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ゴールデンカムイ聖地巡礼バスツアー旅2022.6(3日目)

3日目。

朝早くに目が覚めたので、部屋の外を眺めたら、みごとに晴れていた。

うれしくなって、さっそく朝から大浴場へ。
展望大浴場から見える阿寒湖は、とてもステキ。

朝の温泉は気持ちよき。
今日もいい1日になりそう。

ホテルビッフェでたっぷり朝メシ食うた後、山猫少尉と、腹ごなしの湖畔散歩に出かける。

「出発まではだいぶん時間ありますよ。昨夜の阿寒湖アイヌコタンお土産屋に、また行きたい!行きましょうよー!」

と、山猫少尉が言うので、たまたまホテル玄関前につけていた送迎車に飛び乗った。

アイヌコタンへ、レッツゴーー!

・・・ん?
なんだか進む方向がちゃうような。

すんません、運転手さん、このクルマはどこ行きですか?
「はあー、これは『ホテルお客さま駐車場』行きだべさー」

・・・乗り間違えました。
このまま、ホテルに戻りまーす。
何でもテキトーにホイホイ飛び乗ったらアカンね。

車は諦め、徒歩でアイヌコタンへ向かう。

せっかくなので、阿寒湖畔の遊歩道を、歩いて行きましょう。

阿寒湖の向こう岸に、遊覧船が浮かんでるのが見えた。
あ!フェリー!乗りたい!(フェリー好き羊)

「あっちには、スワンボートや!乗りたい!!」

いつか再び阿寒湖に来た時には、ぜひ乗ってみたいなあ。

朝から、アイヌコタンの土産物屋を、何軒もハシゴ。

各所でお土産を買い込んで、ホクホク顔の山猫少尉とホテルに戻り、大急ぎでチェックアウト。

集合時間ギリギリに、ツアーバスに乗り込んだ。

ツアーバスは、ホテルを出発。

昨日と打って変わって天気は良好。
景色は最高!
北海道の大自然の道を、バスはグングン走る。

本日、最初の目的地『網走監獄博物館』に到着!

網走監獄は、『ゴールデンカムイ』の作中での重要な舞台。
Gカム聖地巡礼では、欠かせない場所だ。

到着して、まずは食堂へ。
お昼ごはんに、『監獄メシ』定食をいただく。

クサイ飯で、塩っけもなく、パサパサで・・・と、思ってた監獄メシだったが、ちゃんと美味しい。

ホッケもいい感じの塩気で、味噌汁も普通にあったかくて美味しい。
ふきのとうのおひたしも、山芋も。

拍子抜けしつつ、キレイに完食。

「美味しかった!さあ、ここから時間との戦いや!網走監獄を全部周るには、ゆっくり食うてるヒマはないですよ!」
と、ゲキを飛ばす山猫少尉。

よーし、行くか!!
ん?なに、山猫少尉の、その変な模様のシャツ?

「ゴールデンカムイの刺青シャツに決まってるじゃないですか!網走といえば、刺青囚人!東京のカムイ展で、今日の日のために買ってきたんやもん!」
と、刺青囚人シャツを自慢げに見せてくる。

イタいファンがいまーす。

刑務官の官舎の室内等、各施設にはリアル囚人・看守人形が、迫真に迫る配置されていて、あまりの不気味さにビビった子供が、ギャーギャー泣いていた。

「ほおほお。ここに門倉さんたちが寝泊まりしとったんですよねー」
と、興味津々な山猫少尉。

獄舎。
見張り部屋を中心に、放射状に5棟。
看守気分で、隅々までコツコツと歩いてみたり。

「見て見て!獄舎天井のガラスから、土方歳三が突入した場面やん!覚えてます!?」
と、山猫少尉が興奮している。

わあ、そのシーンは覚えているぜ!
やっぱり覚えてるシーンの実物見たら、燃えるなー!聖地巡礼やなー!

「うおー、教誨堂や!犬童と土方歳三が決闘したシーンや!!血をビャッ!ってかけて目くらまししたヤツ!」
と、山猫少尉とワーワー言うて盛り上がる。

獄舎はもちろんのこと、監獄歴史館も隅々まで見て回る。

「こんな所で倒れるな!一緒に網走に帰ろう!!」
と、いう、当時の極寒野外工事のエピソードムービーが流れてる。

こんな寒い外で過酷労働してたら、そりゃ、倒れまんがな。
帰ろう!いうたって、帰るとこ刑務所だし。

と、ツッコミどころ満載の歴史的資料とか、刑務所施設を見まくる。

反省用独房も見る。
簡易食堂も見る。
味噌醤油庫も見る。
(味噌と醤油を貯蔵するとこ)
漬物庫も見る。
(漬物を貯蔵するとこ)
耕転庫も見る。
(農作業用具を保管するとこ)

・・・味噌蔵やら漬物庫まで見てたら、時間いくらあっても足らないのでは?

「いーや、もうこうなったら、施設は全部みる!」
と、山猫少尉がおっしゃってるので、隅々までいく。

途中、にわか雨もあったりしたが、網走監獄内のあらゆる施設を見れた。
網走刑務所完全制覇、と言っていいでしょう!

ツアーがちゃんと滞在時間をとってくれてたんが、幸いだった。

時間ありすぎて、ゴールデンカムイにあんまり関係ない、現代の刑務所の施設だのリアル人形まで見た。

もう、ムショはお腹いっぱいだ。

「あーっ!あっこから尾形が、杉元を狙撃したんやわ!そうですよね!?こっちからかなー、アッチからなのかなーー!?」
と、疲れを知らぬ山猫少尉が、画角を確認中。
いい加減にして、物販コーナーで、お買い物して、バスに戻りましょう。

お昼遅くに、網走監獄を出発。

網走川沿いにツアーバスは行く。

本日最後の観光ポイントは、『北方民族博物館』

『ゴールデンカムイ』は、北海道アイヌだけでなく、樺太アイヌ、ロシア帝国内シベリア・アムール川の少数民族なども、話と関連してくる。

アカデミックな興味も満たしてくれるのが、『北方民族博物館』だ。

北海道アイヌはもちろん、樺太アイヌ、イヌイット、北部インディアン、ウィルタ、ノルウェーなどの北方少数民族の文化や歴史を、展示している。


アザラシ釣りの映像とか、村落の冬祭りの様子とか、口琴とかを楽しく興味深く拝見する。

ゴールデンカムイ作中の闘士、北方タタール系出身のキロランケさんは、彼ら少数民族と文化を守ろうと必死で活動して、戦って、最後はアシリパさんに託して・・・。

キロランケニシパ・・・。

キロランケニシパ・・・( ;  ; )

名シーン思い出して、泣きそう。

感傷的になって、静かな北方民族博物館に立ち尽くす、羊好大尉なのでした。

15時前には北方民族博物館を出て、ツアーバスは、今夜の宿、旭川市へとひた走る。

高速道路をブッ飛ばし、夜の19時には旭川市のホテルに着く予定。

道東の網走地方から、道央の旭川まで、山を越え、谷を抜けて川を渡り、ツアーバスは駆け抜ける。
北海道らしい大自然が車窓を延々と流れ行く。
見てて、あきひんなー。

夕方ごろ、ようやく上川盆地にはいる。

このバスツアーは、ゴールデンカムイ聖地巡礼であり、アイヌ民族文化の体験と見学というのがテーマ。

札幌市から南下して千歳空港。
苫小牧市までさらに南下して、平取町。
そっから阿寒、網走という北海道の東端まで行って、今度は中央部の旭川へと、広大な北海道を、バスで東西南北駆け回ってる。
気宇壮大なバス移動だよなー。

SAでトイレ休憩挟んだりしながら、3時間半。
バスは高速道路を走行し、夕方には旭川市内に到着した。

ツアー客は、それぞれ割当てられたホテルに投宿し、荷物を置いてひと休み。

今晩は、ホテルメシではなく、各自自由に夕食をとることになってる。

ホテルのフロントで、旭川市内で有名どころの居酒屋を教えてもらい、山猫少尉と2人で夜の旭川へと繰り出してみた。

今夜は市内でなにかのイベントがあったらしく、どの店も、予約済みやら満席で断られまくる。

「有名どころの居酒屋は無理やし、路地裏のちっこい店に、むやみに突撃してみましょう」
山猫少尉と、さらに夜の旭川をぶらついてみる。

地元の人が1グループだけいる、繁華街裏の居酒屋にお邪魔してみる。
ヘンな網戸が開け方わからんが・・・。
すんませんー、2人、行けますー?

「あ、どーぞー、いらっしゃいー」
と、優しそうなクマみたいな店主に誘われ、小さな木製テーブルに座る。

山猫少尉は日本酒、私はサッポロビールクラシック。

朝からの網走監獄見学、博物館見学、長距離バス移動、旭川市内居酒屋の探索にと歩き疲れてたから、ひとまず座れて飲めるのがホントにありがたい!

「お疲れ様でーす!」
おつかれっ!

くはーーーー、ビール美味しい!沁みるわあ。

美味しいシシャモとか、カニミソをつついてなめながら、今日の旅の振り返りとか、ゴールデンカムイの名シーンについてアツく語り出す。

そんな話をしながらのお酒って、とても美味しいんですよね。

私はねー、昨晩の阿寒コタンアイヌの古式舞踊に、なんか説明できない感動を覚えてさー。

「うわー、ワタシもですーー!」

良い感じに盛り上がってきたので、2軒目行くか!
ごちそうさまでした!!
ありがとう、熊さん店主!!

2軒目も、裏通りをほっつき歩き、テキトーに飛び込んだ店に入る。
2人、いけますかーー!

「もうね、あまり食材が残ってないから、あるもんしか出せないけど、それでもいい?」

あー、イッすよー。残りモンでこっちは勝手に飲んでますので。

「どっから来たの?大阪?遠いとっから来たんねえ。だったらさウチのシメサバは食べてほしいんだよねー。ホッケも、普通のと全然ちがうべさ。ニシンも食べてみて。鰆もミソ焼きがあってなまら美味いべや。あー、あとアブラ乗ってる西京焼もウチの食べて欲しいなー。もずくは絶対外さんでね!」

・・・さっき、食材残ってないとか言うてたけど、めっちゃあるやん。
美味しそうやし、その辺の料理全部もってきて。

山猫少尉は、また日本酒。
私は、生ビール。

出てきた魚、ホントに美味い!
お酒も進むでー。

たまたま入った店で、ナイスな酒と料理に出会えて、こんなうれしラッキーなことはない。

2人でGカム談義しながら、笑って飲んでご機嫌になる、旭川の夜なのでした。
旭川、サイコー!
ごちそうさまでしたーー!

【つづく】

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