自分の生霊に取り憑かれて、とりあえず滝畑ダムに行った話
はじめまして、最近noteを始めた者です。現在30歳のバイトをしています。
26歳の時分は、転職して物流関係の仕事をしていました。
ですが仕事のやり方とか考え方が合わない。辛い時期と共に過ごすレブル250に跨って、夜の地元を走っていた時の話です。
コンビニに止まり朝食を買って帰ろうとしていると、窓の外からAさん(親友の母)が僕を睨んでいました。
怖さより驚きで反応した僕は、買い物をすぐ済ませてすぐ店外へ。 監視カメラみたいに僕の動きを追いかけてくる様は、まるでロボコップ。
表情が変わらないAさんに声をかけてみる。
「お、お久しぶりで_____」
「取り憑かれてるわよ。」
「え?なんでそんな急に…」
「うるさい!!取り憑かれてるって言ってんのよ!!」
言葉を遮られるほど切迫しているのか、そんな疑問を置いていって、怒涛の説明をされてらっしゃる。
どうやら僕は3体の幽霊に取り憑かれており、その内の一体は僕の生霊だそうで。
「確かに最近は良いことが全くないし…でもそれが幽霊かなんて___」
「じゃこれ見て」
丁度店に入る所の写真を見せられると、確かに3体の幽霊らしき人影が写っていました。
何が良くないかと言うと、僕の生霊が元気すぎて僕の精力を奪ってるとか奪ってないとか。
あ…これ詐欺かもせん…
そんなことを考えないでもありませんがとりあえず指示に従う事にしました。せっかくだし。それは
バイクで走り回れ!!
・翌日、バイクでちょっと遠出してみた。
快晴すぎて暑かったのを思い出しました。
バイクを止めると熱気と日に照らされて、服の中が凄いことになりますが、走り出せば風が何もかもさらっていきます。
楽しい。
すごく楽しい。
やはり何か不満とか溜め込んでいるなら、外に出るべきなんだと再度認識しましたね。
それから当てどなくバイクを転がしていると、喉が渇いてしかたなくなりました。携帯をヘルメットに装着した無線スピーカーに接続してナビを起動した。
・はぇ〜^^;
ナビの通りに進んでいくと、森の中を通る舗装された道を進むのみ。時たま建物が一人ぼっちで座ってるくらいなもの。
あらあら〜なにもないのね〜と脳死でナビ通りに進んでいると
急にあらわれたのは山道と呼ばれるような道。車ではギリギリ通れそうな感じの道が出現した。
パニックになっていると
無人ゴンドラ(無稼働)が出てきました。木々に隠れて遠くからではわからなかったんですけど、不意に現れてパニック。写真だけ撮って逃げ帰りました。
・記憶にこびりついたプチ旅行
結局コンビニも行かず、すぐさま帰った僕。後々調べていくとどうやら滝畑ダムの裏にあるゴンドラだったようです。
事の顛末を聞きたくてAさんに連絡を取るべく、親友に電話したところ
「冗談キツイぞ。おかんは去年死んだ。」
と言われてしまい、今でもその親友とは絶縁したままです。
あの女の人は誰だったんでしょうか。
僕はなぜ目的地にたどり着けなかったんでしょうか。
今でも覚えてる夏のある日の話でした。