抹茶の恐怖☆R.R 2024.5
大阪は中之島のリーガ・ロイヤルホテルでやってる、『抹茶のとりこ』という、スイーツビッフェイベント。
抹茶のスイーツ・・・濃厚な甘味と苦味。きっとコーヒーにも紅茶にも合うよね。
とても行ってみたい！
でも、スイーツビッフェに野郎1人では心許ないので、はらぺこ後輩女子の山猫少尉を誘ってみた。
「うわー、ホテルビッフェ行きたい！そしたらついでに天神橋筋３丁目商店街にある、絶品ベーグル屋さんにも行きましょうよ！」
ということで、南森町駅辺りで早めに集合して、ベーグル屋にも寄ることになった。楽しみだ！
５月某日。土曜日。
山猫少尉は、集合時間１１時より１０分ほど遅れて天三（天神橋筋３丁目）に到着。さっそく、大人気ベーグル屋に向かう。
ご陽気な天気の土曜日でもあり、開店１５分にして、店の前には長い行列ができていた。ひえー。
「うわ、こりゃ、アカンかも・・・でも、とりあえず並んでおきましょう。ホテルビッフェは１３時半開始ですもんね。この辺も計算済みや！」
と、前向きな山猫少尉。
列に並んで、2人で雑談しながら待っている。
・・・１時間経過。
ベーグル屋、いや、パン屋に並ぶのに、なんでこんなに時間かかんの？
ひょっとして、店内で客が自分でパン生地でこねて焼いとんか？
「さっきから、店員さんがアナウンスして、売り切れの可能性を示唆してますからねえ・・・いや、でも諦めない！中でパンでもベーグルでもなんでも焼いてやろうやないですか！」
と、ぜんぜん諦めない山猫少尉。
・・・３０分経過。
我々のひとつ前に並んでた女子が入店したところで、店員に、
「本日は売り切れでーす！」
と、残念なお知らせを告げられる。
ガハッ！（吐血）
はあ！？９０分並んで、ちょーど我々の前で売り切れってなんなん！？
ねえ！ねえってば！？
「・・・ふむーん、残念やけどやむをえん。潔く諦めて、中之島のリーガロイヤル（R.R)に行きましょう！」
ケロケロした口調で切り替えが早い、山猫少尉。
チラッとだけしか見えてなかったけど、ベーグル🥯美味しそうだったのになー。
残念、無念。
「ここ南森町から、リーガのある中之島まで、ちょっと早めに歩いていったら、ちょーどいいんじゃない？よし、空腹感のために歩こう！」
とか言い出す山猫少尉。
歩くのはええねんけど、ビッフェ開始まで、時間的に間に合うか微妙なとこなんちゃう？
中之島までけっこう、距離あるんやけどな。
お昼になって、日差しもキツなってるし、山猫少尉の足元もパンプスやから歩きにくそうやし。
橋渡って天満橋までは歩いて、そっからは京阪電車で行こうよ。
「甘い！これからビッフェなんですよ？しっかり運動して、お腹をペッコペコにしていけばたくさん食べられんだから！ゴーゴー！」
と、私の忠告を聞き流し、ギャンギャン歩きだす山猫少尉。
大丈夫かなあ。
「あ！？あっこのパン屋美味しいらしい！寄っていきましょうよ！」
「あそこの店のクレープはゲキうま！食べたい！」
「アイスコーヒー美味そう！」
などと、2人してアホな野良犬みたいに界隈をウロチョロしながら、天神橋〜北浜〜淀屋橋〜大江橋界隈を歩いてるので、ぜんぜん予定より前に進んでない。
渡辺橋駅前まできて、いよいよビッフェ開始時間ギリギリになる。ヤバい。
「歩きすぎて疲れたよー！足が痛いし、日傘も忘れて暑いよー（ ; ; ）」
と、（案の定）泣き言を言いだす山猫少尉を引っ張って、なんとかリーガロイヤルホテルに、入店滑り込みセーフ。
レストラン『リモネ』に受付を済ませて入店した。（予約済み）
ベーグル屋で１時間半並び、さらに１時間かけて中之島まで歩いて来たので、2人とも足はパンパン、暑さで汗だく、ヘトヘトになっている。
あー、しんどかった。
もはや、抹茶スイーツなんか、この際どうでもいい。
とにかく水分補給と疲労回復だ。
冷水やらオレンジジュースをガバガバ飲んでいたら、もうちょっとお腹いっぱいになってきちゃった・・・。
ヤバいな、と感じながらも、ともかくランチ系のところをひと回りする。
うわー、どれもこれも美味しそうやおまへんか！
ランチ系をひと段落させたあと、山猫少尉と雑談しながら、抹茶スイーツもちょこちょこいただく。
ミニケーキの抹茶濃くて甘くて、美味しい。
ヤッハー！こゆのんを食べたかった！
山猫少尉はたっぷり時間をかけて、抹茶スイーツを各所からかき集め、テーブルにズラリと並べて片っ端からつまんでいたが、半分食べたところで、ピタッ！と手が止まる。
「・・・もう、お腹いっぱい。ひと口だってはいらん」
無念だが、残すしかない、などと情けないことを言う。
バカバカ！ビッフェで、残すとか食べられないとかは禁句！
しかも、これだけ集めといて・・・。
何のために、南森町からはるばる歩いてきたんや！空腹感わい！？
とりあえず、そのアホみたいに大きな抹茶アイスクレープは、下半分をよこしなさい。
そこの抹茶スイーツ大集合のヤツも、皿ごとこっちによこせ。
大食いおぱんちゅ羊が、全部食う！！
「ずびばぜーん」
と、泣く泣く皿をこっちに押しつけてくる、山猫少尉。
抹茶なんて、向こう３年は見たくなくなるくらい、抹茶スイーツを食べまくることになったのでした。（完食）
うー、あー、もう、なんもはいらん。
食後のアップルジュースが、今日一番美味い。
そんで抹茶が、1番怖い。
【おしまい】