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石川 小六
2023年11月25日 14:00
前回からの続きからだが、理由の二つ目は「主人公の鈍感さ」だ。ここでいう「鈍感さ」は愚かさとかではなく、本当は感じるところがあるのにそれをうまく処理できないような、うまくセンサーが働いていないような鈍感さだ。「そしてバトンは渡された」の主人公、優子は親が転々と変わっていき、まるでバトンのように手渡されていく。バトンには様々な解釈があるかもしれないが、表紙を参考にすればオレンジの棒に幼少期
2023年11月19日 23:43
最近、瀬尾まいこの「そしてバトンは渡された」という小説を読んだ。自分の食指が動くジャンルではないものだが、たまには新しいジャンルとして読んでみようと思ったのである。(ラインで会話していた女性が瀬尾まいこが好きだと言ったから読んだわけでは決して、決してない)シンプルに一口で感想を言うならば「女性的な村上春樹」と言った感じだろうか。もちろん、このようなワードに少なからず批判的な印象を受け