなってんで。
こんな山の中には、街灯なんてあらへんねんで!
ねえ!ねえってば!!

ぶーぶー、ヒーコラいいながら、遊歩道を登っていったら、やっと丘の頂上にたどり着いた。

眼下に、地獄谷とはまた違った景色が広がっている。

おお、たしかに絶景。あれが大湯沼だ。
斜面のあちこちから煙が噴き出す奇観。

すごーい。うわー。

「うんうん、アタシの目に狂いはなかった。大湯沼、絶景でしょ!素晴らしいー!」

そだねー。
でも、辺りはホントにヤバいくらい暗くなってきたから、元きた道を戻りましょう。足元にじゅうぶん気をつけながら。

「なーにを言ってるんですか!?ここから降りて、大湯沼を近くで見なきゃなんになる。まだまだ明るいから大丈夫ですよ!ゴーゴー!!」
とか言って、勢いよく遊歩道の下り道を歩いていく山猫少尉。

『遭難』の2文字が脳裏にちらつく、羊好大尉。
ホントに大丈夫なのか?
ちなみに、iPhoneのカメラで撮影してるから明度が高く補正されて写っているが、実際は足元も覚束なくなるくらいの暗さ。
夕日は山の向こうにとっくに沈み、残照がかろうじて乏しい明かりを残しているだけ。暗い。怖い。切ない。

山猫少尉殿!八甲田山の悲劇を、我々はもう一度思い出すべきなのではないでしょうか?

撤退という、苦渋の決断こそ、指揮官に求められる資質ではないのでしょうか。
過去に死んでいった声無き兵士たちの声に、耳を傾けて下さい。彼らの魂の叫びを聴いてください。
引き返せ、引き返せと、私には聞こえてくるのです!

「あんなのは、無能な上司がヨコから口を出してきたからやもん。アタシは山を知り尽くした有能な士官なので、ぜーんぜん問題なし!大湯沼にススメ!前進ッ!」

ますます暗闇が迫る中、大湯沼に下っていく山猫少尉と羊好大尉。

こんな暗くなってきたら、絶景もヘッタクレもないやろに。

大湯沼に到着。
怖ろしい事に、他にも2、3グループが、その辺りをうろうろしていた。
アホなんでしょうか?
こんな夜に山をふらふら歩いてたら、ヒグマに出会って、アタマをガリガリかじられて死ぬねんで?

「ウホー!おもしろーい!なに、あの煙?アレも温泉なんかな?ねえ?」
と、ヨコで自称・有能な士官が、興奮して騒いでいた。

途方にくれる。

ヤバい、マジで暗くなってきたで。
どうやって旅館に帰ろう?

iPhoneカメラの撮影なので、明度は補正されて高いが、実際は真っ暗になってきた。
さっきまでいた他の観光客は、駐車場に置いてた車に乗って、サッサと出発していなくなった。

我々部隊は、徒歩行軍。
懐中電灯もない。
もちろん、こんな山の中に街灯もない。

「暗いから、スマホの照明で足元照らしながら進みましょう」
と、スマホのライトを光らせて、さらに車道方向に進んでいく、山猫少尉。

ええ?どこ行くん?
もときた道を戻るんちゃうの?

「なにいってんですか!?まだ、『大湯沼川の天然足湯場』に行ってないじゃないですか。ここまで来たんやから、行くしかないでしょう!」

・・・遭難中、の3文字が脳裏にチラつく、羊好大尉。

完全に日は沈み、お月様とスマホのライトだけを頼りに、山道を進む。
マジで大丈夫なんかな?ホンマに心配になってきた。

夜の北海道で、来たこともない山道(遊歩道)を、スマホのライトだけを頼りに、ゆっくりと進む、関西人2人。
死亡フラグ立ちまくりやん。

熊って、遭遇したらどうやって対処すんだっけ・・・?

「あ!?なんか、チラチラ光が見える。足湯場って、あそこちゃいます?」

どうやら先客が数名いるみたいで、彼らもスマホをかざして明かりをとりつつ、足湯に入ったり、写真を撮ったりしてる。
この時間に、わざわざ足湯に入りにくるなんて、極めつけのアホばかりに違いない。

「わーい、足湯やー!」
山猫少尉は、早速靴を脱いで靴下をひっぺがし、両足をちゃっぽんと川面につからせていた。

私は、ベンチに座って、アシユーたちのハシャギっぷりを冷ややかに見つめていた。
こんな暗いねんから、足湯になんか入ってんと、とっとと旅館に戻って温泉に入ったらええのに。
こいつらはバカなんでしょうか?

もう満足した?ほな、帰るよー!
無事に帰れるかどうか、まったくわからんけど。

絶賛遭難中、の5文字が脳裏にチラつく。

足湯場を出て、さらに真っ暗な山道を先に進む。

真っ暗な上、この先どこに向かってるのかも全くわかっていない。
道が合ってるのか間違ってるのかもわからない。
途中、何かの施設がポツンと建ってたから、たぶん人が通る道ではあるはずだが・・・。

スマホの明かりだけを頼りに、足元を照らしながらゆっくりと夜道を進んでいたら。

山道と、車道の境目みたいなところに出てきた。
どこやねん、ここ?

もちろん、真っ暗なので、現在位置なんて皆目見当もつかぬ。
いっそ、足湯場→大湯沼に引き返して、元の道を辿るべきか、と考えてたら、車の音と、光が藪の向こうを通りかかった。

あ・・・、あ、あれは!?
オニスロ!
夕方に乗っけてもらったオニスロの電動バスやん!

急いでオニスロに駆け寄っていくと、バスの運転手が声をかけてくれた。
「どこ行くの?乗っかっていくかい?」

え、え、えええ!?いいんですか?
た、助かったあー( ;  ; )

地獄谷に仏とは、このことかよ。

『オニスロ』に石水亭まで乗っけてもらい、無事、旅館に戻ってくることができた。(すぐ着いた)

こうして、地獄谷と足湯を巡る冒険は終わったのでした。
つ、疲れた・・・。

旅館の夕飯は、ビッフェ。

海鮮、ステーキ、煮物にフライ、いろいろあって美味しい!
ビール🍺も美味い!泣きそう!生きてるって素晴らしい!

遭難寸前に救ってくれたオニスロに、私は足を向けて寝られん、と、ビールを飲み飲み山猫少尉に言うと、

「遭難って、大げさだなあ。だから、私たちは、行きのオニスロ乗った時に見えたエゾシカが立ってた辺りに、出てきたんですよ。むしろ、予定通りやん。伏線回収やん!」
などと、ケロケロした口調で答えてた。

こ、コヤツは・・・。
地図もなーんも見ず、テキトーに歩いていたクセに、なんでこんなに堂々とできんでしょね。
なにが優秀な士官だ。ただのアホな関西人やないか。

「それより、この後、温泉街ぶらぶら散策して、地獄谷のライトアップ見に行くんだから、あんまり飲み過ぎないでくださいよ」
と、山猫少尉に釘を刺された。

へーい。あ、スープカレーうま!

夕食後、山猫少尉と登別温泉街に繰り出し、お土産店をハシゴして見てまわる。

第一滝本館近くで、間欠泉を見れるのかなー、と待ってたが、なんも出ず。
やたらと煙だけ出てる。
つまらんー。

ライトアップされた、地獄谷に行ってみた。
夜間の作業現場みたい。

展望台から地獄な夜景をチラッと見て、旅館に帰ることにした。

星空を見上げながら、夜道を歩く。
星がたくさん見えてるなー。
夜散歩を終えて、旅館に戻る。

旅館HPより。

少し仮眠したあと、夜中に温泉大浴場へ。広くてキレイで素晴らしい!

アタマも身体も泡だらけになり、隅々まで洗ってから、ゆっくりとお風呂に沈む。

うーわー、きもちよかー。
登別温泉、サイコー。
温泉旅館って素晴らしい。足湯なんて、どーでもいい。

地獄谷〜大湯沼大冒険の疲れが、温泉でほぐれていく。
たっぶりと、温泉を楽しむのでした。

ああ、よき1日だった。

【つづく】

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