逆算する癖
「あ、ごみ捨てなきゃ。」
発熱と咽頭炎で2,3日寝込んだ後、最初に僕が思ったことです。
熱でうなされていたので全く気にも止まってなかったのですが、投げ捨てられた薬や飴の包装紙、ペットボトルなどが溢れかえる「ごみ箱」の姿が見えました。「捨てただけのごみ」がごみ箱とともに部屋の片隅で佇んでいました。
快復して認識がはっきりしてきた僕は、溢れかえる「ごみ」を分別して「ごみ袋」に入れてから「ごみ置き場」に運びました。部屋に戻ると、僕の部屋のごみ箱はすっかり「空」になりました。
パソコンのごみ箱ならそれで完了ですが・・・
現実の世界では「ごみ箱を空」にしても、ごみが消えて無くなるわけではありません。
私たちの社会では、ごみを燃やした時に出る熱や蒸気で温水プールを温めたり電気に変えたり、生ごみを家畜の餌にしたり、環境に配慮しながらごみを処理しているそうです。それでも処理しきれないごみは自治体が定めた「最終処分場」に捨てられます。つまり、結果的にそれは「未来」に溜まっていくのです。
極端に言えば「私たちは未来にごみを捨てている」のかもしれません。
どんなにまじめに捨てても、「捨てる」は「捨てる」
私たちは「捨てる」ために物を買ってはいません。でも「買う」ことは確実に「捨てる」につながっています。どんなに欲しくて買ったものでも、消費して要らなくなればごみになります。
「良い捨て方」はもちろん大事。でも、それ以上に「買う」の先にどんな「捨てる」が待っているのか?を「未来から逆算」して考えることはもっと大事なことだと思います。
「環境にも、健康にも良い未来」へ
僕の場合、ごみ箱の中に捨てられたタバコの空箱や吸殻、ビールの空き缶を見る度に「減らそう。やめよう。」と思います。
でも、もしそれを「買う」時点で逆算できたならどうでしょうか?
実際には「欲しい」との闘いなのでそう上手くはいかないかもしれませんが、「今、買う」ことを躊躇ったり、「買う頻度」が減るかもしれません。そんな些細な「逆算する癖」が少しでも身につくだけで「未来に捨てる」ことを減らすきっかけになるかもしれません。しかも、結果的に節酒や禁煙にもつながるのならなおさら良いことですよね(笑)
「捨てる」に限らず、僕の暮らしの中にあるたくさんの無頓着で無意識なままの「惰性」を、これを機に逆算で見直しいきたいと思います。(ぴん👆)