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診断名なし。体調不良と生きる

今月もWebライターラボのコラム企画に参加しています!
テーマは「自分なりの体調管理術」
管理できていないんだけど……
いないなりにがんばって生きている姿勢を見ていただけたらうれしいです。

はじまりは去年のめまい

去年の5月から今までにない体調の悪さを引きずっていた。
未だかつて体験したことがない、強烈なめまいだった。

わたしの心にあるひとつの可能性が浮かんだ。

「加齢!?」

恐る恐るかかりつけの耳鼻科に行くと一言。
「まあ、うまく付き合うしかないよ。加齢? あるかもね。ストレスと付き合う馬力がなくなってくるのは確かだよ」

不惑の前後に体のあちこちに不調が出ると、年かさの知り合いによくおどかされたものだが……
つまりそういうことなのだろうか。

肩が重くて痛くてたまらない

年明けからは右肩の痛みに悩まされた。
首の右側から肩甲骨のあたりまでが鉛のように重たく、動かすたびに痛みが走るのだ。

万年肩こりだが、過去に例を見ないひどい痛みだ。
知り合いに紹介された凄腕の鍼灸師を頼ったが、彼の腕をもってしても一度では改善しきれなかった。

ストレッチをしたり肩を回したりと悪あがきを試したが、まったく改善される様子はない。

凄腕鍼灸師の元へ四度ほど通ったころ、ようやく肩甲骨が動くようになった。
痛みが出る箇所も減って、楽になってきた気がする。

今も改善しきれていないが、日常生活に支障を来すほどではない。

た、食べられない

わたしは食べるのが大好きだ。
食べ放題も大好きだ。
甘いものもこってりしたものも大好きだ。
もっちりした大福など心が躍る!

なのに肩の痛みが落ち着いた2月以降のわたしの胃腸ときたら!

  • 胃液が上がる

  • 胸やけがする

  • お腹が張っている

  • 食欲がない

  • 常に吐き気がする

ストレスで食べすぎることはあっても、食欲がなくなることなんて人生で一度もなかった。
つわり以外は。

すわ、つわりか!?
悲しいかな、心当たりがない。

食べたくないし、食べても不快な症状ばかり。
生きる楽しみの半分が奪われた心持ちだ。

これまた人生ではじめて消化器内科へ行った。
症状を細かく説明してみるが、ドクターは触診しても違和感はないと言う。

なんでやぁぁぁあぁぁぁああぁぁあぁぁ!

「でも」とドクターは続けた。
「患者さんが不調だと言うならその不調に気づくのが僕らの役目なんでね」

惚れる。
カッコイイ。
(心意気が)男前。
頼れるドクター。

検査はなにもしなかったが、全く不信感はなかった。
胃の不調をネットで調べると恐ろしい病名が並んで不安ばかりが大きくなっていた。
しかしドクターが詳しい検査しようと言わなかったところをみると、わたしはどうやら大した病気ではないようだ。

わたしの話しをすっかり聞いてからドクターは「とりあえずのんでごらん。1週間後にまたおいで」と数種類の薬を出してくれた。

それからどうした?

マジメに薬を飲みつづけた1週間後のわたしは「やや不調」くらいだ。
食べられるごはんの量は半減したが、吐き気や胸焼けは減っている。

消化器内科に行くとドクターが言った。
「やっぱり胃腸の病気じゃないよ。一昔前は自律神経の乱れって言ったんだけど、うさんくさい言葉だよね。脅かし文句みたい。昼間のCMでよく見るようなさ」

それというのも……

  • 処方された薬で一定の効果があったこと

  • 明らかな所見がなかった

  • 過去に胃腸の不調を感じたことがなかった

このあたりでどうやら……とアタリをつけていたらしい。

自律神経!

ドクターが続ける。
「胃腸の不調で調べるとまず自律神経の乱れと結びつくような内容は出てこないんだよ」

たしかに「自律神経 不調」で調べると出てくる症状は心当たりがあるものばかりだ。
しかし「胃腸 不調」で調べると恐ろしい病名が並ぶ。
直接的な不調ばかりにフォーカスしがちだが、根本的な原因にも目を向けるべきだと我が身をもって思い知った。

結局、病名はついていない。
カルテには便宜上の病名がいくつか書かれていた。
気になって尋ねたが、あくまで便宜上らしい。
「薬の処方には病名が必要だから仕方なくつけるんだけど、気にしなくていいよ」とドクターが笑った。

外来に待っている患者がいなかったこともあり、ドクターは帰り際までずっと饒舌だった。

「まあ、すぐよくならんからゆっくりやろうね。食べ放題? 諦めな。その代わりいいものを少しだけ食べるんだよ。それでいいじゃない」

それでいいんだ!

去年の5月から断続的に続く不調ばかりに目が向いていた。
食べ放題も大盛りご飯もケーキも食べられない自分が可哀想で、やるせなかった。
今まで胃腸の不調がなかっただけに尚更だ。

「なんでこんなに調子が悪いんだろう」
「なんでわたしだけこんなんなだろう」
「寄る年波には勝てないのか」

落ち込んだり不安になったり、パソコンで作業ができない自分に苛立ちもした。

だが、自律神経の乱れと言われればすべてに納得した。
ストレスも多かったし、人間関係が変わる時期だったし、子育ての難しさも感じていたからだ。
運動不足や体力の低下、疲れが蓄積していたのかもしれない。

「なんだ、なんとかなるじゃん」

一般的に乱れた自律神経を整えるのは時間がかかるらしい。
でも病気ではない。
心身の悲鳴が内臓の不調になっただけ。
だったら大丈夫。

そのうちどうにかなる。
病気の宝庫だと思っていた自分が、ただの人間だと思えた。
人間だもん、いいときも悪いときもあるよね。

命に関わるような重大な疾患はなにもない。
もちろん不調だらけで大変だけれど。

声を大にして言いたい

自律神経は大事だよーーーーー!!!!!!!

乱れてからじゃ遅い。
自分を大切にすることが不調を遠ざけることにつながると、わたしは体感した。

もう一度言います。

自律神経を大切にーーーーーーーーーーー!!!!

Discord名:綾瀬そら
#Webライターラボ2502コラム企画


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