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8/3の感想 ヴァチカンのエクソシスト(ネタバレ接触上等な方向け)

<あらすじ>

1987年7月――サン・セバスチャン修道院。
アモルト神父はローマ教皇から直接依頼を受け、憑依されたある少年の《悪魔祓い》(エクソシズム)に向かう――。変わり果てた姿。絶対に知りえないアモルト自身の過去を話す少年を見て、これは病気ではなく“悪魔”の仕業だと確信。若き相棒のトマース神父とともに本格的な調査に乗り出したアモルトは、ある古い記録に辿り着く。中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判。その修道院の地下に眠る邪悪な魂――。
全てが一つに繋がった時、ヴァチカンの命運を握る、凄惨なエクソシズムが始まる。

以上公式HPより

以下、書き飛ばした感想です。




1.肉弾戦、口撃戦 


という予告宣伝ですがホラー映画というよりオカルトファンタジーとしてみたほうが、わかりやすいと思います。悪魔が登場する、といってもクリーチャーは出てきません。
人間に取り付きその体を介して、酷いことを行ったり罵倒したりしてきます。目に見えない力でふっとばしたりえらい目にあわせたりしますが、目から怪光線ビームが出たり虫みたいのがうじゃうじゃ湧いたりしません。あくまでも人間の体を介しての肉弾戦、口撃戦です。


2.リトマス試験紙としての「予告」


あちこちで高評価、テンション高い感想(ここもですが)を見て行きたくなった方もいらっしゃると思いますが、ホラー、グロは苦手で見られない、心配だという方は下の予告をご覧になってこれくらいの表現なら大丈夫、という方は是非映画もどうぞ。この予告以上のグロ、ゴア表現はありません。



3.安定のラッセル・クロウ(主役・アモルト神父)


もうラッセル・クロウ一人でいいんじゃないかな、と思うほど安定のアモルト神父でした。
結構悪魔の攻撃が激しくなってくる後半、巻き込まれた親子にも魔の手が迫る追い詰められた状態でも大柄で良いガタイ、画面から伝わる押しの強さが悪魔に対抗できる、勝てるぞという説得力を感じさせてくれます。
アモルト神父の相棒として出てくるエスキベル神父が、いい感じのルーキー感漂う新米神父で(…真っ先に犠牲になると思っていましたが)とんでもないことに巻き込まれたとうろたえつつも、アモルト神父とともに悪魔と戦う中で成長し、アモルト神父を支えられるようになる(メンタル的に)までになる過程も素晴らしいです。


4.王道のそして21世紀の新たな『エクソシスト』ジャンルとして


偉大なる先立ちのフリードキン監督『エクソシスト』リスペクトも画面からビシバシ伝わってきました。うまく言えませんが、あのシーンこのシーンそうやん。というところが目白押し。です。「スパイダーウォーク」もでるよ!後半のポルターガイスト現象激しすぎ♥

キャストのキャラクターづけも、扱いにくい厄介はみ出し物の(でも凄腕)神父、現代での悪魔祓いの扱い、ベテランと素人神父バディ、キーになるのは悪魔の名前探しというシンプルで馴染み深いストーリー展開ですが、スピーディな展開でありつつ5W1Hはきちんと抑えてある。ミステリーものでありエンターテイメントでもある満足の行く映画でした。これは続編行くでしょう。あと199体の悪魔が世界中にいるそうなんですから。…日本にも来ていいんですよ。その時はぜひスーパーカブぶっ飛ばしてください。



※最後にちょっとここは…なところを書いてます。大丈夫な方はスクロールで突っ走ってください。






(※ネガティブで核心的なところに触れます)

4.困ったときの「スペイン宗教裁判」!!

舞台になっている修道院の地下には、拷問具などの禍々しい器具が設置されていて、異端審問といえば政治的な思惑からユダヤ教徒やイスラム教徒からの改宗者などを対象に、残酷冷徹な拷問を行ったのはスペインのカトリックの歴史上の史実です。映画では、この異端審問をしたカトリック教徒は実は悪魔に憑依されていたのだという説明になっており、そこはどうだろうという気持ちに(パンフにも詳しく触れられています)ストーリーを大きく邪魔する要素ではありませんが、個人的に引っかかってしまうところでした。

追記:余りにもヒラコー先生のコメントが秀逸だったので引用。

やはりラッセル・クロウの筋肉が解決するんや、そんな世界線にいる私は幸せものだ。

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