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谷川俊太郎さん目当てではあったのだけれど、こんなにドンピシャだとは思わなかった。ヒプマイ運営恐ろしいよ……

「声の力」
著者 河合隼雄 阪田寛夫 谷川俊太郎 池田直樹
(岩波書店)

2001年に行われたセミナーの内容が書き起こされた本です。


この本で感想を書こうと思っていたわけではないのだけれど

まだ消化しきれていない感動がこの手を動かしている。


期待している方がいたら申し訳ないので最初に言いますね。

この本の感想は阪田寛夫さんと谷川俊太郎さんの講演部分のみです。


私にとってそこが楽しすぎて、借りてきた2冊目以降に手を出せずに考えています(笑)


ヒプマイの事だけ読みたいよって方はこちらからどうぞ↓



先ずは阪田寛夫さんの講演についても言いたい。
正直、ほとんど忘れてしまっているけど、大学時代民俗学や風俗史の授業もとっていた。
あと、謎とか秘密とか大好き🥰

阪田寛夫さんの講演
童謡の謎、わらべうたの秘密 より

47ページの
『童謡ではみんながかわいい子になってしまうのはなぜですか?』という文章を読んだ瞬間に、会話をするように私の中で答えが浮かび上がった。

“かわいい子”というフレーズが出てくる童謡は、その“かわいい子”を自分の、歌い手の子供に見立てているからでは?


54ページからの、日本書紀にある童謡のはじまり 内

岩の上(へ)に 子猿米焼く
米だにも 食(た)げて通らせ 山羊(かましし)の老翁(をぢ)
――「じいさん、飯でも食って、力つけて出直しな」
『若者のおまつりの場へ現れた場違いの白髪のスケベじいさんへのからかいの歌を借りて~~~』の部分。

前提として、軽薄な言葉を使えば
“おまつり”は当時の婚活も含んでの、合コン的な意味合いを含んでいた面がある。

それを考えれば、若者の合コン会場に白髪のじいさんが現れたら。。。
そりゃ、からかわれて追い払われるよねぇ・・・

てか、邪魔。

おまつりについては
お面の意味とかも語りたいけれど、それは本の内容とは違ってくるので割愛させて頂く。

また、機会があれば。




谷川俊太郎さんの語り


声の現場

私の琴線の何に触れたって、文字よりも動画が一番速い

タイトルの『うそ』でおわかりの方は多いでしょう。


こういう所、ブレないですよね、私🤣

ヒプノシスマイクの推しディビジョン、
シブヤディビジョンのFling Posseの1人、
夢野幻太郎のソロ曲。

その曲の歌詞に谷川俊太郎さんの「うそ」が使われています。


一部とか、オマージュとかでなく。

がっつり「うそ」という詩に曲を付けてあります。

夢野幻太郎のこれまでの曲自体、ポエトリーリーディングの曲はあったのですが、この曲は集大成ではないかな…


ヒプノシスマイクの話を知らない方に向けて、ざっくりとネタバレ解説

“夢野幻太郎”はFling Posseの彼の兄の名前です。
兄が意識不明になっている原因をあぶり出すために、兄の名を騙って動いているのです。
キャラクターとしては、いつも嘘か真か、いえ、むしろ嘘ばかり言っています。
「ま、嘘なんですけどね」が口癖です。

谷川俊太郎さんの語り

詩を声に出して読む

これについて谷川氏自身が語っている事自体が感動もので、何回も出版年(2002年)と講演の年(2001年)を確認しながら読んでいました。

ポエトリーリーディングの現場を見て、自身でも経験されている話

日本の語りもの、詩のなかの声、詩と歌の関係、語る技術

これらのトピックスの話を中心に、終始夢野幻太郎を演じている斉藤壮馬さんを思い浮かべない事はありませんでした。

読書家でも知られている斉藤壮馬さん。

絶対この本読んでます。

むしろ、ヒプマイ陣営が勧めている可能性もあるんですよね。

(どこかのインタビューに載ってたらゴメンね💦)

“ぼくはなんどもうそをつくだろう”

この言葉は

夢野幻太郎ソロ曲一曲目「シナリオライアー」

“何度だって嘘をつこう”に通じる。

キャラクター作りの段階から

谷川俊太郎さんの「うそ」が土台にあったのだろうと断言したくなるほどの一致がみられる言葉ばかりなのだ。

谷川俊太郎さんの語りを読んで、
「うそ」の言葉を嚙みしめながら、

別ディビジョン、ナゴヤディビジョン《Bad Ass Temple》波羅夷 空却のソロ曲の作詞・作曲者の選定のエモさを考えると・・・

ほんと、ヒプマイに関しては私の何とか自分の中の感動を細かく伝えたい能力が著しく落ちる。
実は本来「エモい」って言葉を使いたくない。
感情を包含する言葉は苦手だ。
けれど、ヒプマイで感動する場面はいつも中々言語化が難しい。
いつもなら躊躇する「エモい」って言葉がするっと出てしまう。

少し話がそれるけれど。
最近発表された、空劫のソロ曲。作詞作曲がBimiというアーティストなのだけれど、この人は俳優名、廣野凌大さん。
以前のヒプノシスマイクの舞台で空劫役を務めた人なのだ。

こんな行幸があっていいのか?

当日のXのTLは、空劫推しの阿鼻叫喚のポストが凄かった。
今も噛みしめている人がいる位だ。
それ位、廣野さんは空劫として舞台に立っていた方なのだ。

そんな事をするヒプノシスマイクの運営が、
なんの考えもなく「うそ」を使うとは思えない。

ヒプノシスマイクの楽曲は、
HIPHOP、ラップを歌っているという前提上、歌っている本人が詞を紡いでいるという前提がある。

物語上では歌の歌詞は歌っている役自身の言葉なのだ。

『うそ』の歌詞を考えると

“うそをついても うそがばれても
ぼくはあやまらない
あやまってすむようなうそはつかない
だれもしらなくてもじぶんはしっているから”

あやまってすむようなうそはつかない

この“うそ”、お兄さんの名前を騙って活動していた事、ひいては仲間の二人に自分の正体を隠していた事とは思えないんですよね。
もっと、覚悟のいる嘘が幻太郎にはまだあるんじゃないかと思ってるんだけど。。。

そもそも“うそ”で結ばれた3人。
物語の敵側、中王区の駒だった飴村乱数は、視聴者視点では最初からわかっていただけど。
幻太郎は名前がだった。
残る一人、有栖川帝統は嘘はついていないけれど、中王区の総帥が自身の母親である事を隠していた。

谷川俊太郎さんの「うそ」という詩自体が三人を表しているようで・・・

谷川俊太郎さんの語りを読むと、ヒプマイ運営はこの「うそ」を最初から楽曲にする事を考えていたに違いないと思えてくる。

ヒプマイファン、夢野幻太郎推しなら特に、必読するべき本の1つである事を断言する。


ちゅーもーく

ヒプマイに関してはコチラ

波ってだぁれ?


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