授業中の出来事

僕は大学のために上京した。田舎から都会に出た時はカルチャーショックの連続だった。そんな中でも、ある一つのエピソードがある。大学1年の時だ。70人程のキャパの講堂で授業を受けていた僕は、友達と比較的前の方の席に2人で座っていた。僕らのすぐ後ろにはヤンチャな人らが6.7人いた。彼らは金髪にピアス。見るからに怖そうな人達だった。あまり振り返らないようにしていたが、急に彼らは音楽を爆音で鳴らし始めたのだ。驚愕した。授業中にも関わらずそんなことをするのかと思った。先生もビビって注意出来ない程の状態で、その授業は崩壊したまま終了した。「東京ってヤバいところだな」とカルチャーショックを受けた僕は、図書館に移動して一人で試験勉強をすることにしたが、またしてもそこで僕はその音楽を耳にした。「またかよ」と思い、後ろを振り返ると、彼らはいない。なんと、その音は僕のカバンの中にある携帯から鳴っていたのだ。めちゃくちゃ恥ずかしかった。たぶんあの空間で1番ヤバいと思っていた彼らはまともであり、あの空間で1番ヤバかったのは僕だったのだろう。周りからどんな風に思われていたのだろうか？その後すぐに一緒にいた友達に会ったが、まさか僕の携帯から鳴っていたとは言えない。その後は何事もなかったかのように過ごした。