私はあなたの娘 #4

父の入院騒ぎから暫くして、精密検査の日が来ました。脳検査の専門病院を紹介され、MRIを撮る事になり、私は仕事を休み付き添った。

マミーは、自分が認知症とは欠片も思っていない。ちょっと物忘れが増えてきたくらいで、身の回りのことも意思表示もしっかりしている。
大好きなボーリングもテニスも続けていて、体も動く。

電車で移動中に、初めてマミーが席を譲られ、自分が年寄りに見られたとショックを受けていました。

病院に着き、受付を済ませ待合室で待っていると、何だかソワソワ落ち着かない様子。スタッフに呼ばれ、不安そうに私を見つめ連れて行かれる姿が、売られていく子牛の様でした。

思っていたより検査時間は長く、私も少し気になりだした頃に、足元が覚束ない様子でスタッフに支えられながら戻って来ました。

なんでも、音が頭に響いて目眩があったとのこと。まだクラクラすると言うので、落ち着くまで院内で休憩をさせて貰いました。
本人曰く、ボーって大きな音が頭に響いて、耳が痛いのか頭が痛いのか、とにかく気分も悪くなったと言ってました。

検査結果は、直接病院に郵送してくれるとのことで、帰宅しました。

数日後、アルツハイマー型認知症と診断され、要介護2の認定を貰いました。



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